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【孫子の兵法・その30】 敵を知り、己を知れば、百戦しても危険は無い


四、味方の態勢を万全に備えた上で、敵の不備に当たれば勝つ。

これが、勝利を見通すための五カ条の四番目です。「態勢が万全」の原文は「虞」で、「虞」には恐れる、心配するという意味があります。前もって不安な事柄を洗い出し、よく考え、対応を図ることで心配を除き、態勢を万全に整えるのが「虞」なのです。

心配な箇所、不安な事柄というものは、自分から相手を見ているだけでは半分も分かりません。全体から敵味方各所の状況をよく見渡し、相手側からも自分を観てみることによって、初めてどこの何が心配で不安なのかが掴めてまいります。

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これからお届けする【勝つための思考と行動~東洋の英知「孫子の兵法」】は、現時点で書籍化しておりません。 そこで、noteの『定期購読マガジン』機能を活用して記事を配信させていただきます。2年間で読み切っていただけるように鋭意努力して参りますが、月4本は必ず配信させていただく所存です。 どうぞよろしくお願いいたします。

東西文明が交代期にある今、国際政治も会社経営の現場も、鎬(しのぎ)を削る戦いの場となっています。食うか食われるかの陣取り合戦が起こっている…

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