1st solo album 「The Foundation」発表によせて
ベースインストアルバムを作った理由
初めまして。大阪・京都を中心に活動している「白航(ハッコウ)」のベーシストの了と申します。
この度、自分の誕生日にあたる10/23に初のソロアルバム「The Foundation」を発表しました。
「バンドを組んで作品を発表する」という昔からの漠然とした目標をいくつか果たしつつあるなか、
「全部自分で作ってみる」という選択肢が浮かんできたのはごく自然な流れでした。
・・・とはいえ、歌とか歌えるわけねぇというのも昔からの認識だったので、思いついたのがベースによるインスト楽曲。
ベーシストによるソロ作品はいくつもありますが、真っ先に思いつくのは大好きな、
チャック・レイニー「Coalition」
とか
ジャコ・パストリアス「ジャコ・パストリアスの肖像」
とか。
しかし個人的なベースインスト初体験は・・・
人時「I Never Kill The Groove.」でした。
ベースを手にした高校1年時から、ある種、この人のプレイこそ目標、と強烈に思い込みながらの練習&練習。
そして世代的に、黒夢の話は周りと全く出来ない・・・という多少のもどかしさも感じながら、指弾き・スラップを完全に捨てての自分なりのスタイル(と言ったら大袈裟だけど)を模索していった時期でした。まあ今もですけど。その辺の話はまた別記事でやりましょう。
はっきりいうと、今回発表したアルバムの下地は、この「I Never Kill The Groove.」の多大な影響下にあります。
打ち込みとベースの派手な絡み合い、生楽器はほとんど使わない無機質な質感を目標の一つとしました。
タイトルは「The Foundation」。これは基盤とか創立、いしずえ、といった意味です。1stアルバムでもあるし、このプレイが自分の基礎であるというちょっとした意思表示、あとライブの時にファンデーション塗るし・・・というところも含め。
この単語を意識し始めたのは、レゲエを聴き始めた時期。レゲエで言うところの「ファンデーション」は「定番曲」、「ファンデーションチューン」は「時代を超えて愛される名曲」を指すとのこと。そこへの羨望もこの名前への動機の一つです。
それでは一曲ごとのちょっとした感想を。
1・Lust For Live
いきなりハードなナンバーですね。2021年夏ごろかな?5弦ベースを使ってちょっと重めに仕上げました。しかしベースはリードを弾いているので、ローを上げればいいという話でもなく・・・
この辺の塩梅には苦労しましたが、Logic(音楽制作ソフトね)にデフォルトで付属しているOverdriveくんに大活躍してもらいました。
全曲に言えることですが、ヘッドホンだけでなく、スピーカー、カーステレオで聞いて上手く埋もれずに聴こえるか、というのも一つの命題でした。
2・Step By Step
この曲ができたのはおそらく2016年?ごろ。テイクも当時のまま、未発表のものを昔のPCからサルベージしてきました。多少MIXはやり直しましたが、全体的にパワー感があって気に入っています。
Logic内にあるリズムのループ素材に合わせて弾いていたらいつの間にかできていた、というその場ノリの極致のような曲です。
間奏・リード部分でコーラス・リバーブを多用するスタイルも今に通じていますね・・・良くも悪くも・・・。
3・The Foundation
ベースのファンキーなノリを自分なりにやってみたらどうなるだろう?という実験からイントロが生まれ、それを発展させる形でできた曲です。
パーカッションやらシェイカーを大々的に使った、ノリの良いやつが一曲欲しかったんですね。
何気にベース以外の部分・・・フレーズの合間を埋めるメロディやドラム、ギターも含め、シンプルながら耳に残る感じを目指してみました。いかがでしょう?
4・In The Mirror
生まれて初めて作ったインスト曲!2014年ごろと思われます。。。
流石にベースは録りなおしましたが、これも「Step By Step」と同じく、勢い重視でサクッと作った記憶があります。
ベースプレイ自体もすごくわかりやすく、スライド&手癖の嵐。
でもやってる本人は結構疲れるんですよね・・・
4弦をピックでしばきまくるプレイスタイルをこの曲で表現したつもりです。
5・夜想
今回このアルバムを発表するにあたって、スローな曲が一つ欲しくなり、1から仕上げた曲です。
ベースはメロディに2本、低音担当で1本の計3本入っています。この辺りのバランスを取るのが難しかった。。。
いかにベースの持つパワーを殺すか?いかに弱く弾いて繊細なニュアンスを出すか?など、演奏に関して考えさせられる曲だったかなと思います。この手の曲のメロディ楽器は、ピアノやバイオリンでもいい筈ですからね。。。
総括
難しかったです笑
しかし、作品・アルバムという形で世に出すことで、自分がどういうベーシストなのかをある程度提示できたのかなと思います。本当はまだ足りませんが・・・。
まだストックがあるので、第二弾、三弾と出していけることを目標に制作していきたいですね。
ゆくゆくはライブなどもできたらな、と考えてます。
各種サブスクサービスで配信中!!!
このアルバムはサブスクでも配信中ですし、Youtubeでも聞いていただけます。いっぱい聞いて下さい。感想やコメントも待ってます。
おまけ
余談中の余談ですが、ジャケットに写っているレコードを紹介します。
向かって右側が
佐井好子「密航」(1976)
そして左側が
森田童子「マザー・スカイ」(1976)
・・・どちらも最高の名盤です。この機会に是非。
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