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投票に行こう!と呼びかける前に見えない困難さの人も投票できる仕組みになっているの?

選挙が近くなるにつれて「投票に行こう」という呼びかけを見ることが増えます。「投票に行こう」と呼びかけることも大切ですが、投票しやすい制度の見直しも必要だと感じます。

昔に比べれば支援制度は充実してきたのだと思います。しかし、学校へ行きづらい子への支援が充実しないのと同じで、投票についても同じ状況が続いています。

NHKからみんなの選挙という支援制度を公開しているページがあります。

これを見ると、支援制度はいろいろあります。細かく見ていくとわかりますが、以下の困難さがある人が利用できる支援はありません。

  • 初めての人に自分の意思を伝えることが難しい。

  • 初めての場所で字を書くことが難しい。

  • わからない時、不安な時、信頼できる人に確認できない。

いくら事前に確認していても、当日、その場で不安になることがあります。これは、私が子供たちを通して学んだことです。

そのため、投票の当日も、本人が安心できる環境があると実感してもらえなければ、できません。

この中の支援で使えそうなのは郵送の投票です。しかし、郵送ができる人は以下の条件に該当する人のみで限られています。

対象は「身体障害者手帳」か「戦傷病者手帳」を持っている人のうち障害の程度が重い人や、介護保険の「要介護5」の人に限られています。

NHK「みんなの選挙」のサイトより

コミュニケーションに苦手さがある人も、郵送ができれば投票できるという方、多いのではないでしょうか。

コミュニケーションが苦手だけではなく、文字を書くのが苦手、読むのが苦手な場合、郵送でも難しいことがあります。実際に私の子供はこのパターンで投票は難しいです。

オンライン投票が利用できれば、コミュニケーションが苦手で、文字を書いたり、読んだりするのが苦手でも、自分で投票ができます。

つまり、現状は限られた手段であるために、投票に行きたくても行けないのです。
しかし、利用できる制度がないために投票に行けない人へ、「頑張って練習してださい」という状況が起きています。頑張ってできるのであれば、相談はしないのですが…。

「投票に行こう」という呼びかけは大切です。

しかし、投票に行けるような仕組みがないために、行きたくても行けない人がいる。努力したくてもできない人がいる。

ということを知っていただき、目に見えない困難さがある人のこをも考えて、投票の制度設計の見直しをしていただければいいなと思います。

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