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ドローンでなければ撮れない写真を撮ります。
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硫黄岳(八ヶ岳)のアグルチネート

硫黄岳の山頂には北に開いた半円形の凹地がある。観光案内は爆裂火口だというが、爆裂の意味は不明だ。この半円形の凹地は谷頭浸食でできた。雨上がりだった昨日も、急斜面がガラガラと音を立てて崩れていた。足下のすぐ先が切れ落ちているのでいい気持ちはしない。 磐梯山1888年噴火でできた馬蹄形凹地も、かつては爆裂火口と呼ばれた。火山爆発で噴き飛んだイメージだ。しかし現代火山学は、磐梯山の馬蹄形凹地は山体が重力に引かれて崩れ落ちた結果だと考える。硫黄岳の半円形凹地も同じだ。噴き飛んだので

槍ヶ岳と天狗原、氷河が残したホルンとモレーン

槍ヶ岳は四方を氷河で削られて残った尖峰だ。地形学ではこれをホルンという。東鎌尾根、北鎌尾根、西鎌尾根、そして大喰岳へ伸びる尾根の間にそれぞれ氷河があった。大喰岳へ伸びる尾根と西鎌尾根に挟まれた飛騨沢は、槍ヶ岳山荘がある肩で止まって槍ヶ岳に届いていないように地形図では読めるが、現地に行って弓折岳付近から見ると飛騨沢の斜面が槍ヶ岳まで連続的に続いていることがわかる。 槍沢の中途にネックレスのように垂れ下がるグリーンバンドは、氷河が残した大きなモレーンである。礫まじりの砂泥からで

球面パノラマ

2022年9月以降の2枚を追加しました。DJI Mini 3 Proで撮影しました。 過去5年間にDJIドローンで撮影した500余の球面パノラマから、地学研究にとくに役立つ12枚を選びました。選んだ12枚はすべてMavic 2 Proで撮影したものです。サムネイル画像をクリックするとご覧になれます。そのままだと自動で画面が少しずつ動きますが、右クリックしてAuto Rotateを押せば止めることができます。

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陸上を流れ進む溶岩が地表水と接触すると爆発する。

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遠くて手が届かない地層断面をドローンで観察する。

南の暖かい海で2億年前にできたサンゴ礁

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春の雪をかぶった吾妻火砕流と鬼押出し溶岩

台風15号による千葉県南部の屋根被害