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楽しみながら学べる防災ワークショップ

突然、わたしたちの日常を襲う災害。2024年1月1日に起こった能登半島地震は、地震はどんなタイミングでも起こりうるという事実をわたしたちに突きつけました。災害はいつ、どこで起こるか、誰にもわかりません。わたしたちができることは、日々の備えです。

しかしながら、災害の備えが必要だと頭でわかってはいても、なかなか後回しになってしまったり、どこから準備すればいいのかわからない、という声も多く聞かれます。ホームセンターのグッデイでは、さまざまな防災用品を販売しておりますが、備えの大切さを広く伝えることは難しいと感じています。

グッデイ店内。ホームセンターには工具だけでなく、さまざまな防災用品も取り揃える

そこで、子どもたちと楽しみながら学べるグッデイスペシャル「防災ワークショップ」を開発しました。各家庭で防災について考えてもらうために、保護者の方と一緒に参加し、家族で学ぶワークショップです。
この「防災ワークショップ」を自治体のご協力のもと、グッデイ店舗内で開催。12組の家族に体験していただいたので、今回はその模様をレポートします!


増える災害に悩む自治体

そもそも、今回の「グッデイスペシャル防災ワークショップ」は、福岡市と北九州市の間に位置する飯塚市と、グッデイの親会社である嘉穂無線ホールディングス株式会社との包括連携協定の中で実現しました。飯塚市近郊の地名・嘉穂を冠する嘉穂無線ホールディングスは、飯塚市が創業の地でもあります。
飯塚市では夏の時期の台風や豪雨によって、川の氾濫や浸水被害が毎年のように発生しています。自治体で避難所を指定し、ハザードマップを配布して住民に防災意識を高めてもらうように広報をしているものの、まだまだ周知に課題があるのが現状です。そんな自治体からの声を受けて、グッデイは防災を楽しみながら学べるワークショップの開発に乗り出しました。

飯塚市・飯塚市自治会連合会主催のイベント

楽しみながら学べる防災

グッデイの防災ワークショップの舞台は、グッデイの店舗です。
飯塚市で過去に実際に起きた災害の写真を見て、見慣れた街が変わり果てた姿になる災害の怖さを目の当たりにします。次に飯塚市防災安全課の方によるスマホで見れる「重ねるハザードマップ」の見方の解説。自分の家の住所を入力すると、その危険度に応じて色分けされて表示されます。

「わぁー、うちのマンションは大丈夫だぁ」
「やばい、ボクの家は水が来ちゃう!」

保護者のスマホを覗き込んで、口々に叫ぶ参加者の子どもたち。子どもたちの中で、防災意識が高まっていくのがわかります。

スマートフォンでハザードマップを確認する家族

次に、実際に災害が来たと仮定して、避難生活に必要な品物をグッデイの店舗の中から集めてきます。まるで借り物競争。参加した親子は、グッデイの買い物カートを押して店舗の中をぐるぐると歩き回ります。

買い物カートを押しながら店内を歩き回る参加者

「カップラーメンはいくついるかな?」
「カセットコンロもいるっちゃない?」
「飲み物はぜったいたくさんいる!」

インスタント食品、飲料水……まだまだ必要なものはありそう

ここで交わされる親子の会話が、このワークショップのひとつめの醍醐味です。住み慣れたお家から離れ、避難所(あるいは生活インフラが止まった自宅)で数日生活することをリアルに想像し、実物の品物を実際に買い物カートに放り込んでいきます。参加者の目は真剣そのもの。制限時間をいっぱいに使って、店内を歩き回って必要なものを集めてもらいました。

カートにたくさん詰め込んでいます

家族によって異なる“正解”

買い物カートに商品を集めたあとは、選んだ商品の中からイチオシをピックアップして、それを選んだ理由をワークシートに書きこみます。そのあと、書き込んだ理由を他の参加者にも発表します。

「ペットボトルの水を選びました。水は飲むだけではなく、トイレの水や手を洗ったりにも使えると思ったからです」

ひとつのものを複数の用途に使用できる商品のセレクトに、聞いていた自治会の大人たちもどよめきます。

「うちにはまだ赤ちゃんの兄弟がいるので、おしりふきを持ってきました。赤ちゃんのおしりふきは大人でも使えます」
「ボクの家にはペットがいるので、ドッグフードも持ってきました」

家庭に赤ちゃんやペットがいるかどうかで、必要なものも変わってきます。家族構成を考えて、必要なものを選ぶ。単純なことのようですが、ここにも大切な家族間の対話や気づきがあります。このワークショップには“正解”はないのです。

体験してわかること

選んだものの発表会が終わったら、カートの中のものをあらかじめ持参してもらっていた自分のリュックサックに詰め込みます。すると、あれれ……? 意外と入らない。カートに入れて持ってきた商品の半分も詰めることができません。スペースを考えながら、物を選ぶ必要があることに気づきます。

持ってきた商品はすべてリュックサックに入るでしょうか?

やっとのことで、ぎゅうぎゅうに詰め込んだリュックを背負うと、今度は重すぎる……! 水1リットルで1キログラムにもなります。子どもたちが普段背負っているランドセルの重さは、3~5キログラム。通学路と違って大雨で浸水したり、地震で崩れたりした道を歩くことを想定すると、子どもたちの避難リュックには、5キログラム程度の重さが限界と言われています。重い水は保護者の方に多めに持ってもらうなど、家族での話し合いも重要だとわかりました。

ぎゅうぎゅうに詰め込まれたリュックサック

実物の商品を使いながら体験するワークショップだからこそ、手触りのある実感として、子どもたちの記憶に残るのです。

地域の担い手と、手を取り合う

今回のワークショップの主催は、飯塚市自治会連合会です。
飯塚市の自治会連合会では、自治体に頼らず自分たちで避難所の運営や「高齢者等避難」等が発令された場合の地域の声かけなど、積極的な防災の取り組みを進めています。自治会役員の方々は地域の人を守りたいという想いをもって、日々の地域活動に取り組んでいるんです。
今回のワークショップでは、自治会の方々にもご協力をいただき、災害時の自治会の役割についてお話しいただきました。災害時には地域の助け合い、支え合いが最も重要であるという自治会長さんの言葉が子どもたちの胸に響きます。

グッデイおすすめの防災グッズ

最後に、グッデイのスタッフがおすすめの防災用品をセレクトして参加者の方にお伝えします。
最初は忘れがちな「歯ブラシ」。歯ブラシは例え家族であっても一緒に使うことは難しく、必ず一人一本は必要です。そして歯を清潔に保つことは、健康を維持するためにも必要不可欠です。
その他、小さく保管できる「折り畳めるヘルメット」や、懐中電灯としてもランタンとしても使える優れものの「LEDランタン」など、実物を見せながらご紹介していきました。グッデイの防災特設ページにも詳細な商品情報を掲載しています。


「グッデイスペシャル防災ワークショップ」および、学校や公共施設にお伺いするグッデイの出張ワークショップにご関心がある方は、ぜひホームページの専用フォームからお気軽にお問い合わせください。お近くのグッデイ店頭でもご相談を承ります。

この記事で「日々の備えや家族での対話は大事だな」と思った方は、ぜひスキやシェアをお願いします♪


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