出会い

初めまして。愛知の藤岡伸子です。
親自身の成長や立ち止まることの効果、私の場合を振り返ってみます。

4年前の2020年。
コロナ禍で感染は増加し続けていて、感染予防や消毒に気を使い、家の中で過ごす毎日。
子どもの学校は休校になり、人と会うのが難しい時期でした。

今振り返ると、
あの当時は客観的に捉えるような余裕がなかったけれど、先の見えないトンネルの中のようでした。不安で落ち着かなくて、鬱々した曇天のような気持ちで、いろいろな情報や感染予防や家族のことに気を張り詰めていました。

（これからどうなっていくんだろう？
　休校中家庭で学習するように言われたけど、みんなはどうしているの？
　今大切なことは何だろう？
　家庭で親は何をすればいいんだろう？）
こんな思いでモヤモヤ、グルグルとしていました。

そして、自分でも何を探しているのかわかっていなかったけれど、
モヤモヤ状態をスッキリしたい、
どうなっていくのか、何をしたらいいか、見通しを持ちたい、
自分や周りが少し良くなるような何かが見つけたい、
そんなヒントを探していたのかな…と思います。

そうした状況で、インターネットは家にいても情報を探すことができたので、PCなどでいろいろな情報を見ていました。

対面のイベントなどはほとんど中止となっていましたが、このNPOでは、オンラインで講座などを開催していました。
こんな閉塞の時期こそ対話が大切、とおしゃべり会が開催されていました。

子育てに役立つヒントは以前から探していたので、当初は”どんな内容かな？”とお試し的に、無料の企画や短めの講座に申し込んで参加しました。
オンラインで人と話せることで気持ちが少し軽くなるようで、役立つ子育てのヒントを見つけられるのが良いなと感じて、だんだん他の講座も受けるようになりました。

ハートフルコーチ養成講座は、「子どものコーチになりましょう」というテーマに惹かれて、“スポーツで活躍する選手を育てる名コーチのように、私もなれたらいいな”と申し込みました。
受けてみると1回ですぐ名コーチになれるとまではいきませんでしたが、コーチとしての親の“あり方”を学んで、自己流子育てを少しずつコーチ的な関わり方にしていく…というような深い内容でした。

例えば、家ではこんな感じです。
子どものものが落ちているのが気になり、親としては教えないといけないと思い、「片づけなさい」と言うと、「今そんな時間ない」「うるさい」の返事、
その度にお互い気分は良くないし、私は”どうしたらいいんだろう…？”とモヤモヤ。

そこで、立ち止まって考えて…
夕食後など親子とも落ち着いて話せるタイミングで話題にして、
「片付いていると家族みんな気持ちよく過ごせるから、片付けてほしいな」と親の思いも伝える、あとは子ども本人が考えて行動する、できるときはやるし、できないときはやらないかもしれない、私は見守る（気になるときは私の精神衛生のため私が片付けるのもあり）。

そうすると、ものが落ちているのを見ると以前はイライラしていたのが、あまりしなくなりました。
また、私が小言を言って子どもが反発するという会話パターンに代わって、子どもと普通に話したり笑って話せたりするのも増えていきました。

親が求める行動を今すぐ子どもにさせるだけが親の関わり方ではなく、
”最終目標は子どもが自分で考えて行動できるようになること”
そうしたコーチ的な視点を学んで、子育ての”どうしたらいいんだろう？”をひとつずつ見直して自分なりの”これでいいんだ”に変えていく。
その積み重ねで、だんだんと迷いやイライラは減り、子どもとの関係も改善していきました。
「子どものコーチになる」は、私にとって子育ての軸になっています。
また、他の参加者さんとは、講座で月1回顔を合わせて真剣に子育てや自分について話すうちに、心の距離は近くなり深い話ができるようになっていきました。

4年が経ち、今ではコロナ関係の社会的制限はほぼなくなりました。
先日は、講座を一緒に受講した仲間で、同期会をしました。オンライン講座だったので、初めて実際に会って話をすることができたんです。
初の顔合わせのはずなのに初めての感じがしない、学生時代の友達と久しぶりに会うような…不思議な感覚です。

初の集合に乾杯！して、話題は、講座の頃の思い出、自分や家族の近況、最近の出来事、これについてどう思う？意見交換など……
話は尽きず、時が経つのを忘れる楽しい時間でした。
良い仲間がいて、私の人生を豊かにしてくれると感じました。

当時を振り返ってみて気づいたことは…
コロナ禍の4年前、私は先が見えない状況で迷いながらヒントを探していて、藁を掴むようにハートフルコミュニケーションと出会って掴んだんだと思います。
あの時は、オンラインで人と繋がれること、子育てのヒントを知って現状を少しずつ変えられることで、助けられました。
それを支えにしながらマイペースで一歩ずつ、子育てや人について学んでやってみて、自分の中の“これでいいんだ”という感覚が増え、良い仲間とも出会えました。
不安で鬱々とした時期だったけど、
自分なりにもがきながらやってきたことで成長できていたんだな、いろいろな出会いにも恵まれて、今に繋がってきたんだな、と思えます。

今ある私に導いてくれた人や機会に感謝して、これからも、ヒントを探して学ぶこと、出会い、それを大切にしていきたいです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

2024年7月8日
愛知県／藤岡伸子　
NPO法人ハートフルコミュニケーション認定ハートフルコーチ

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