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23シーズンJ3全20チーム展望②

・ヴァンラーレ八戸
・いわてグルージャ盛岡
・福島ユナイテッドFC
・いわきFC
・Y.S.C.C.横浜


■松本山雅

■オフの動向&予想布陣

・J2最下位で降格、前線はほぼ解体状態でJ3に
前半戦をいわきと同勝ち点の2位で折り返すも最終的には4位
・名波監督は退任。スタッフ陣も総入れ替え。
・監督には元JFAの技術委員長で、直近では山口・大宮でも監督を務めた霜田氏が就任
・HCには横浜FCから早川コーチ、さらに鹿島から坪井コーチ、山口から武石テクニカルコーチも就任。
構想段階で4バックを示唆、4-2-1-3で進んでいる
・神戸とのPSM(45分×2)は0-2で敗戦。TM(35分×2)も0-2で敗戦。
・他TMでは和歌山(45分×2)に2-3で敗戦、桃山学院大(45分×2)に4-2で勝利、鈴鹿(45分×2)に3-1で勝利、FCソウル(45分×2、35分×2)に3-4で敗戦、札幌(45分×2)に1-0で勝利、熊本に1-0で勝利(公開分のみ)。
・怪我人を抑えつつ、キャンプを進めているとのこと。

■スカッド雑感&展望

・GKは昨年と変わらず。
・PSMに出場した村山、新監督で序列の上がりそうな薄井、昨年の正GKビクトルとの三つ巴?

・CBは常田、篠原、橋内ら実力者が残留
・しかし、DFリーダーの大野(→長野)、三ツ田(→八戸)が満了になり、やや戦力ダウン感は否めない
・SB(WB)では田中(隼)、安田らベテランが引退。
・アシスト王の外山も徳島に個人昇格。吉田(→青森)も移籍に。
・代わりに元世代別代表の藤谷(→北九州)を補強。下川が左に回る。
・ボランチからSBに稲福がコンバート?

・中盤はあらゆるタスクで計算できる佐藤(→甲府)の移籍は痛手
・しかし、パウリーニョや安東ら実力者は複数残る
・高精度の左足を持つベテランの喜山が早くも存在感
・菊井の独壇場だったトップ下の争いに鈴木(→群馬から復帰)や國分(→大阪学院大)らが絡みたい

・FWはエースの横山(→鳥栖)、ルカオ、終盤に存在感を示したTPJ(→栃木シティ)と尖った個の力を持った選手が移籍に
・新たなエース候補として渡邉(→横浜FC)や滝(→清水)が加入。
・新外国人のルーカスヒアン(→ファルコンFC)もTMで好調。
・得点面で穴埋め以上のものを見せれるか
・地元発の濱名(→松本大)、ユースからの田中も1年目から試合に絡んできそう

■注目選手

注目選手の1人目は菊井。
昨年はルーキーながらチーム1位の32試合出場、チームの中でも中心として機能した。得点・アシストの数字面だけが伸びなかったものの、霜田監督からは「10G10A」という数字を示されており、より組織に寄ったスタイルに変わることで数字面も伸びる可能性は大いにある。それ故に相手からはマークされ、2年目の壁にぶち当たるケースも多くあるが、そこを乗り越えればその先も見えてくる。

もう1人は渡邉(→神戸)。
新たなリーダーとして山雅をよく知る喜山(→岡山)を補強したが、もう1人"昨年足りていなかった前線のリーダー兼ストライカー"として期待されるのが渡邉。J1で380試合以上出場、100点以上記録しているその経験は田中隼磨の抜けた現チームでは圧倒的。若いFW陣にとっても良いお手本になるだろう。「ベテランがなかなか活躍しづらい」と言われるJ3リーグでどれだけの数字を残せるか興味深い。

■長野パルセイロ

■オフの動向&予想布陣

シュタルフ体制1年目は8位
・失点数はリーグ6位だった一方で得点は11位に
・最終節を前に続投を発表、決定力の向上を目指す
県内出身者が過去最多7人に
・監督のYS時代の教え子も5人に(船橋・池ヶ谷・佐藤・音泉・進)
・TMでは東京国際大学(30分×4)に4-2で勝利、岡崎(30分×4)に3-1で勝利、東京23FC(45分×2)に4-0で勝利、明治学院大(45分×2)に3-1で勝利。他非公表の相手にも(45分×2)に3-1で勝利。
4戦全勝でTM絶好調。進が5得点、近藤が4得点、山中が3得点と前線が結果を残す。
・キャンプでは3-5-2(3-5-1-1?)を試している模様
・キムが2~3か月、高橋が2か月の負傷中(2/16)

■スカッド雑感&展望

・正GKの大内が横浜FCに復帰、後に鹿児島へ
・大分から濱田をレンタルしたがやや不安なポジションに

・CBは夏に加入した乾(→前橋)が契約満了
松本で1年間DFリーダーとして稼働した大野や世代別常連で抜群のポテンシャルを誇る佐古が加入。マリノスの2年目・西田も加えて、量質ともにスケールアップ。
・杉井、秋山、池ヶ谷や既存戦力の壁を上回れるか
WBは左で替えの効かない存在だった水谷が秋田へ移籍
・代わりの砂森(→鹿児島)もベテランの域に差し掛かった左の名手。違った持ち味を出したい。
右は"音速ドリブラー"音泉が加入。去年は怪我で苦しんだ船橋とのポジション争いは豪華。

・中盤の底は宮阪から定位置を奪えなかった坪川(→富山)、住永(→青森)らが移籍。
・昨年は北九州で主力だった西村(→清水からレンタル)、配給役として期待されるルーキー丹羽(→早稲田大学)、そして原田も川崎からのレンタル延長でこの位置で試されているよう
・IHは森川や三田が残留。
・また違った持ち味を持ったスピードスター近藤も加入

・前線の2枚ではチーム得点王の山本、成長著しい山中が揃って残留。
・YS時代にシュタルフ監督のもとで結果を残した進が再び輝きを取り戻せれば得点力は自ずと上がるはず
・浦和からレンタルの木原も将来が期待される面白い存在。

■注目選手

注目選手の1人目は大野(→松本)。
満了になっていた主力をライバルチームが拾い上げるというのはなかなか見ないケース。そして移籍に際しては本人の並々ならぬ感情も伝わってきた。松本サポとしてはそうした因縁的な部分でも注目度は高いが、本人のキャリアを見てもJ1~J3の4年間を同じチームで過ごし、初の別チームでのシーズンに。どれだけやれるか。

もう1人は進(→愛媛)。
大学時代は1部で6得点、前評判は高い方ではなくYS横浜時代も1年目はわずか14試合(2先発)でノーゴールだった。しかし、2年目で新たに就任したシュタルフ監督に素質を見出されて覚醒。主力として出場して得点ランク4位の15得点を記録した。その後の群馬、愛媛での3年間はその活躍を見せれていないが……TMでは早くも結果を残し、再ブレイクの予感。

■カターレ富山

■オフの動向&予想布陣

・石崎体制2年目だった昨季だったが序盤の出遅れが響き、25節時点で5位。首位いわきとの勝ち点差9という現実を重く受け止めて途中解任に踏み切る
・その後小田切HCが内部昇格、J2昇格へ本気度を見せるも6位
・今季もそのまま小田切監督が続投
・成果や課題を改めて整理し、「アグレッシブにボールを奪い、攻撃的で選手が躍動するサッカー」を目指す
選手のIN/OUTは少なめ。
・11人(うち3人が引退)を放出、8人の新戦力を加えた
・システムも4バックがベースになるのでは。
・TMでは新潟(45×2)に0-1で敗戦、愛媛(45×3)に1-3で敗戦。

■スカッド雑感&展望

・正GKの山田が山口に復帰(のちに秋田に完全移籍)、ベテラン西部も引退
トライアウトに参加していた柴崎が加入
・他2人のGKの経験も浅い3人体制でやや不安は残る

・CBは主力の鎌田が引退
・しかし、八戸で4バックになってから主力の座を掴んだ下堂(→八戸)を加えたのは良補強。既存の今瀬や林堂らとポジション争いに。
・SBだと複数ポジをこなしていた松本が同カテの今治に引き抜かれたのは大打撃
・しかし、即戦力級の大卒・鍋田(→桐蔭横浜)、海外から逆輸入で大卒2年目にあたる大森(新潟S)のブレイクに期待

・ボランチは姫野がいち早く満了のちに恩師のいる八戸へ
・代わりに長野を満了になっていた坪川が新たにゲームメイカーに
・アルトゥール、柴田のレンタル延長も朗報
・CBも可能な脇本(→いわて)も登録上はMF

・FWやサイドアタッカーは目立った流出はなし
昨年後半戦の前線がそのまま中心になるはず
・唯一の新顔で、ルーキーの伊藤(→東海学園大)が新たな風を吹かせたい

■注目選手

注目選手の1人目は柴崎(→相模原)
今年で41歳になる大ベテラン。昨オフには相模原を引退になり、一度は引退も考えた中でトライアウトへの参加を決意して見事に富山への加入を勝ち取った。J2で150試合の経験を買われた部分もあるはずだが、恐らくスタメン候補の筆頭だと思われる。もし正守護神になれば17年以来。昇格を目指すチームということもあり、責任は重大になってくる。

もう1人は川西
岐阜の2年で2年連続2桁得点を記録し、21年はJ3最年長得点王に。「ベテランが活躍しにくい」と言われるJ3で存在感を示してきた。富山加入後は組織への組み込み方に苦労しながらも25節までに7G5Aと個人としては上々の結果を残す。しかし、監督交代後は立場が激変。ベンチ外も珍しくなくなり、結局0G0Aに。移籍も考えられたが今シーズンもチームに残留。実力と影響力を持った選手なだけに戦力化できるかはカギになる。

■アスルクラロ沼津

■オフの動向&予想布陣

・コロナなどで苦しみ、20年から監督を務めていた今井監督が途中で解任。望月強化部長が監督代行に就任。
・解任時の順位は11位だったが、好転せず最終順位は15位
・クラブOBで前磐田の中山コーチが監督就任。元ジュビロ磐田の鈴木強化部長がヘッドコーチ就任が発表された。
・監督就任に際して

「まずは勝利への欲求がすごく高い人であること。そして、モチベーターであること。質の高いトレーニングを構築できる人を重要視してリストアップ」
「プレースタイルとして、『攻守一体というところを極限まで高めていきたい』」
「当然、それにはハードワークが必要になる。ただ動くだけではなく、いろんな情報を得て“考えるハードワーク”を選手にしてもらいたい。自分たちがやろうとしていること、アグレッシブに戦うこと、守備面でも自分達から仕掛けてボールを奪い、すぐさま攻撃に移ることをどれだけ当たり前にできるのか。常にすべての試合でそれが表現できるのかが重要だと思っています」

ぬまスポより

・システムは4-4-2が基本に?
・TMでは沼津U-18(30×2)に6-1で勝利、福島(35分×3)に0-1で敗戦

■スカッド雑感&展望

・GKは正守護神・武者が残った一方、野村(→富山新庄)、三井(→名古屋に復帰)が移籍
・渡辺(→讃岐)、谷(→YS横浜)を加えて今季も3人体制に

・最終ラインはブラジル2部・アヴァイから元U-16世代別代表の21歳CBのラウール スダティが加入。珍しい補強だが果たして。
・川前(→高知)、井上(→鈴鹿)がそれぞれJFLから復帰

・中盤は鬼島(→市原)が満了。菅井や徳永らは主力は残留。
・代わりに韓国3部・金海市庁FCからモンテネグロ1部などでもプレーした下川が加入。Jでのプレーは初。
・ユースから昇格で昨年トップデビューも果たしたルーキー岩崎は期待の星
SHはユーティリティの北が同カテの岐阜に移籍
・しかし、染矢、佐藤が残留。そこに東京V(昨年は相模原)からの持井、清水からの世代別代表ルーキー安藤が両翼に加わってブレイクを狙う。

・FWは目立った主力の流出はなし。
・そこにTM初戦で2ゴールをあげた筑波大学のエース・和田を始め、横浜FMからのレンタル(昨年は青森)の津久井、大塚産業大学のエース・赤塚とポテンシャルを秘めた若手が揃う。
・189cmの長身ブラウンノア、終盤で出番を掴んだ森、昨年はチーム事情でCB起用も多かった鈴木らとポジション争いは熱い。

■注目選手

注目選手の1人目は染矢
チーム最長の8年目。30代を超えてもチームの中心として活躍を続けていたが、昨季は負傷の影響もあり、途中加入した初年度を除くと最少の12試合出場に。ドリブルからのチャンスメイクだけではなく、キッカーとしての能力も高く、昨年の唯一の得点も直接FKから。今年で37歳になるが、ピッチ内外でスペシャリティを発揮していきたい。

もう1人は和田(→筑波大)
名門・筑波大学で1年目からコンスタントに試合に絡み続け、関東1部で8Gをあげた大卒ルーキーFW。サイズがあるわけではなく、相手との駆け引きや周りとの連携で輝くタイプだが、抜け出しやアタッキングサードでのプレーセンスは一級品。彼を生かすサッカーを構築できれば一気にJ3で存在感を示せるだけの実力を持っている。筑波大学の大先輩・中山監督のもとで結果を残したい。

■FC岐阜

■オフの動向&予想布陣

・昨オフは三浦俊也監督を招聘し、庄司、宇賀神ら上カテでの経験が豊富なベテランからJ3で結果を残した藤岡、ンドカまで実力者を大量補強。
オフの動きでは間違いなく主役級の動きを見せたが、シーズンが始まると上位争いから早々に脱落。監督はわずか7節(14位)で解任に。
・後任は内部昇格で横山HCが就任したが、その後もチームの構築に苦しみ、14位でシーズンを終えた。

・巻き返しを目指す今季は新監督に代表コーチの上野氏が就任
・さらにHCにも元北九州の天野監督が就く豪華布陣

・『まずチームの目標であるJ2復帰に向けて、勝点を積み上げられるチームをつくっていきたいと思います。ボールをテンポよくつなぎゲームを支配してたくさんゴールを奪う、そういったサッカーを展開していきたいと思います』

FC岐阜 公式より

・今年もシステムは4-4-2か
・第一次キャンプでは「躍動感ある攻撃サッカー」を選手に浸透させるため、正確なパスやトラップの徹底したという。
・TMでは関西大学(30分×3)に3-2で勝利、ミネベアミツミFC(30分×3)に1-2で敗戦、ヴェロスクロノス都農(45分×2)に3-0で勝利、鳥取(45分×3)に2-0で勝利、他非公表の相手にも(45分×2)で2-1で勝利。
・TMでは藤岡を始め、前線がまんべんなく得点を記録

■スカッド雑感&展望

・GKは桐畑が柏に復帰のち現役引退、岡本(→YS横浜)も移籍
茂木がセレッソ大阪から完全移籍(昨年は今治)

・CBは服部(→引退)、岡村(→高松)、フレイレらが主力級の選手がアウト
・昨年の主軸の藤谷と讃岐からの遠藤や完全移籍に移行した三國(→水戸)らが組むことになりそう
・宇賀神や山内(寛)を回していた右SBは船津も引退。岐阜U-15出身の羽田(→桐蔭横浜大)、名古屋U-18時代にルヴァン杯に出場経験もある荻野(→法政大)ら即戦力ルーキーが争う構図。
・左SBは橋本が引退もJ3でも存在感を見せた宇賀神が残留。ユーティリティ性の高い生地も今年はサイド起用?

・ボランチはチームの心臓・庄司が残留し、キャプテンに
・柏木は長期離脱で出遅れは必至
中盤から前ならどこでも可能な北(→沼津)、躍進した北九州時代には天野HCとの繋がりのある川上竜(→相模原)が中心になり、若手の山内(彰)、生地らと相方の座を争う構図か
・SHは16Gの藤岡と抜群の突破力を見せた窪田が揃って残留
・久保田(→群馬からレンタル)やユースから大学経由で出戻った横山(→岐阜協立大)らがそこに食い込みたい

・FWは田口(→鳥取)、浮田(→相模原)と同カテから主力を獲得
・昨年はなかなか主軸が定まらなかったが、ンドカ、田中(順)、今年は前線起用になりそうな山内(寛)らとのポジション争いは読めない

■注目選手

注目選手の1人目は庄司
J2では200試合以上出場、リーグ最高級のゲームメイカーとして活躍。J3は山口でリーグ制覇して以来になったが、リーグ特有のハイテンポ、オープンな展開に苦しみ、本来の実力を発揮できなかった。しかし上野監督の目指す「ボールをテンポよくつないでゲームを支配するサッカー」には最適。離脱中の柏木の分まで中央で違いを見せ、新体制を軌道に乗せたい。

もう1人は北(→沼津)
沼津ではチーム事情もあり、右サイドやFWでのプレーが多かったが、本職はボランチ。興国高校→関東学院大という経歴らしいボール扱いやドリブルの巧みさ、そして推進力があって、昨年は自陣からドリブルで持ち運び、ミドルを叩きこんだことも。庄司や川上、柏木ら低い位置から球離れよくゲームを展開するボランチが多いだけに、アクセントを加える存在として注目したい。


残り


・奈良クラブ
・FC大阪
・ガイナーレ鳥取
・カマタマーレ讃岐
・愛媛FC


・FC今治
・ギラヴァンツ北九州
・テゲバジャーロ宮崎
・鹿児島ユナイテッドFC
・FC琉球

続く



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