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曖昧な言葉こそ掘り下げてみよ

私には嫌いな言葉がいくつかある。

その大半が曖昧な言葉である。
「現場力」のような何を指すのか
よくわからないような言葉に直面すると
「それは一体何を意味する言葉ですか?」と
発した相手に問いかけたくなってしまうのだ。

そんな曖昧な言葉の一つに
「仕事がデキる」という言葉がある

私はこの言葉が昔から苦手である。

仕事とはするかしないかであって
デキる、デキないではないと思っているからである。

むしろデキないのならば、デキる仕事に
配置してやったり、
デキるように教育をすべきものなのに
「あいつは仕事がデキる」などと言われる時には
何となく先天的でどうしようもない要素のように
言われている気がするのだ。

それが非常にモヤモヤしてしまうので
私はあまり「仕事がデキる」という言葉を
好んで使うことはない。

しかし、そんな苦手な言葉である反面
人を見た時に「この人はデキそう」などと
思ってしまうことはやはりあるのだ。

例えば先日書いた記事で私は
俳優の石黒賢さんがショムニで演じた
右京友弘を”デキるイケメンビジネスマン”と書いた。

私は実際に石黒賢さんにお会いしたことはないし、
彼がどれほどビジネススキルがある方なのかは
わからない。

だが、石黒賢さんがスーツを着こなしている
見た目には明らかに「デキる」と思わせる
雰囲気が漂っているのである。

ふと気になって調べてみると石黒賢さんは
高校生の頃に俳優としてデビューされており
会社員として会社に所属された実績はない。

もちろん彼が俳優として実績を残し
俳優業がデキるとうことは言うまでもないが、
一般的に言われる「仕事がデキる」とは
少し違う気もする。

やはり私達が人を見て「この人は仕事がデキる」と
感じる時には
何かしら共通点があるはずなのだ。

それは一体何なのか。

そう考えた時に私の頭の中で
一つの逆事例が浮かんできた。

これも上記の石黒賢さん同様、
以前に記事で書いたのだが
私が毎日乗るバスには毎年新入社員と思しき若者が
スーツ姿で乗ってくる。

彼らは新入社員ということで
いうまでもなく皆若々しいのだが、
どうにもスーツが似合わないのである。

このときは私は彼らのような新入社員は
スーツを武器にしようという姿勢が
ないから似合わないのではないかと
考察したのだが、
まさにこのスーツが似合うかどうかというのは
「仕事がデキる」の要素と重なる気がする。

先ほど事例に出した石黒賢さんは
スーツが似合う人として記事の中で紹介した。
特にスーツの中でも3ピースのスーツが
とても似合う印象である。

つまりスーツを着こなすことができれば
否応なく「仕事がデキる」と相手に印象付けることが
できるのである。

では、スーツを着こなすためには
どのような要素が必要なのだろうか。

まずは髪型から考えてみる。

私がバスで見る若者たちは不思議なぐらい
皆が揃ってマッシュルームカットであるが、
この髪型はスーツにはあまりに合わないと
言えるだろう。

元雨上がり決死隊の蛍原氏は
スーツ姿にマッシュルームカットであったが
それ故に何となくコミカルな印象を与え
それが逆にウリになっていた気がする。

ではどのような髪型がスーツには似合うのか。

こちらのサイトを参照してみると
色々スーツに似合う髪型が書かれているが、
総じて言えるのは耳周りや襟足はスッキリと
刈り上げられていることである。

スーツはその形状からみても
ジャケットを汚さないような
着方をするのが必須な服と言える。

最近では洗濯機で洗えるスーツなどが
売られてはいるものの
一般的にはジャケットは頻繁に洗えるものではない。

それ故に、首元の汚れがジャケットにつかないよう
ジャケットよりも高い襟がついたシャツを
中に着るのがフォーマルなのだ。

そして、これは髪型においても然りである。

髪の毛がジャケットにかかってしまっては
髪の毛の汚れがジャケットについてしまうので
スーツに似合う髪型というのは必然的に
襟足は短くスッキリしていなければならない。

そして、襟足をスッキリさせようとすると
同時に耳周りもスッキリさせないと髪型の
バランスが取れなくなるので
このような髪型がスーツに似合うと言われるのであろう。

スーツに似合う髪型は分かった。

ではそのほかにスーツが似合うために
大切な要素は何があるのだろうか。

そう考えたときに思い当たる要素が
体格である。

私は仕事でイタリアの方とお会いする機会が
年に数回あるのだが、
不思議なことに私がお会いするイタリアの男性は
どなたもスーツの着こなしがとても
カッコいいのである。

オシャレに気を使う国柄でもあるので
スーツもオーダーメイドなのかもしれないが、
それにしてもとても良く似合うのだ。

これはスーツに限ったことではない。

彼らの多くはピタッとタイトなデニムに
カットソーとネイビーのジャケットを合わせたような
スタイルで食事に出たりすることが多いのだが、
そのときのジャケットの着こなし方も
とてもカッコよく見えるのである。

これは一体なぜかというと、
体格が明らかにジャケットに似合うからである。

いうまでもなくスーツは西洋文化で生まれた服なので
広い肩幅、厚みのある胸と背中を持つ西洋人の体型に
似合うように設計されたものなのだ。

そして、私がカッコいいと思うイタリア人の方々は
どなたも皆いい体格をしている。

では私達がスーツを着こなすにはどうすればいいのか。

もちろん骨格を変えることはできないが、
筋トレをして胸や背中に厚みを出す事なら
時間さえかければそれほど難しくなくできるはずである。

そして、それと同時に最も重要なのが
姿勢を良くするということである。

スーツは前にボタンがあって
一番上のボタンから首にかけて開いたエリアを
Vゾーンという。

このエリアが唯一スーツの中で
オシャレさを演出するエリアと言われているが、
猫背で背中が曲がっている姿勢だと
このエリアにシワがよってしまったり
そもそも相手にVゾーンが見えにくくなるため
スーツを着た時にカッコわるい印象に
なってしまうのである。

あなたの頭に思い浮かぶスーツ姿が
カッコいい人はよく考えてみると
とても姿勢がいい人ばかりではないだろうか。

ディーンフジオカさん
高橋一生さん
西島秀俊さん

どなたも姿勢が伸びて格闘技や武道を
していそうな雰囲気があるだろう。

もちろん、スーツのサイズ感があっていなければ
幾らこれらのことを気をつけていても
ヤボったい印象を与えてしまうのは言うまでもない。

だが、最近では出来合いのスーツだったとしても
サイズの選択肢が非常に広くなっているので
自分の体型に合ったものを選ぶことは
それほど難しくなくなってきた。

そう思うと、スーツをカッコよく着こなすためには
①襟足をスッキリした髪型にする
②体型を整え、特に姿勢を正すことに意識を向ける

この2つを意識することが大事だと言える。

そして、この二つの要素を満たしていれば
同時に「仕事がデキる」という印象を
相手に与えることができるのだ。

相手に「仕事がデキる」という印象を与えておいて
実際の仕事が全然ダメなら本末転倒ではあるが、
少なくとも相手が自分のことを「仕事がデキなさそう」と
認識するのに比べると
相手からの期待値は高まるだろうし、
仕事の話が進みやすくなることは言うまでもない。

とても曖昧で嫌いな言葉である
「仕事がデキる」であったが、
少し掘り下げてみることで
「仕事がデキる」印象を相手に与えられる
具体的な要素が見つかった。

こうして具体的な要素が見つかれば
仮に部下が冴えない雰囲気であったとしても
これらのことをアドバイスしてやれば
仕事がデキそうな雰囲気に変わっていくであろうし、
そうすることで結果として
成果につながりやすくなりなるだろう。

曖昧な言葉こそちゃんと掘り下げてみると
実はそこに大事なものが隠れているのかもしれない。

次はどんな曖昧な言葉にフォーカスしてみようか、
今から次のネタさがしが楽しみになる
土曜日の早朝であった。

ちなみに最近はスーツにアクセサリーをつける人が
とても減った気がしている。
以前からスーツにアクセサリーはヤボだなと
思っていた私からすれば
とてもいい流れだと思う。

だがどうにもこのバッジを付けている人がいると
そこに目が行き過ぎてしまうと思ってしまうのは
私だけなのだろうか。↓



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