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推しの誕生日に「ルールを守る必要」の答えを知った

これまで、何度も「なんでルールを守らなければならないのですか?」という言葉を聞いてきた。そして私は(ルールだから。)としか考えてこなかった。そんな私がまさに今日、「なぜルールを守らなければならないのか」という問いの答えを一部見つけた。

私には推しがいる。それはもう全身全霊で推しているアイドルがいる。自粛期間中にハマりにハマり、彼を大画面で見るためにYouTubeが映る大画面のTVを購入した。(否、母に購入させた。)

朝から晩まで大画面で流れる推しの姿、嫌でも耳に入る歌声、リビングに増え始める推しのグッズ。その結果、家族全員で推しを応援する状態に持ち込む事に成功した。

そして迎えた、推しの誕生日。それはもう入念に準備した。1ヶ月前から、「楽しみだね、もうすぐ推しの誕生日だね。」という言葉が毎日交わされた。そして推しが27歳になるため、27という形のろうそくも1ヶ月前には購入していた。ケーキは何を作るのか、メンカラをどのように入れるのか、毎日SNSをパトロールして同じメンカラのアイドルの生誕祭の様子を視察し、製菓店に足を運び、母とは方向性の違いから口論までした。

その結果、気づけばケーキを4つ作っていた。ピースケーキやカップケーキではない。ホールケーキ2つ、スクエア型のパーティーケーキ(30×50)2つだ。費用と制作時間についてはここでは控えておく。みんなが引くと思うから。

そして、そのケーキの写真をありとあらゆる小道具や照明を駆使して撮影会を行った。撮影した写真数は83枚である。(ちなみに2日前に行ったディズニーランドで撮影した写真数は41枚だった。)なぜ、ここまで撮影に命をかけたかというと、推しがこの写真を確実に見てくれるからだ。サプライズでファンからの誕生日フォトを集めてプレゼントするという神企画が今年はあった。5日前の「すでに1000枚以上集まっています。」との公式からのお知らせによって、私は誰よりも目立ってやんよと息巻いていた。

そのため、ディズニーの倍以上の写真を無心で撮ったのだ。そして、家族で1人ずつ写真を送った。送信ボタンを押す私の姿は、まさにサマーウォーズのあのシーンを完全再現していたと思う。入れずぎて赤黒くなった食紅のおかげで鼻血も再現できていた気がする。

公式からサプライズムービーが公開された。あれ?私たちの写真がないな?と思った。それらは厳選された写真であり、そこに選ばれなかっただけだ。少し肩を落としながらも、確実に私たちの写真が載っているであろうアルバムを覗いた。スクロールしてもスクロールしてもない。厳密には2枚が見当たらない。そして気がついてしまった。著作権という存在に。

私たちが作ったケーキは①センイルケーキ②カメラ型のチョコレートが乗ったフルーツタルト③推しをチョコペンで描いたフルーツケーキ④チョコレートで作ったスパイダーマンのクリームチーズケーキだ。

そう、著作権的にアウトだったために私は何時間もかけて作ったケーキが推しの目に触れることさえできなかったのだ。
手作りで販売もせずに自宅で食べる用、かつ自分のSNSにも掲載しない完全に個人で楽しむ用だから大丈夫だろうと甘く考えていた。法を、ルールをしっかり守っていればこんな事にはならなかった。反省だ。

オンライン授業を受けながら著作権について調べ、この事実を母に伝えた時の彼女の顔が忘れられない。そんなわけで、私はこの日「なぜルールを守らなければならないのか」という問いの答えを見つけられた。守らなければ自分が損をするのだ。

推しの目に入ったケーキ↑

追伸

これだけは言わせて。スパイダーマンとかさ、線が細かくて本当に大変だったんよ。マジで。色も作るの大変だったんよ。ガチで。

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