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”頑張らない”という義務

少し前だが、最近自分が色んな事に
頑張りすぎているのではないかという記事を書いた。

これまでは若さという残高で乗り切ってこれたが
少しずつその残高が少なくなってきているのに
これまでと同じ、もしくはそれ以上に頑張ろうとすると
どうしても無理が出てしまう。

ある意味で”頑張らない”という目標も
あってもいいのではないかという内容である。

この記事を書いてから、自分にとって何を
頑張らないようにすべきかを考えていたのだが、
どうもそれ以降に書いた記事を自分で見ても
何だか頑張っているように見えてしまう。

結局私は頑張ることが好きなのであろう。

なかなか”頑張らない”という目標は難しいものだと
改めて実感していた。

そんな風に思っていた今週月曜日のこと、
私の左のワキにふと違和感があり
チクチクと刺すような痛みがあることに気が付いた。

子供の頃に海水浴でクラゲに刺されたことがあるが、
あの時の痛みに似たような感じである。

何か虫に刺されたのかとも思ったが
ワキを無防備に虫に刺されることも考えにくい。

汗をよくかく時期なので汗でかぶれたのかと
軽く解釈して、オロナインを塗って様子を見ていた。

その翌日も特に痛みが良くならなかったので
引き続き様子を見ることにしたのだが、
さらに翌日になると赤い発疹が左のワキに
連なってできていた。

これは単なる虫刺されではなさそうである。

昨日は午前中にやらなければならない仕事があったので
午後から半休を取得して自宅から最寄りの
内科に診てもらうことにした。

本来皮膚科に診てもらいたかったのだが、
私の家の最寄りの皮膚科は開院日が限られており、
開院時には長蛇の列ができているので
通うとなると大きな問題になると思い、
比較的すいている内科にしたのだ。

保険証を受け付けで渡し、順番を待つと
ほどなくして診察室に通された。

この先生にお会いするのは昨年ワクチンを
接種したとき以来である。

問診票に書いていた内容をみた先生は
早速患部を見せてくれという。

シャツのボタンをはずして患部を見せると、
先生はとある病名を口にした。

それは”帯状疱疹”である。

以前から時々耳にした病名ではあるが、
まさか自分が罹患するとは思っていなかったので
少し驚いていると、
先生がこの病気について説明をしてくれた。

どうやらこの病気は子供の頃に感染した
水ぼうそうのウィルスが体の中で潜伏していて、
それがストレスや疲れの影響で免疫が下がったときに
再び活性化して発生するというものらしい。

記憶は定かではないが、私が水ぼうそうに感染したのは
小学校の3~4年生ぐらいだったと思うので、
かれこれ30年ぶりにウイルスが息を吹き返したと
いうことであろう。

これはつまり、この30年間で最も私の免疫が
落ちているということなのではないだろうか。

もちろん、免疫が低下したからといって
必ず発症するわけではないので、
一時的に今よりも免疫が低下していた時期があって
たまたま発症しなかっただけかもしれない。

だが、それにしても私の免疫は
過去からみても低いレベルにあることは
間違いないようである。

この要因が一体何なのか特定は難しいだろうが、
この診断を受けたときに私の頭の中には
先日書いた”頑張らない目標”という記事の内容が
グルグル回っていた。

この記事の中でも書いたように、
ここ最近気が付くと疲労感を感じ
眠りについてしまうことが増えたのだが、
これは体が休めと言うサインだったのでは
ないだろうか。

そろそろ免疫が下がってきて
危険水域に入る前にちゃんと休めと
体が訴えるために私に睡眠を求めていたとすれば
つじつまがあう。

しかし、私はそれを無視して頑張り続けたため、
帯状疱疹を発症することになってしまった。

そう思うと、何だか体にとても申し訳ないことを
したような気がする。

ある意味、この帯状疱疹という病気は
体の最後通告なのかもしれない。

「お前、このまま酷使してたら
こんな風に子供の頃に治したと思ってたウイルスにすら
侵されてしまうで。
これ以上悪いことになりたくないんやったら
しっかり体を休ましたらんかい」

私は今まさにそんな風に叱られているのだ。

全てを頑張らないことはもはや努力ではなく
私の義務と言えるであろう。

今週末も息子のサッカーの試合や
色んなTo Doタスクが目白押しであるが、
体のサインを無視した私は既に
イエローカードを1枚もらっている状態である。

次のイエローカードをもらってしまうと
退場になってしまう。

そうならないように、
できるだけ自分がやらなくてもいいことには
手を出さないようにしなければならない。

何度も言うが”頑張らない”ということは
私にとってもはや目標ではなく、義務なのである。

ふと書き終わった自分の記事を読み返すと
こんな記事を出すために早朝4時前から
書き始めている時点で既に
”頑張っている”のではないかと思い始めた。

朝活は頑張ることにカウントしていいか
体に相談してみなくてはならない。

なんだかバナナをオヤツに含めるかどうかを
先生に聞く子供のようである。

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