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国民と平和主義(国民ひとりひとりが平和の建設者となろう!)〜『大國民讀本』を読む〜(16)

大日本主義が平和主義であることは、ここまでの説明で明らかになったと思います。そうであれば、すべての日本人が平和主義に立たねばなりません。

神様のお言葉であるご神勅や、三種の神器に込められた誠・慈愛・正義の精神を大切にすることは、天皇陛下お一人の責務(責任のある任務)ではありません。私たち国民すべてが、それぞれ与えられた役割によって、その実行者、平和の建設者とならねばならないのです。

とても多い神々のことを、八百万(やおよろず)の神々といいます。

八百万の神々は、神代の昔にだけ存在したわけではありません。私たちは、今日(こんにち)の八百万の神々そのものであり、天照大御神の分神(ぶんしん)でもあります。

神代(かみよ)の昔、八百万の神々が天照大御神のご方針を助けました。それと同じ精神で、国民全体が神意(大御神のご意志)を受け止め、一致協力しましょう。皇室を中心に物事に取り組み、世の中に対応しようではありませんか。

もしも日本人でありながら大日本主義者でなく、平和の建設者でないならば、もはや日本人ではなく、日本精神の消滅(しょうめつ)した非日本人となります。理由は、闘争(闘って争うこと)や破壊に生きる者だからです。

闘争には必ず勝敗があります。敗れるのは不幸なことですが、勝っても永遠の幸福は得られません。ところが最近は、闘争こそ幸福を得る手段だと考える者が少なくありません。闘争思想は近年の世界的思潮(しちょう、思想の潮流)となってきましたが、それは明らかな誤りです。

【林英臣の補足】
天皇陛下は、いつも国民の幸福を願って下さいます。その慈愛に応(こた)えられるよう、陛下に喜んで頂くにはどうしたらいいのか、心配をかけないためにはどうしたらいいのかを考えてみましょう。(続く)





上記は、昭和2年(1927年)1月25日に出版された、文部省認定・林平馬著『大國民讀本』の内容を、林英臣が、こども向けに“翻訳”したものです。

「戦前は立派だった」いや「戦前はひどかった」、「戦後、日本は良くなった」いや「戦後、日本はダメになった」などと、大東亜戦争(第二次世界大戦)で歴史を前後に区切ることが一般的です。

ところが、『大國民讀本』を読むと、日本は明治から既におかしくなっていたことが分かります。90年以上前の本とは思えない内容が本書に記されているのです。これから取り戻すべき日本の原点が、余すところなく示されていることに読者は気付くはずです。

戦前の日本の実態をよく知り、これから祖国再生を進める上で、心得とすべきことが沢山出てまいります。

昭和に入ってから出版された本ですが、90年以上前の内容ですから古典の意訳に近い作業が必要でした。そこで、子供から大人まで世代を超えて読んでいただけるよう、できる限り分かりやすく書きました。

親子一緒に学んでいただいていただいても、楽しい本になったと自負しています。また、明治以降の日本史を正しく学べる本として、読者のご研究の参考になれば幸いです。

意訳者 林英臣

『大國民読本』を読む〜はじめに〜より(一部追記)



昭和2年に出版された著書ながら、今読んでも新しく、胸に突き刺さる指摘ばかりです。新しいがゆえに、我が国の抱える病巣や問題の根が深いことが良くわかります。戦前の日本が良くわかる本『大國民讀本』

林英臣の元氣メール(メルマガ)」で、こども向けに優しく噛み砕いて連載していた内容を、〜『大國民讀本』を読む〜として刊行しています。
noteで、逐次紹介していますが、下記からお求めいただき、共に「日本の原点」を取り戻すべく、ご家族ご友人と学んでくだされば幸いです。

👉https://hayashi-hideomi.com/books


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