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議事録作成は買ってでもしろ

仕事の中にはやりがいがあるものと
そうではないものが混在している。

これは誰も疑う余地がないだろう。

あなたがしている仕事でも
やっていてやりがいを感じるものもあれば
雑用のようにつまらないものもあるだろう。

その中でも嫌われ者の作業が
打ち合わせの議事録作成ではないだろうか。

この議事録作成は勉強もかねて
若手社員が担当することが多いものである。

先日部下と一緒に参加した打ち合わせで
部下に議事録作成を頼んだ際に
ふと議事録を書くことのメリットについて
考えてみたのだ。

その時に私なりに至った結論は次の4点である。

①打ち合わせ中の不明な言葉を理解できる
②要約する力が付く
③目線を意識する練習になる
④言語化する力が付く

まず①は最もシンプルであろう。
まだ入社後歴が浅いころは顧客先や
サプライヤーとの打ち合わせで出てくる
専門的な言葉がわからないことがしばしばある。

その言葉の意味を人に聞き理解しないと
当然ながら議事録は書けない。

何となく聞いているだけだと
このようなわからない単語すらも
わかったつもりになって流してしまうが
議事録に起こすことでそれを防ぐことができる。

②も非常に重要な要素である。
日本人は会議が下手と言われることがあるが
これは議論の本筋から外れたり、
最初から何をいつまでに結論づけるかが
曖昧なまま会議を始めることが多いからである。

当然ながら議事録を起こす際には
そんな流れの一言一句を書くわけにはいかない。

最終的に流れの重要な部分だけを
要約して書く必要があるので、
嫌でも全体像を把握していないと
要約はできないのだ。

会議の全体像を把握するということは
そこに参加する人のパワーバランスなども
少なからず知っておく必要がある。

要約するとは単に文章力だけでなく
総合的な理解が求められるので、
その意味で議事録作成は非常に
有効だといえるのだ。

③の目線を意識する練習については
ピンとこない方も多いかもしれないが、
私自身これは非常に重要な要素だと
感じている。

そもそも議事録は誰が何のために
必要とする文書なのだろうか。

打ち合わせに参加した人や
参加はしていないけど関係する人が
その打ち合わせで議論された内容を知り、
後に参照するためのものである。

打ち合わせと一言で言っても
色んなケースが存在するので、
参加した打ち合わせ毎に読む人は
必然的に変わるのだ。

議事録は客観的な目線で書くことが
基本ではあるが、
その中に少し読み手が読みやすい
視点を入れ込むことで
一気に読みやすい文章になる。

そして、それを毎回想像しながら
議事録に落とし込むことは
文章の目線を意識するいい練習になるのだ。

特に今の若者世代は生まれたときから
メールやLINEのようなSNSが
当たり前に存在していたので
テキストで特定の相手に何か伝えることは
比較的得意とする人が多い。

しかし、特定できない相手に対する
発信となると苦手意識を持つ人が多い。

これはまさに目線を動かすことに
慣れていないからであろう。

ある意味で議事録を書くことは
SNSで発信することにも似ている。

誰に目線を向けて発信をするかを
決めることはSNSを伸ばすカギと
一般的に言われるが、
議事録作成ならばSNSよりも
会社というクローズに近い環境の中で
目線を意識することができるので
練習としてはピッタリなのだ。

④の言語化する能力については
誰も反論の余地はないであろう。

相手に伝わる文章を書こうしたとき
基本的な文章の知識は大切であるが、
一番大切なのは自分で文章をどんどん
書いてみることである。

書いているときにはバッチリと
思っていた文章でも読み返してみると
論理が破綻していたり、
読みにくかったりすることは
嫌と言うほどあるものである。

私も毎日こうして1500~2000文字の
発信をしているが、
言いたいことをしっかり文章にできたと
実感できる文章はまだ2~3割程度である。

しかしこれでも割合は確実に上がってきている。
そして、その割合を上げる要素こそが
言語化能力の向上である。

言語化能力が向上することによって
私たちは確実に伝えたいことを
文章として伝えることができるようになるのだ。

ブロガーとして成功された方の
動画を見てみると、
その人たちの話がとても分かりやすくて
驚くことがある。
これはまさにその人たちの言語化能力が
高いが故である。

先ほども書いたが言語化能力を高めるには
やはり試行錯誤しながら文章をたくさん
書くしかないのである。

打ち合わせの議事録を書くことは
面倒ではあるが、文章を書くことを
公式に仕事として認めてもらえる
いいチャンスでもあるのだ。

なんなら上司に自分の書いた文章を
確認してもらい、伝わるかどうかを
チェックすこともできる。

こんなに学び要素もある事務作業は
他にないのではないか。

あなたがもしも議事録を書くことを
面倒を感じているならば、
最高の練習の機会と思って取り組んでみてほしい。

仕事を単に時間の切り売りにするか
お金ももらえて自分も高められる
最高のものにするかはすべて
あなた次第なのである。

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