ギフトが作る笑顔と楽しみについて
誕生日やクリスマスなどの記念日に、プレゼントを贈るのが大好きです。
相手の喜ぶ顔を想像しながら、どんなものがいいかなと考えたり、その人にこれをプレゼントしたら、こんなふうに楽しんでくれそうと想像したり、実際に渡した時のリアクションを想像したり。
プレゼントにまつわることは、受け取るときも、贈るときも、そのひとつひとつの物事が愛おしく、その手間すべてが楽しいなと感じたりします。
50代になるまで、ギフトを贈ることがこんなに楽しいとは思ってもみませんでした。
お世話になっている方や仲の良い友達、家族まで、さまざまなタイミングで贈るギフトは、贈る側も心温まるきっかけをもらえます。
遠くの友達と、季節のやり取り
ギフトをやり取りするようになった最初のきっかけは、遠くに済む友達から季節のたよりが届くことでした。
関西に住む少し年上の友人が贈ってくれたのは、イカナゴの釘煮。
東京では出回らないもののひとつでもあり、熱々のごはんのお供として、春の香りを感じさせてくれるもののひとつでもあります。
イカナゴの釘煮が好きだということを話したのを、覚えていてくれて、送ってくれたのだけれど、それだけで嬉しいことだったりしますよね。
今は高価になってしまって、負担になってしまうなあとも思うので、あまり言わないようにしていたりします。
お返しには東京らしいお菓子の詰め合わせをと、洋菓子舗ウエストのヴィクトリアとリーフパイを。
他には資生堂パーラーのサブレ・オ・フロマージュを選ぶことも多いです。
その地域でしか手に入らないものを贈りあったりするのはとても楽しいなと思いました。
コロナ禍で変化したギフトへのスタンス
コロナ禍になって、実はギフトを贈る機会が増えました。
仲の良い友達はもちろん、家族とも会えなくて、息の詰まるような毎日を過ごしていると、やっぱり人とどうにか接触できればと考えたりしますよね。
そこで、友達にもギフトを贈ろう、と思うようになりました。
そのきっかけになったのは、神戸に住む少し年上のお友達から送られてきたチョコレートサンド。
ルイスブランというお店のものなのですが、さまざまなフレーバーのチョコレートサンドが詰め合わせになっていました。
地元でも評判で、「朝早く行って並ばないと買えないのよ」と教えてくれました。
そうまでして贈ってくれたことがまず嬉しかったです。
どんな飲み物とそれぞれ合わせようか考えたりするのがとても楽しく、直接人と接しているわけではなくても、誰かをこんなにも喜ばせることが出来るんだなあと、ちょっと感動してしまったのです。
この楽しみを、私と彼女だけのものにしておくのはもったいない!と思い、別の友達にギフトを贈ろうと考えました。
いつも一緒にごはんを食べに行くけど、その時に毎回かかる費用を考えたら、相手が恐縮しない程度のギフトは、手頃なものだなあとも思えました。
飲み会にいかない分、友達にギフトを贈って感想をやりとりしたりすることは、リモート飲み会をするよりずっと楽しいことに思えて、それ以来、ほぼ毎月やっていたリモート飲み会をしなくなりました。
自分が食べて美味しかったものを贈る
ギフトを贈る時に、割とわかりやすいパターンとしてあるのがこの方法ではないでしょうか。
自分が食べて美味しかったからぜひ!と友達にも食べてもらう、というパターンです。
最初に何人かに贈ったのは、高知かわうそ市場のお刺身用須崎舞鯛。すでにおろしてあって、あとは切って盛るだけなのであんまり手間もかかりません。
友達がSNSに食べた時の様子をアップしてくれるのも嬉しくて、贈る方もやっぱり楽しいし、嬉しいんですよね。
他には、仕込みのシーズンに突入するワイナリーのお友達にと、クラブハリエの大きなバームクーヘンを。
帽子の箱みたいな大きな箱に入ったバームクーヘンって、なかなか食べる機会がないですもんね。
お酒を飲む友達が多いので、時には飲茶もと思い、重慶飯店の重慶飲茶のセットを贈ったり。
家族には仏壇に供えるのに、食べチョクなどで農家直送の果物を贈ったりしていますね。
今は亡き伯母の好物や、生前に食べたがっていたものなどを思い出した時に贈るようにして、母にそれは食べてもらう、という感じ。
思い出した時に贈るギフトは、誰かを懐かしみながら選ぶ、愛おしい時間が過ごせます。
贈ってもらって嬉しかったものは?
お友達から贈ってもらって嬉しかったものは、どれも嬉しいんですけど、自分で自分のために買うにはちょっと手の伸びない価格帯のものや、かゆいところに手が届くような、普段手を出さないものを貰えるとすごく嬉しかったりします。
例えば、誕生日に友達夫妻が贈ってくれた、美々卯のうどんすきセット。
ちょっと自分のために買うには、ハードルの高いものだったので、すごく嬉しかったです。
きちんと手をかけて作られているものを食べるって、緊急事態宣言下ではなかったですしね。
また、自分では思いつかないようなチョイスのものを、友達は選んでくれたりもするので、そのたびに新鮮な気分になれます。
お友達から乃が美の食パンとコーヒーが贈られてきたの、なるほどー!って思いましたね。
だってこれ、朝から笑顔を作ってくれる組み合わせだったから。
気持ちを作るギフトって、自分のチョイスではなかなかないので、友達すごいなあと思いました。
彼女たちのチョイスには毎回唸らされます。
年末年始のギフトシーズン、何を贈る?
お歳暮にクリスマス、年末年始の挨拶と、年末年始はいつもお世話になっている人に、感謝の気持を表すギフトを贈るのにぴったりの時期でもあります。
また友達になにか贈ろうと企んでいたりしますが、何を選ぶか難しいところです。
年末の忙しい時期に一息ついてほしいから、お茶のセットを贈るのもいいし、料理をすることが増える時期なので、手軽で美味しいだしのセットもいいし、忙しい仕事の合間にちょっとつまめるおやつも捨てがたい。
旬を迎える殻付きの牡蠣や帆立といったものも、料理好きの友達ならば喜んでもらえそう、とか、いろんなことを思い巡らせつつ、ギフトを選んでいます。
子供の頃、大人がなんでこんなに贈り物をしあったりしているのだろうと思っていたんですが、この年になってギフトのやりとりの楽しさが分かるようになりました。
コロナ禍でちょっと距離の開いてしまった友達に、感謝の気持を込めて贈り物をしてみたら、きっとまた違った関係を築けるのではと思います。
普段口に出しては言えない感謝の気持を、ギフトが伝えてくれるとしたら、思いを乗せて届けたいですよね。
ぜひ皆さんも試してみてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?