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リッシンベン調査団はゆく。

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広い広い「漢字」の世界を、じぶんなりに調査・探索してみたいの。
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2021年11月の記事一覧

虎文と鬣と角と冠飾りと神聖な獣。

さいきんのブログでは、漢字のことを調べてみる 「リッシンベン調査団」のシリーズにて、 【虜】と【慮】と【膚】という漢字について 書いていたのですが。 そのブログを書くためネット検索していたら、 これらの字の部首はさ、 「とらがしら」と呼ばれるらしい。 そうなんだあ、ぼくは、知らなかったっすー。 たしかに、そう言われてみれば、 【虎】という字もね、 【虜】や【慮】や【膚】とおんなじ形が 上に乗っていた。 ともなってくれば、ここでやっぱり、 じぶんの興味的には、 【虎】という

古い詩の韻と完【膚】。

さくじつのnoteでは、 【虜】と【慮】の漢字は似ている。 その字の中身が、 「力」ならば【虜】で、 「心」ならば【慮】なんだ。さらには、 「月」ならば「皮膚」の【膚】か。 と書いて、おとといは【虜】を調べたので、 さくじつには【慮】のほうも見てみたのですが。 こうなってくるとね、もうひとつの 【膚】の字も調べてみたいー。 なので、またもや、 いつものごとし、白川静先生の 『常用字解[第二版]』を開きますと、、 【膚】 フ/はだ・あさい 形成。もとの字は臚に作り、音符は

「おもんぱかる」こと。

前回noteでは【男】という漢字とね、さらに、 【虜】という漢字について調べまして。 いつものごとく、白川静先生の 『常用字解[第二版]』を見ながら、この 【虜】の欄のおとなりには、 【慮】という字が載っていた。 こうして二つの字を眺めてみると、 これまであんまり思ったこともなかったけど、 【虜】と【慮】は、 とてもよく似ている。 字の中身がさ、 「男」なのか、「思」なのか、 のちがいじゃん。ん?! あ、いや、 ちがう、ちがう、そうじゃ、そうじゃない。 「田」もおんなじな

農地の管理者と【男】爵。

前々回noteでは、「女偏」および 「男」の形が入った漢字のことについて、 そして前回noteでは、さらに、 【女】という漢字のことを書きましたが。 この流れでね、今回は、 【男】という漢字について調べてみたいー。 なので、いつものごとし、 白川静先生の『常用字解[第二版]』を、 ひもときます。。。 【男】 ダン・ナン/おとこ 会意。田と力とを組み合わせた形。力は耒の形。農地(田)と農具の耒とを組み合わせて、耕作のことを示すが、古くは農地の管理者を男といった。のち五等の爵

うやうやしく霊所で拝む姿。

さくじつのブログでは、 「女偏」の漢字について書いたけれども。 それからさらに「女偏」で思いついた字は、 「女偏」に「至」と書いて【姪】、 「女偏」に「市」と書いて【姉】、 「女偏」に「未」と書いて【妹】、 「女偏」に「㐮」と書いて【嬢】、 「女偏」に「方」と書いて【妨げる】、 「女偏」に「弱」と書いて【嫋やか】、 「女偏」に「呉」と書いて「娯楽」の【娯】、 「女偏」に「因」と書いて「婚姻」の【姻】、そして、 「婦人」の【婦】、「婉曲」の【婉】、「愛媛県」の【媛】、 下に置か

「女偏」にまつわることについて考えること。

今回のね、「漢字」について調べてみる リッシンベン調査団では、たとえば漢字では、 「女偏」に「子」と書いて【好き】 って書くけれども、この逆の意味として、 「女偏」に「兼」と書いて【嫌い】 とも書くのだから、どちらとも、 「女偏」なのはどうしてなのでしょうか。 たとえば、 「女偏」に「喜」と書いて【嬉しい】 というのも書くけど、 「女偏」に「疾」と書いて【嫉み】 「女偏」に「石」と書いて【妬み】 と書いたり、はたまた、 「女偏」に「眉」と書いて【媚びる】 「女偏」に「夭」と