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フリーライター2年目が自分で自分に取材してみた

ひょんなことから会社を辞めてフリーランスになった私は、ライター歴はあるが実名のポートフォリオが全くなかった。そこで苦肉の策で出しのがこれ。

思っていたよりも好評で、この記事からいくつのご縁があった。そして調子に乗ってもう一度書いてみたのがこれ。

ありがたいことに、私のnoteで一番読まれたnoteとなりました。たくさん感想もいただいて、すごく嬉しい。

よし、これは毎年出そう。そう決めていたにもかかわらず、開業から1年目の10月20日からすっかり日が経ち、年末年始すらも過ぎてしまった。ようやく腰を上げて自分取材をしたものの、なかなか執筆のやる気が起きず、寝かせていた。挙げ句の果てには、別のnoteを出した。

そんなだるだるな私だったけど、ようやく筆を取りました。取材音源を取ったのが1月なので、最新情報とか現在の考えは「ライター林春花」が勝手に入れた。ほぼ半分以上は音源の頃から状況が変わっている。それってただの日記じゃね、という突っ込みはナシで。

では今回も行きます。多少盛り盛りになるのはご愛敬。

タイトルは、

「キャリアは迷走中です」。結婚を機に見えた、インタビューライターの壁とこれから。


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フリーライターとして2年目を迎えた林春花さん。順調だった1年目とは裏腹、2年目は悩みの多い日々を過ごしているという。そのきっかけとなったのは「結婚」とのこと。結婚によってキャリアの考え方がどのように変わったのか、リアルな林の想いを伺った。

林春花(はやしはるか)
1995年、富山県生まれ。京都大学教育学部卒業後、地元企業に就職するも東京配属に。1年ももたずに退職し、クラウドソーシングでライティングをはじめる。2018年より、社内広報の制作会社にライターとして勤務。大手企業の社内報や採用HP、統合報告書などの制作に携わる。2021年1月に会社を退職し、地元へUターン。2021年10月20日、開業届を提出しフリーランスに。メディアのインタビューライティングのほか、採用広報のインタビューを担当。2022年10月、結婚し石川県在住。夫ちゅきちゅき。


さようなら、夢の世界。こんにちは、現実。

2022月10月、林春花は夫と共に長崎・ハウステンボスにいた。そう、二人きりで愛を誓うためにーーー。


次の週、夢の時間はあっけなく終わりを迎えた。また当たり前の日常が始まる。そう思っていた。

だが、始まらなかった。そう、仕事がなかったのだ!

「結婚式とハネムーンの期間はなるべく仕事をしたくなかったから、前々からセーブしていたんです。すると当然ながら、結婚式後もそこまで仕事がありませんでした」

林のこれまで仕事スタイルは、いくつかの編集プロダクションや事業会社と契約し、単発で依頼をもらう形式。依頼が多い月にはそれだけ稼働が多くなるが、ときには全く連絡がこない月もある。とはいえフリーランス1年目の期間は、なんだかんだ安定して依頼が来ていた。

しかし2年目に突入し、ピンチが訪れた。案件が、こない。いつか来るだろうと思っていたら、全然こない。11月になっても、こない。

「月末に請求書を出して、さすがにヤバいと思いました。急いで求人を探しましたね。そこで探したのは、事業会社の企業広報・PRや採用広報の仕事です。チャレンジしてみたいと前々から思っていたんです」

前回はまったく出てこなかった「広報・PR」という単語。インタビューライターとして生きる覚悟を語っていた林に、いったいどんな心境の変化があったのだろうか。

子ども抱えながらインタビューってできるの?

結婚を機に、将来設計を考える人は多いだろう。林も多分に漏れず、将来について夫と語り合った。そして、「子どもがほしい」という結論に至った。

「妊娠している私や、子どもがいる生活を妄想してみました。私は身体が弱いし、体力もありません。妊娠中はきっとつわりで辛いだろうし、赤ちゃんが生まれたら不眠症もあるしでボロボロな未来が予想できました」

その言葉に、筆者も大きくうなずく。高校時代ですらシャトルラン10回で諦めていた林が、子育てをする体力があるようには思えない。

「でもね、やっぱり子育て中も仕事をしていたいなって思ったんです。社会との繋がりを断ちたくない。何より、私は子どもも仕事かどちらか選ぶんじゃなくて、どちらも取りたい。もちろん仕事のボリュームは抑えなければ身体がもたないと思うけれど、ずっと仕事をし続けたいなと思ったんです。そう考えたとき、一つ困ったことがありました。

それは、インタビューです。オンラインとはいえ、赤ちゃんを抱えながらできるような仕事ではありません。いや、相手は許してくれるかもしれないし、これまでインタビュイーの画面から子どもの声が聞こえてきたことは何度もありました。でも私は、話を聞く側。プロとして、インタビュアーに余計な心配をかけたり、ストレスがかかるような環境にはしたくないんです」

林は、インタビューをする環境には絶対的なこだわりを持っていた。オンラインにおいてカフェなど言語道断。かならず自分だけの空間で。そして回線が絶対切れないように、パソコンは有線でつなぐ。相手はどこに居てくれてもいいが、プロとして絶対譲れない、プライドだった。

「子育てを機に、自分のこだわりをなくすのも考えました。でも結局、インタビューライターとして信頼されないだろうなと思って。そうなると取材をするのは、保育園に預けるまではほぼ無理だと分かりました。

それにもっと妄想をすると。たとえ保育園に預けられるようになったとして、子どもが突然体調を壊すことはよくありますよね。そう考えると、インタビューの予定をびっしり入れておくのは高い。考えすぎかもしれないけれど、子どもが小さいうちにインタビューライター1本で働くのはなかなか難しいという結論に至りました。もう一つ、何か柱が必要だと思ったんです」

たしかに考えすぎかもしれない。女性進出が叫ばれ、リモートワークも当たり前になっている今、そこまで神経質なクライアントも少ないだろう。だが、社会の受け入れ体制よりも、林のプライドが許さないとのことだった。

未経験不可の壁

では、そこから「広報・PR」にはどうつながっていくのか。

「インタビューライターだけではダメだ、ならば、もっと上流の仕事にまで手を広げてみよう!と考えたんです。前職では社内広報のインタビュー記事を書いていたし、広報さんとの付き合いもあり、大体の仕事内容は理解していました。ライターとして書くだけでなく、もっと深く関わって一緒に課題解決できる存在になれたらと思いましたね。それに広報の仕事は定期的な契約ができることも多い。心理的にも安心できると考えました」

そこでフリーランスの求人を探しはじめた。しかし林の目に入ったのは「PR会社出身者、広報の実務経験必須」などの文字。近い経歴はあるものの、広報の実務経験を持っていない林は対象ではなかった。いくつかの求人に応募してみたが、やはりハードルは高い。トライアルではじめの1回は受けることができても、長くは続かなかった。

「悔しかったし、めちゃくちゃ焦りました。どうしたらいいんだろうって。広報に関する講座にも通っていたものの、結局のところ求人応募にあるような条件は満たせません。やっぱりフリーランスで未経験から挑戦するなんて、無理なのかなと思いました」

迷走せよ、林春花!


そして、現在に至る。すっきりしない結末だが、これが現実だ。

だが林は、ただ手をこまねいているだけではないようだ。

「まずは動かなきゃ!と思って、とにかく理想のキャリアを過ごしているフリーランスにTwitterのDMでアタックしました。自分のロールモデルとなる人を見つけたかったんです。すると、素敵なキャリアを持つ人とつながることができました。自分がなぜトライアルでだめになったのか、自分には何が必要なのか、冷静に分析ができました。

そうしていくうちに、広報PRをやりたいと漠然と思っていたキャリアについても、明確になってきて。よく考えてみると、メディアリレーションやイベント設計などは、そこまで興味がないんです。やりたいのは、やっぱりコンテンツ制作。特にベンチャー企業の採用やインナーブランディングにつながる部分に従事して、企業の言葉を伝えていくことが、一番私の強みを発揮できると感じましたね。

もう1つ、大きく変わったことがあります。それは人と関わるようになったこと。私は今まで、一匹狼タイプのフリーランスでした。これまでは、一人きりでやってこれたんです。でも壁にぶちあたって、キャリアについて悩んで、ひとりだと対処できなくなって、そして愚痴も語りたくなって(笑)。仲間が欲しいと思い、新たなコミュニティやスクールに入りました。正直、人見知りだからなかなか難しいけれど、語り合える仲間ができるといいなと思います」

最後に、これからのキャリアについて聞いてみた。

「わからないです。人と話し出すと、どんどん考えが変わるんですよ。1日単位で変わっているかもしれないです(笑)。

だからこそ今は、迷走するときかなと思うんです。私はまだ、これといった専門性を確立できていません。走り回って、とにかくいろんなところに足を突っ込んでみる。自分に合わないと思っているものが本当に合わないのかも経験してみる。そうしたら、きっと自分ならではの価値が見えてくると思います。

かっこつけたこと言っているわりに、相変わらず毎日求人とにらめっこしていますけれどね。でもまあ、焦ってもしょうがない。貯金通帳を見たらまだしばらくは余裕があるので(笑)、のんびりと理想のキャリアを追求していきたいと思います」

前回の希望に満ちあふれた様子と比べると、ちょっぴり疲れたような表情で笑う林。歩みを止めない彼女が向かう先はどこなのか。次に何を語るのか、楽しみだ。


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今回は、Nottaの力を借りて、自分の声を全く聞かずに執筆したので音源聞くときの恥ずかしさを完全に克服した!!!AI書き起こしすげえ!!!

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