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夢見町にはきみがいる

昨年、東映特撮YouTubeオフィシャルチャンネルで約半年掛けて『仮面ライダーオーズ』を視聴した。オーズの放送年は2010年から2011年の一年間、基本的には2話完結で全48話という長さだけど、YouTubeでは毎週2話ずつの配信だった。

ドラマの舞台は東京都武蔵野市夢見町という、架空の町だ。ビル街があるかと思えば、河原や広大な土地を有する総合娯楽施設もある。都会というほどではなくてもベッドタウンとも言えない。

主人公の火野映司とアンクは、始めのうちは公園で寝泊まりしていたんだけど、映司がアルバイトをする多国籍料理店『クスクシエ』の店主、白石知世子の厚意によって屋根裏部屋に居候させてもらうことになった。アンクは当時の最新機種であるiPhone4とiPadを愛用していて、公園暮らしでは充電もままならないため、不本意ながらも映司と同室で居候していたらしい。

私が行きたいのは、オーズの舞台となった夢見町だ。架空の町なのでもちろん行くことは叶わないと分かっている。ロケ地くらいだったらめぐることは可能だろう。『クスクシエ』のロケ地である『トラットリア要』は、埼玉県に実在するイタリアンのお店だ。

「仮面ライダーオーズ ロケ地」で検索すれば、ロケ地となった場所が細かに掲載されたページも見つけることが出来る。

でもそれではだめなのだ。放送当時の面影を求めて、ロケ地めぐりをするだけでは私は満たされない。映司が、アンクが、オーズに登場したみんなが生きていた夢見町へ行きたいのだ。

ネタバレになるけど、最終話で映司の手元にはかつてアンクの意思が宿っていた割れたコアメダルだけが残り、映司はアンクを復活させるという新たな夢を抱きながら世界へと旅立つ。劇場版のメガマックス、平ジェネファイナルでふたりは再会するらしい。でも私はまだ観ていない。

仮に夢見町が実在する町だったとしても、オーズはドラマなので登場人物が実際に生きている訳ではないのだ。映司とアンクは実在しないし、ほかのみんなも同様にドラマの中のキャラクターでしかない。

オタクの行きすぎた妄想なんだけど、作品の中で生きていたキャラクターがいまどうしているのか、想像してしまうことがある。アンクはもう復活することが出来たのかな、映司は世界中を飛び回っているのかな、とか。映司とアンクが戻ってくる場所、それが夢見町だと私は思っている。

そんな架空の町に恋焦がれて、ちょうどいいお題を見つけたので投稿させて頂いた。叶わない夢だけど、一度は行ってみたい場所、ドラマや映画の中にあってもいいと思うのだ。

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