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咳の強さに性差はあるのか?

こんにちは!

ここ最近妻が風を引きまして、治ったのですが咳が長引いています。😱
また妻から「痰が上手く出せない」との話があり、少し気になることがありました。🤔

その時気になったのですが、題名にあるように
咳や排痰の強さに性差はあるのか?と。

そこでいくつかの論文を調べ、まとめましたので御覧ください😌

①咳のメカニズム

普段は意識せず咳ですが実際どの様な流れになっているのか説明します。

①吸気相②圧縮相③呼気相
構成されています。

①吸気相は声門を開き、吸気筋群の収縮により 胸郭と腹壁が同時に拡張肺気量を増加させる。
②圧縮相では素早く声門を閉じ、呼気筋群である
肋間筋、腹筋群、補助呼気筋群の収縮
によって
胸腔内圧と気道内圧を上昇させる。
③呼気相では胸腔内圧が高まった後、横隔膜の
弛緩と声門の開放
が瞬時に起こり、呼気筋群の
収縮によって爆発的な咳
が起こる。
(その際に気道内分泌物は声門を経て咽頭側で押し出され排出される)

②咳の決定因子

先程咳のメカニズムを説明しましたが、
次に咳の強さにはどの様な因子が関係するのか調べました。

・肺気量、胸郭拡張性 ⇨ 吸気相に影響
・呼吸筋力 ⇨ 吸気筋が吸気層で、
          呼気筋が圧縮相から
          呼気相に影響
・声門閉鎖能力 ⇨ 圧縮相に影響

と以上の内容は咳の強さを決める因子となっている様です。

③咳の強さの性差はあるのか?

では実際に咳の強さに性差があるのか?という点について私自身の意見になりますが、性差はあるのではないかと考えています。その理由について以下の論文を紹介します。

・Yawata.Aらによると男性が女性より呼吸
 機能と呼吸筋力の値が高かった理由として
 身長、体重、筋断面積の影響が大きい
 されている。
・沢谷らによると男性は肺実質と気道の
 不釣り合いが成長中で生じ、気道抵抗が 
 高い
とされている。その影響で呼吸筋力が
 鍛錬されている
、と考えられる。
 (肺実質と気道の不釣り合いについてたしか 
 にP.SINGHらによると喉頭には解剖学的
 差異があるとされている。)

と以上の2つの内容を踏まえて性差が出るのではないかと考えています。

まとめ

今回咳について論文をいくつか調べたところ
解剖学的違いや男女での呼吸方法の違い、
特徴を知ることが出来た。

また咳を決定する因子を学んだことでトレーニング方法を考える上での参考となった。

参考文献

・Yawata Akiko他.Voluntary cough intensity and its influencing factors
 differ by sex in community-dwelling adults.Ther adv Respir Dis.2017  Dec;11(12):427-433. doi:10.1177/1753465817741607

・沢谷 洋平他.若年健常者における性別毎の部位別筋肉量と呼吸機能
 および呼吸筋力の関係.国際医療福祉大学学会誌.第24巻 1号(2019).

・上川 紀道他.咳嗽の最大流量に影響を与える因子.日本呼吸ケア・リハビリ    
 テーション学会誌.2016年 第26巻 第2号.200-203.

・馬屋原 康高他.咳嗽力評価の臨床意義と今後の研究.理学療法の臨床と研究.
 第28号 2019年.

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