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3. 「バナナ」になってみる

少しでも誰かの不安がやわらいだら、少しでも誰かの気持ちが落ち着いたらと思って書き始めたのだけれど、たぶん、いやぜったいに、自分に向けて書いている。事実、ふだんの呼吸は浅いし、眠りも浅くて毎夜数回起きてしまう。歯も食いしばっているようで朝起きると顎が痛い。心が過去や未来を行ったり来たりしていて、疲れやすくなっているようだ。

だから、きょうはよく眠れるように「バナナ」(!)になってみる。夜寝る前にすると効果的だ。さぁ、レッツトライ!


あおむけに寝っころがって

バナナになってみる

あたまの下で手を組み

両方のうでとあしを同じ方向に少しだけ移動する

まずは右へ

まるでバナナになったみたい

ゆっくり吸って、ゆっくり吐いて

目を閉じてしずかにじぶんを観察する

力が入っているところはないかな

しばらく呼吸をしながらじっとする

こんどは左

からだがだんだん重くなり

床に溶けていく


腕を組む代わりにバンザイしてもいい。腕や肩、背中が気持ちよく伸びる。体の側面が伸び、太ももの外側を走る腸脛靭帯を刺激する。左右それぞれ、3〜5分程行うとよい。この時間をかけると筋肉を覆う筋膜がゆっくりじっくり伸びてくれる。体には経絡といって「気」の流れている道がある(経絡上に点在するのがツボ)。それぞれの経絡は内臓と対応していて、この動き(ポーズ)では、腕と足の外側の経絡が伸ばされことにより、心臓、肺、小腸、大腸、胆嚢が刺激される。バナナのポーズは、床に身を委ね、じっくり時間をかけるとより効果が得られる。呼吸に意識を向けて、ゆっくり、じっくり。


3月末で今まで働いていた会社を退職した。コロナの影響で予定・予想していた生活ではなくなって、ああすればよかったんじゃなか、こうすればよかったんじゃないか、ああなっちゃうんじゃないか、こうなっちゃうんじゃないか、と過去と未来の自分についてとりとめのない自問自答が続く。これが呼吸の浅くなる正体で、まだまだ修行が足りないなと思いつつ、「いま」に無理やり目を向ける。大切な人たちの存在や動いてくれている自分の体、当たり前のようにあるすべてについて、いちいち感謝をする。いつも自然にそこにあるものは、誰かがつくってくれたものだったり空間だったり、言葉だったりする。それが見えると、いちいち泣いてしまいそうになるんだけれど、たぶん、今までも見えていなければいけないものだったんだ。


きょうもすてきな一日でありますように。愛を込めて。




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