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新潟戦プレビュー&妄想~相手は最強の敵。今こそその力を示そう~

相模原戦のレビューを前日までに書ききれなかったが……大一番の当日ということで、首位・新潟戦のプレビューを。

ここまで山雅は4勝4敗4分。数字上は借金を返済し、成績を五分に戻すところまで成績は立て直してきている。もちろん、このペースのまま行っても勝ち点は56(14勝14敗14分け)。PO圏内にも届かない数字ではあるので、昇格を目指すのであればどこが相手であっても負けてはいけない。それがここまで無敗の新潟であっても。最悪、勝ち点1でも持って帰り、次に繋げるくらい"上を目指すこと"にこだわっていきたい。

■新潟の予想布陣

鈴木孝、ロメロフランク、福田、小島ら各ポジションに怪我人は出ているが、基本的にはメンバーが変わらない。多少メンバーが変わってもそれほど今やっているサッカーが崩れるとは思えないが、疲労感がないわけではない。山雅は怪我人が戻ってきて戦力自体は整いつつあるので、そこは突けるポイントとしてあげられる。

すためん

各ポジションを見ると
GKでは小島不在の中で五輪世代で彼の背中を追ってきた阿部が急浮上。他の五輪候補がJ1スタメン級なのでここから逆転はなかなか難しいが、数年前だったら正GKでもおかしくないような活躍をしている(気がする)。
DFは堀米・舞行龍という去年のDFの中心組に千葉・藤原の補強組を加え、よりアルベルト監督志向のDFラインに。メディアでは本間や高木が圧倒的に注目されているがこの補強組2人の貢献度は高い。そして、藤原は山雅のお得意様・阪南大産。山口一真と同期で外山や大野とも一緒にやっていた仲。元北九州の鈴木国といい、なかなか関わりが強い選手である。
DHは高と島田が安定のコンビ。特に高のここ数年のレベルアップっぷりが凄まじい。どちらも中継役としてJ2トップクラス。
2列目は高木・本間がほとんどの人が認めるリーグMVP級の活躍。どちらもそれまでは動きの良さほど数字がついてこないのが課題だったが、ついにそこもクリア。早くJ1に引き抜かれてほs。不確定なのがロメロが怪我で欠けた右サイド。若手の矢村と中堅の星が競う。
1トップはケガで鈴木が欠場中だが、去年のJ3得点王・谷口がその実力を発揮。ゴール前の勝負強さはカテゴリ関係ないとはよく言われるが、谷口も例外ではない。2列目のマークが厳しくなっている状況は絶好の状況と言える。

■新潟の対戦相手が考えること

まず、相手を見ながら組み立てができる新潟に対応する「適応力」が求められるが、このあたりは選手各々の意識の問題でもあるので、相手のサッカーに対応できる戦術を考える上では①4バック↔3バックの可変に対応する必要がある。

そして、

キープレーヤーは本間至恩と高木善朗で、その2人を中心に繰り出してくる攻撃にどう対応するか。

をポイントにあげているため、②高木・本間対策も恐らく指揮官は重要視してくるだろう。

さらに勝ち点3を取るために③いつ相手を刺すか

ゼロの時間をいかに増やせるか。相手は体力的な面も含め、早く勝負を決めないと自分たちが苦しむのは分かっていると思う。

とも話している。前半はできるだけ我慢し、カウンターからチャンスを伺うことになるのではないか。そうでなくても首位の新潟を相手にそう多くはチャンスは作れないはず。時間帯・フェーズで「いつ刺すのか」はチームとして共有して挑みたい。

そして、④相手のプレスをどう交わすか?も同時に考えていかなければならない。理想を言うと新潟のように自分たちがボールを握りたい時間に柔軟に形を変えながらボールを握り続けることだが、中3日ということもあり、後ろから新潟のプレスをかいくぐる策を準備してくるのは難しい。そこに関しては正直それほど優先順位は高くない。いつものようにロングボールを織り交ぜながらどのようにボールを保持していくか?を考えるほうが現実的かもしれない。

■山雅の予想布陣

大前提として無料メディアの情報から考察する。

相模原戦の監督コメントに

阪野は次節の新潟戦も考えると、あまり疲れさせたくないのもあって、先発は歩夢にしました。
DFベースでやれるほうが、我々にとってはやりやすいと思います。我々にはそういったアイデンティティーがあって、それを少しずついろいろな方向に持っていきながら、やっているつもりです。

というコメントがヒントになりそう。この時点である程度の分析と次節のメンバーは固まっていると仮定すると、前節途中出場だった阪野の先発の可能性は高く、負担(タスク)が大きいシステムで来るように思える。また、横山の可能性もないとは言えないが少し低くなりそう。

そして、DFベースで考えた時にアンカー脇のスペースに不安があるのは前節露点したので、2DHもしくは3DH気味で上下動が素早くできるメンバーで来るはず。

さらに、サイド別に考えると山雅の右サイドは左SH本間至恩に対する意識は多少強くなるはず。仕留め役の右(こちらの左サイド)はできればクロス対応に不安のないメンバーでいきたい。

CBは動かさないのが得策か。大野・橋内はほぼ確で、先ほどの本間至恩対策で下川を右に回す場合は相模原戦の後半のように左は常田となりそう。綺麗な崩しが注目されている新潟も得点比率1位は「セットプレーから」(29.2%)。そもそもの失点数自体は少ないが一応失点比率1位も「セットプレーから」。クロス対応に不安がないかはさておき……セットプレーを考えると左CBには常田が入ってきてくれると頼もしい。

最後にGK。相手をひっくり返すキックを持っている圍も捨てがたいところではあるが9割方村山で来るだろう。

キャプテン佐藤和の状態にも左右されそうだが、もし復帰して先発できる状態である場合は……

スタメン

相手が2CB↔3CBと可変しても混乱は少なくなる3421を予想。去年の慣れ親しんだ3CBを中心に今年出場機会の多いメンバーを並べる。ただCBのコンドゥクシオン(運ぶドリブル)に対しては修正が必要になりそうなのと前節休ませたとはいえ阪野の出来に左右される。

もし仮に佐藤和の復帰が遅れるorベンチスタートの場合は……

佐藤抜き

小手川の経験値に任せて2DHにする場合も考えられるが、新潟相手には未知数。その場合割り切って逆三角形の352にするか。

ここで圧倒的に不安なのは4バックを相手にした時のSBへのプレスである。できればWBが対応して中盤3枚は中に残しておきたいところだが……1つ飛ばしのボールが始めるとなかなか厳しい。また後ろが3枚になった時もIHを釣りだそうとしてくるはずなので、その意図に容易に乗らないようにする必要が出てくる。

■願望ましまし布陣

最後に自分なりに考えた対新潟布陣。半分自己満妄想コーナーだが、もう半分はしっかり新潟の攻撃想定もしながら進めていく。

理想2

(常田いねえじゃねえかという感じだが……笑)

自分が考えたのは阪野を頂点に置いた機動力重視の3511。中盤の優位性と運動量でトラジション勝負に持っていき、互角の戦いを繰り広げた京都戦をイメージした形。

肝になるのは"後出しの権利"を持つ京都相手に中盤で常に数的優位を保って、相手の出方によって形を変えること。

恐らくこちらの前線が1枚の時は2CBで幅を取って回すことになるのでこの形を基本に⇩

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キーとなるのは阪野と前。
まずは阪野がこの2CB間のパスコースを遮断。できればプレッシャーもかけたいが、第一優先は限定で。前もギリギリまで本間とSB、どちらにもいけるようなポジション取りをすることが重要に。

ドリブル

⇧恐らくこの形を取るとしばらくすると数的優位を作るためにCBが持ち上がる。この時は迷わず表原が出ていく。が、中では数的同位は常に作り続ける。

もちろん新潟側もここでのドリブルは運ぶのが目的。中が数的同位で空いていなければ無理はしない。堀米に出すのが一番ベター。

横

⇧ここで、SBのポジションにもよるが、微妙な位置取りだった場合、前が①表原が行くのか②自分が行くのかを判断する。常にどちらかは本間を監視できるようにしておく。お察しの通り、表原は超走ることにはなる笑

繰り返しになるが、鍵を握るのは阪野と前の判断。1つ2つ飛ばしで展開されだすとどう守っても苦しいので、サイドチェンジを防ぎ、本間に自由を与えないように守りたい。

そして、攻撃のことも考えなければいけない。
奪ったらまず阪野を起点に。これまでの試合では2度追い、3度追いが当たり前だったが、この試合では上記のようにコース限定をメインとしてCB間に留まるようにしておく。

攻撃

⇧奪ったら頂点・阪野を起点にして5131気味になっている山雅の3枚がとにかくこれをフォローしてショートカウンター。

こんなにうまく奪えるかが最大の焦点にはなってくるが、最終ラインが幅を取るというのは裏を返せばトラジション時に相手の中央は薄くなる。

目指していた形かどうかはさておき、中3日という準備時間、今の山雅の現状を考えると攻撃では起点を決め、動き出しで勝負するのが一番勝利に近いのではないかと思う。

そして、このメンバーだと仮定すると後半は小手川や浜崎、戸島が控える。さすがに90分ショートカウンターは厳しいと思うので相手が疲れてきたところでメンバーを入れ替えながら保持のフェーズを作るのも捨てはしない。

■兎にも角にも勝ち点3を

と、妄想が長くなってしまったが、この1カ月で文字通り「どん底」を経験した直後に3連勝中、エース阪野もようやく得点し、次は首位と対峙するということで、サポ同様に選手・スタッフも非常にモチベーションは高い。はっきり言って予想なんて外れても良い。この雰囲気を殺すことなく、チームの勢いをさらに加速させていきたい。

そのためにはまずは結果。とにかく勝ちたい。今、J2で一番強い相手を倒すことで再びその力を示し、「昇格」という目標に向けて突っ走っていきたいと願う。

ご時世的に現地にいけないサポも多いかとは思うが、離れていても気持ちを1つに、強敵中の強敵を乗り越えることで再び"昇格候補"として名乗りをあげよう。

END


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