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若年者における腰痛

こんにちは!

今週末は少しばかり実家に帰省しまいた!
いい意味で景色が変わっていなくて落ち着きますね😁

で今日は腰痛についてなんですが
若者(10~20代程)に絞って書いて行きます。

では御覧ください!

①若者の腰痛有病率

腰痛と効くと中年から高齢の方に多い疾患ではありますが10代、20代の若者でも発症することが
あります。

高橋らによると日本人の1ヶ月の腰痛有病率が
20代では男性29%、女性22%とされています。

また大学生を対象とした調査では

橘内らは
アンケートを行い腰背部痛を有すると回答したのが男性39%、女性46%となっている。

遠藤らは
質問を行い自覚的に腰痛があると答えた割合が337名中204名(61%)と報告している。

以上のデータは大学生を対象としているが
多くの方が腰痛を自覚したことがある、腰痛を経験していると回答している。

そして橘内らの調査では男性より女子の方が
腰痛を有するとの回答が少し多かったことは
意外ですね🤔

②若者の腰痛の原因

次に腰痛の原因についてですが有名なもので
腰痛全体の85%は明らかな原因が特定出来ていない非特異的要因であるとされています。

その中で10代、20代で好発する疾病としては
腰椎椎間板ヘルニア、腰椎分離症があげられます。
性別では男性の方が多いと報告されています。

また若年層では労災による腰痛も起こりやすく、
厚生労働省が発表しているデータでは

群馬労働局管内で発症した4日以上の腰痛災害による死傷者数を年齢別に見ると20代は
40代、30代の次に多く
なっており、経験年数別に見ると作業に就いてから1年以内の労働者で割合が多くなっています。
陸上貨物輸送事業所に向けた労災についての報告で動作の反復・無理な動作災害の年齢別千人率では若年者程腰痛発症率が高い事が報告されています。

③姿勢による腰部への負担

Nachemson A: The load on lumbur disks in different positions of the body. 
Clin Orthop,45:107-122,1996.より引用

上記画像は体の姿勢による椎間板にかかる圧力の変化を示したものになります。

日常的に行っている姿勢が多いのではないでしょうか?😱
特に前かがみになる動作は負担が大きく、
立っている姿勢が椎間板にかかる圧力が100とすると立って前かがみになる動作は2倍、座っての前かがみは約3倍となっています。
以上のことから日常的にこの様な負荷がかかる
動作を何度も行ってしまうことで腰痛を発症してしまい仕事、日常生活に支障が出てしまいます。

まとめ

中年、高齢者と比べやや発症者数は少ないですが若年者特有の疾病、働きはじめ慣れていない作業で腰痛を発症してしまう等の理由で若年者でも発症することはあります。

労災でも多いとのことから日常的に注意する点を企業内、地域内で指導、共有出来る事があれば
少しは改善できるのではないかと考える。

参考文献

・Nachemson A: The load on lumbur disks in different positions of the body.
 Clin Orthop,45:107-122,1996.

・高橋 奈津子他.腰痛特異的QOL尺度:Roland-Morris Disability Questionnaire 
 の性・年齢階層別基準値の測定,臨整外,39:315-320.2004.

・遠藤 伸太郎他.大学生の腰痛と心理的要因の関連性.
 体力科学 第61巻 第1号.71-78(2012).

・橘内 勇他.大学生における猫背、腰痛・肩凝りの発現率と
 その対策についての調査.北海道大学大学院教育研究員 紀要
 第104号.2008年 3月.


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