見出し画像

外に出られない人にとって行政手続きは大変だ…

子供が成人したことで、行政手続きの大変さが増しました。外に出づらいことや、人との関わりの難しさもあり、私が対応する状況は子供の頃からほぼ変わっていません。
一般的に想定されている「成人」とは状況が異なるため、成人する前の大変さが、より増した感覚になることが多々あります。

金融機関も同じようなことは起きがちです。しかし、今はネットで完結する銀行が増えました。そのため、銀行に行かなくても、口座開設や振込等の手続きができる金融機関を選べばいいので、外に出られないことの影響は減りつつあると思っています。

これに対して、行政は大変さが年々増しています。障害や介護などにより、福祉制度を利用している方は、手続きの多さを実感しているのではないでしょうか。


代理受領の確認書類の多さに驚き

今回、成人した息子のマイナンバーカードの手続きをしました。大変だったのは、受け取りです。ちなみに、申請はオンラインや郵送でできます。息子の場合はオンラインで行ったため、あっという間に完了しました。
しかし、受け取りは、受け取り場所にいくようになっています。

代理受領はできますが、持っていく証明書が多い…。
「そんなに多い?」と思うかもしれませんので、参考に、マイナンバーカード総合サイトで確認していただくとわかります。

確認書類の多さに、正直、驚きました。

今回、大変だった1つの理由は、息子の顔写真付きの公的証明書をもっていなかったからです。
息子の場合、運転免許証は持っていません。唯一あるのは、大学の学生証。

そのため、市役所に電話で、息子の詳しい状況や、どうしても代理受領でないと受け取りが難しいことをお伝えしました。
担当の方は、とても親切に対応してくださり

  • 案内に記載されているもので公的な証明証を複数持参してみること。

  • 役所以外の受け取り場所

などについて、アドバイスをくださいました。
決まっている制度の中で、一番、負担がない方法について一緒に考えてアドバイスをくださり、安心しました。

市役所の担当の方からのアドバイスをもとに、息子の確認書類については、公的なものを3つ以上持っていきました。
私の証明書も2つ必要で、マイナンバーカードとそれ以外が必要でした。

確認書類以外に、受取時に必要な申請書類の記載もありました。書くことが苦手なタイプなので、こちらも悩まされましたが、なんとかクリアできました。

「リアルとアナログ」の組合せで苦労は爆増!

受け取りだけではあったのですが、手続きが、

  • リアルな場に行かなければいけない

  • 手書きの申請書類が必要

となっただけで、オンラインのみでできる場合と比較すると、何十倍もの負荷がかかります。

このような工程がリアルやアナログとなった瞬間に毎回発生するので、一年中、何かの書類が届くたびに、頭を悩ませています。

今までの経験もあり、「これって、もっと何とかならないのかなぁ」と、あらためて思いました。

窓口に行くことにより、膨大な作業と時間と精神的な負担がかかりますが、オンラインで解決できると

  • 外出が難しい

  • 書くことが難しい

  • 聞こえ辛い

  • 文字が読み辛い

といった、いろんな困難さがある人が、自分にあった手段で、自分で対応できることが増えます。

今後発生する更新も悩ましい

今回、マイナンバーカードの受け取りは無事に完了しましたが、今後は更新手続きが待っています。マイナンバーカードの更新手続きは、2種類あります。

マイナンバーカードの有効期間は、発行日から10回目の誕生日(未成年者は5回目)まで、電子証明書の有効期間は、年齢問わず発行日から5回目の誕生日までに設定されています。

マイナバーカード総合サイトより引用

代理でも更新手続きはできそうですが、そもそも、オンラインで完結できるようになれば、本人も家族も、そして、市役所の方も、窓口の混雑も減るような気がするのですが…。

DE&Iの視点で申請制度を考える

こういった申請の制度設計は、何の困難さもない人が基準で設計されているのだろうと、今回のことを通して改めて思いました。

そのため、

  • 困難さがある人は、一つ一つ確認が必要で、追加の資料も増えていく。

  • 窓口の方は、イレギュラーな対応になるので、上司の方や詳しい方などに確認をして、手続きをしなければいけない。

これって、誰も幸せではないのではと、つくづく思うのです。

セキュリティや個人情報保護など、いろんなことがあると思いますが、困難さがある人がスムーズに手続きできる環境は、多くの人にとっても便利な環境になります。

行政の手続きが、困難さがある人にとって、スムーズに申請ができるような制度設計になるよう、改善を検討していただければと願っています。

この記事が参加している募集

ひとり親でも、不登校でも、学ぶことや働くことを諦めないでやっていることをシェアするための活動費として使わせていただきます!