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ドラゴンボールの7個目がそろった気持ちでもシェンロンはちょっと待った。
彼女の銀色のイヤリングの光を思い出しながら、また来週に会えるからと思いながら
自宅にたどり着く。
宅配ボックスに確か何か届いていたはず。とのぞいてみると案の定なにかある。
ぴポパポと番号を押して取り出す。
あーーあ 7個そろってしまった。うまくいくんだろうか。
現実から目を背けようにも、そろってしまったものはしょうがない。
銀色のイヤリングの光の涼しさはどこかへ行ってしまった。
アッつーとなりながら、段ボールを取り出す。
7個のアイテムが気持ちを整える前にそろってはいけないと予感が知らせていたので、前もってほかの2つはまだ車の後部座席においてある。
猶予は2週間。
お盆が終わるまえに勝負をつけないといけない。
最後のアイテムを小脇に抱えて、エレベーターを待った。
真夏の夜にエレベーターに乗るときは油断をしてはいけない。
蝉が迷い込んでいるときがあるから。
右、左、上、下、ぐるりみたけれど蝉はいなかった。