のび太が“あやとり”を得意な3つの理由
さいきん、娘があやとりにハマっている。
いっしょにお風呂にはいっているとき、ひたすらふたりあやとり。
わたしが頭をあらっているときは、足の指をつかって、ひとりふたりあやとり! をしていることもあってビックリだった。
スマホでゲームや動画を見ている一方で、あやとりをしている娘を見て、なんだかホッとした。
そういえば、のび太はあやとりが得意だった!
それを娘に伝えてみると、なんで? なんで?
なんで、のび太はあやとりが得意だったんだろう?
ていうか、ドラえもんの作者、藤子・F・不二雄は、勉強もスポーツも苦手なのび太に、あやとりという特技をあたえたんだろう?
かんがえてみた。
*あくまでも、妄想なので、実際の設定とまったくちがうと思います。あしからず。
理由① コスパがいいから!?
あそびには、道具が必要というわけではない。
鬼ごっこやかくれんぼなんかは、なにもなくてもあそべる。
だけど、道具をつかうあそびのなかでは、あやとりはコスパ最強じゃないだろうか。
なんてったって、ひもいっぽんをむすんで、わっかにするだけ。
ひとりでもあそべるし、ふたりでもあそべる。
電池も電源もいらないし、いつでも、どこでも、おふろでも、めをつむってだって、あそべる。そして、持ち運びもかんたんだ。ひもは、世界中のどこでも調達できる。
スネ夫はオモチャをいっぱい買ってもらってる。かたや、のび太は‥‥。オモチャという道具のなかでも、最安で最軽量で最弱なのがあやとりひもなのかもしれない。
だけど、技と想像力さえあれば夢中になれる。
そんなコスパ最強のあやとりを、作者はのび太にあたえたのかもしれない。
理由② マイナーだから!?
これまで、あやとりブームや、あやとりにみんなが熱狂した時代があっただろうか? たぶん、ない。
コマはベイブレードに、ヨーヨーはハイパーヨーヨーとしてこどもたちの人気になった時代があったのに、スーパーあやとりなんて言葉は聞いたことがない。
そもそも、メジャーになれない宿命を、あやとりは背負っているのかもしれない。
そんな昔あそびの世界のなかでもマイナーなあやとりを、のび太と重ねあわせてしまうのは私だけだろうか?
勉強やスポーツができることが評価されるメジャーな世界にわたしたちは生きているけど、そればかりだと息苦しすぎる。
だからこそ、のび太の存在にこころ許される気がするんだと思う。
あやとりができたとしてもそんなに良いことがない世の中だけど、最安で最軽量で最弱でマイナーでいいんだよ、そんなメッセージが込められているんじゃないだろうか?
理由③ ひみつ道具だから!?
作者がのび太にあやとりという特技をあたえた理由を好き勝手に考えてきた。
さいごの理由は、あやとりのひもはひみつ道具だからという妄想をでっちあげたい。
最安で最軽量で最弱でマイナーなあやとりだけど、ひとつだけスゴイと思っていることがある。
コマやヨーヨーよりも圧倒的にスゴイこと。それは、やったことがある人の割合の高さだ。全く調査はしてないけど、どのあそびよりも手が出しやすい身近なものだと思いません?
ほとんどのこどもが、いっときだけ熱中してすぐ卒業していくのが、あやとりだ。のび太は、あやとりを卒業せずにつづけていたんじゃないだろうか。そして、失敗と成功をくりかえしながら、手先の器用さや想像力をひそかに身につけ、あやとりが得意になっていったはずだ。そして、自信にもなっていった。
たったいっぽんのひもをむすんだだけのわっかが、のび太を熱中させ、成長させ、自己肯定感まで身につけさせた。
あやとりこそ、マイナーすぎるコスパ最強のドラえもんのひみつ道具と認定したい。
「実は、みんなドラえもんのひみつ道具を持っているんだよ」と、言っている藤子・F・不二雄の声がする。
娘よ、目の前のひみつ道具をどう使うかは、じぶんしだいだ!!
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