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障害のあるシングルマザーの就活は山あり谷あり谷底あり

「障害」をオープンにして就活したのが約1年前。紆余曲折ありましたが、10月に入社し、今日で7ヶ月が経ちました。雇用という状態で働くのは7年ぶりくらい。いろいろあった1年は山あり谷あり谷底ありでした。

障害をオープンにしたらすぐに採用されたのか

障害者雇用だと採用されやすいのか。されにくいのか。ですが、私の場合、障害+子どものこと+ひとり親+年齢という、いろんな理由が重なっているタイプなので全く違いました。

そのため、私の場合、通常の就活とは違い、スカウトに近い形で今の会社と出会い、現在に至ります。正直、今、雇用で働けているのは奇跡的だなと思うほど、通常の就活では仕事はきまりませんでした。

なぜ、フリーランスを辞めたのか

私の場合、「フリーランスでやりたいことがある!」とフリーランスになったわけではなく、それしか働く方法がなかったから。

不登校の子どものサポートをしながら、自分のメンタルの状態を保ちつつ生活できるようになる。決まった時間や場所ではない働き方は、結果的にフリーランスだけでした。

コロナのプラスの影響とマイナスの影響

なんとか仕事が軌道にのってきたのはコロナがきっかけでした。しかし、このままでは生活ができなくなるという危機感も増していきました。

なぜなら、普通の人もリモートワークができるようになったことで、私のような時間や場所、環境に制限がある人が仕事を得るためには、得意なことや実績が明確になっていることで、仕事の内容も報酬も変わってくると感じたからです。

単純に、リモートワークで仕事ができます。WebサイトやSNSの管理、オフィスツールが使えます。
といっても、業務の切り出しのような仕事はあってもそれ以上のものは少なくなっていく印象でした。

そんな状況で、自分自身の障害をオープンにするのはマイナスでしかない。フリーランスなので、業務に支障がなければ伝える必要もないので、結果的にクローズで働いていました。

ただ、フリーランスは自由な分、仕事も収入も不安定。

自分の障害のことや子供の学習環境や将来を見据えたサポート。そして、自分が本当にやりたいことに向き合うため、フリーランスを辞め就活に踏み切りました。

マイナスをプラスへ転換するためにやったこと

フリーランスでも雇用でも、それぞれメリット、デメリットはあるので、自分にとってどちらが合っているかが、最終的には大切だと思っています。

働き方も「予防」が大切

私の場合、メンタルの調子は安定しています。正確にいうと、安定するように働き方を調整しています。

「あ、このままだと辛くなる」

と思ったら、早めに休んだり、急ぎの仕事は片付ける。そもそもの仕事を受けるときに期限を明確にして受ける。など、やっていました。

病気になってから病院に行くのではなく、予防を意識する。

そんな感じです。これは、メンタルを壊したことがきっかけで始めたのではなく、仕事と育児の両立をしながら見つけた私の働き方です。日頃の予防が大切というのは、病気だけではなく、自分の生活を安定させるために、どんな人にも有効な方法だと思っています。

時間の制約で強化された「見える化」

私の場合、「障害+子どものこと+ひとり親+年齢」という、雇う側にとってマイナスの理由ばかり。こんな状態の人を雇いたいかと考えると、会社の規模や社員数が少ない企業では無理だろうと思います。規模が大きい会社でも同じかなと。

マイナスばかりの私が仕事を得るためには、資格や実績は大きな意味があると感じます。しかし、残念ながら

私は突出したスキルや実績はない。

そう。何にもない…と思っていました。しかし、フリーランスでいろんな方と仕事をして、自分ができることやスキルが徐々にわかっていきました。それが

仕事の見える化

です。

子どもの急な病気で、いつ仕事を休むのかわからない。だからと言って、仕事を代わりにできる人も余裕もない。

ですが、そんな状況はお客さんには関係ありません。

お客さんから問い合わせがあったとき、誰でもわかるように、私以外でも対応できるようにする。

子供が生まれてからなので約18年。アナログからデジタルになるまで、仕事の見える化を意識したので、自然と強化されていきました。

私の仕事の見える化は、資格や実績のあるスキルではありません。しかし、一緒に仕事をしている方からはこのスキルを一番評価していただいていますし、結果的に信頼を得ているスキルです。

マイナスをオープンにして安心できたこと

多くの人にとってはマイナスと感じることが多い私ですが、だからこそ、工夫することがどれだけ可能性を広げるのかということを実感しています。

障害をオープンにしたのもそうです。

発達障害やうつ病をオープンにすることは、多くの人にとってマイナスの印象が強いと思いますし、現実もそうです。

しかし、障害をオープンにしても歩み寄り、一緒に働こうとフラットな立場で言ってくれる人は、私を「私」として見てくれている。だから、信頼できる人だと思えます。

とっても勇気はいりましたが、私自身、安心して働き関係性を築くことができました。

伝えていい人の見極めは大事

障害、ひとり親、子どものことなど、働くで考えると、私はマイナスな理由のオンパレードです。

それでも、私ができることを見て、一緒に働いたときに戦力になるイメージをし、それを伝えてくれる。そんな人と出会うためには、クローズよりもオープンにした方が、より早く出会えるのかもしれません。

とはいえ、伝えるかどうかは、相手をよく見て伝えることは大事です。いろんなタイプがいますから。

多くの人から見ればマイナス。でも、私にとっては普通のことです。

普通は人それぞれ。だから、「お互いの得意と苦手を補い合って働ければいいね。」と言える空気が、もっと広がればいいなと思います。

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