食好きなワガママエッセイ「バーガーキングっていうキング」
凄く主観的なエッセイになります。
私はハンバーガーが大好きなのですが、とはいえ、気に入ってるお店がありません。
いや、大好きと言っているものの、あそこのハンバーガーが大好きというものがありません。
そしたらハンバーガーが大好きって言えなくない?根拠がない。
そんなふうに思ってました。
しかも、私が好きなメニューは、「フィッシュバーガー。」もはやサンドイッチの部類だ。
じつは、ラーメンも一番好きなスープは塩ラーメン、メニューならワンタン麺です。なのにあそこが美味しいってないんです。。。
コーヒーならあります。それならここ、みたいな。
いつも「美味しいけどもっと先がある。けど美味しい」って思いながら食べて、その場では満足しています。好きだし、そこにすごい期待してるんだと思います。愛を持って接してるんだと思います。認めてもいるし、期待もしてる。お前サイコーみたいな。。
そんなことを言っておきながら、「バーガーキング」が私の中では一つの答えになっています。
「スペシャリティと大衆料理の間」
1500円とかするめっちゃ美味しいハンバーガーもありますが、私はそこに落ち着くのがなんだか嫌なんです。
あくまで普段から食べられる大衆料理。そしてジャンクフード。
スペシャリティに美味しくなるポテンシャルを持っていても、その伸び代の余白を大いに持った上で、大衆料理からでないって所にロマンを感じます。
それがバーガーキング。
バーガーキングのフィッシュバーガーは美味しい。もちろんお肉を使ったハンバーガーも火であぶるので肉の香りが立ち、そこが良い。
そして私が一番感動したのはコーヒー。
バーガーキングのホットコーヒー、アイスコーヒーはハンバーガーに凄く合う。
酸味は抑えられていて、苦味と香りも強すぎない。けど、コーヒーのローストした香りが味として残る。
ハンバーガーの後に残る「焙られた肉の香り」の余韻にこのコーヒーの「焙煎されたコーヒーの香り」が入ると、嗜好の香りに昇華するんです。
外はサクッと、中は柔らかいフレンチフライ。大きいので頬張ると「イモ感」が残る。
それぞれがしっかり香りや存在の余韻を持っているんです。
この香り、後味っていうのはスペシャリティ料理が持っているものです。
原価を安く済ませようとすると、味が強くなり香りがなくなっていくものです。
だから、有名なお手頃価格の大衆料理屋さんって、味が強いわけではなく、香りの余韻を残します。
その領域は作る人、開発した人の料理、食に対する姿勢が生むものです。企業努力、料理人努力と技術の賜物です。
それを受け、受け取った者に感動があるとき、その料理は芸術の領域に踏み込みます。
大衆料理、そしてジャンクフード。
その雑多なフィールドにいながらも、そんな余韻を残すバーガーキングは、中の人がめっちゃハンバーガー好きなんだろうなって思います。
サイゼリヤも凄いんだけどね。
その話はまた今度。
『とりあえずお前はバーガーキングが好きなだけだろ!』
「ん?まぁね。好きじゃないの?」
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