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よせぎれ工房 はぜの木 作品デビュー

以前によせぎれ表装_家族の名前について書きました。掛け軸作品です。この度、この掛け軸が母校の学科の卒業生有志の会である「すみの会」(2021年10月20日(水)〜24日(日)@銀座かねまつホール)という作品展に出展させていただける機会を得ました。はぜの木作品デビューです!

よせぎれ表装_家族の名前の掛け軸は2点の作品で構成されます。掛け軸の書にある「孝」「和」「仁」「伸」「智」「晴」はそれぞれ父・母・兄・夫・私・息子の名前の一文字。「孝」「和」「仁」と「伸」「智」「晴」に分かれていています。出展できる作品は一つのみのため、どちらを出展するか迷いに迷った結果、今回は「伸」「智」「晴」の方を出展することにしました。
以下は作品の展示用キャプションです。

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着物の裂で表装した掛け軸
よせぎれ表装_家族の名前

昔、母が知人に制作依頼した風炉さき屏風、家族の名前が一文字ずつ(孝,和,仁,伸,智,晴)書かれていました。

その書を掛け軸にしてみては、と思い立ちました。掛け軸の表装には、古い着物の裂を何種類か選択。
祖母の着物 白地後染め小紋
祖母の昼夜帯 紫根地葵文型染め
母の着物 墨地格子秩父銘仙 
親戚の着物 黒地久米島絣 など

書と裂を経師屋さんに持ち込み、表装のイメージを伝え制作。掛け軸の一文字には金襴、裂は裏打ちし書の周りに配置。

床の間の季節を彩り、お客様をおもてなしし、室内装飾のマストアイテムであった掛け軸。近年は和室の無いマンションもあり出番が減っていますが、軽量ですので洋間の大壁に容易にかけることができ、さらに収納性に優れています。季節やシーンに合わせて掛け軸を現代の室内装飾として楽しむ提案です。

家族の名前の書と古い着物の裂が時空を超えて出会った掛け軸。経師屋さんの手をお借りしアップサイクルデザイン作品が生まれました。しまいこんでいた書も裂も出会ったことで作品となりどちらも喜んでいるのではないかなと思います。

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デビュー戦には、友人・知人が立ち寄ってくださいました。そしてサプライズで表装をお願いした経師屋さんが来てくださいました。会期5日間のうち、私は仕事の都合で1日ちょっとの滞在。お会いできた方、お会いできなかった方、ありがとうございました。お立ち寄りいただき本当に嬉しかったです。幸せな5日間でした。

またすみの会運営関係の大先輩の皆さま、若輩者の新参者がお世話になりありがとうございました。思い出に残る機会をいただきました。次回もぜひ出展させていただきます。

出展したことで、作品を通じて改めて、家族・友人・知人との繋がりを感じました。作品の引力とでもいうのでしょうか? また、作品についてのさまざまな感想を伺うことで、これからはぜの木を推進するにあたっての方向性の道筋が見えてきたように感じました。次の機会を楽しみに精進していこうと気づかせてくれた、はぜの木作品デビュー戦でした。

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