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スタートアップの事業計画書に役立つアクションプランシートを公開します

事業を始める際に、ゴールや目標、そこに至るまでのプロセスやマイルストーンを策定するのが事業計画です。

少人数で構想を練り、お互いのスキルも理解し、市場性や技術の優位性についても何度も話し合った上で創業したというスタートアップが大半かもしれません。しかし、何もない状況から市場を開拓し、パートナーを増やし、事業を軌道に乗せるためには、今後あなたが会うかもしれないステークホルダーに対しても「自分たちは今から何を実行し、どこへ向かうのか」を即答できるよう準備する必要があります。

更には資金調達や業務提携、実証実験のパートナー開拓においては、事業計画の内容をベースに作成する事業計画書の出来が経営に大きく影響します。どのような項目を事業計画に盛り込むべきなのか、そして事業計画を作成する上での重要な観点について解説します。

なぜルフィは「海賊王になる」と最初に言ったのか

国民的な少年漫画「ワンピース」の第一話で主人公のルフィは海賊王になると宣言し、以降も度々その言葉を口にしています。

そして、後に合流する仲間も「ルフィは“海賊王”になる男だ」と明言するシーンが度々描かれています。彼らは「海賊王」という共通のゴールを持っていることが強い結束力を生む動機の一つになっています。

現実の社会においても、目標をはっきりと言語化しそれを伝えることは非常に効果的です。そして、相手に将来のビジョンに可能性を感じてもらうためには、目標に到達するためのプロセスを適切に設計することも重要になるのです。

例を挙げると、創業者と相対するステークホルダーは以下のような疑問を持ち、あなたに質問するでしょう。

面接に訪れたエンジニア候補者
・最終的に作るものは何か。そこに到達するために、何をいつまでに、どれだけ作るのか。

面接に訪れた営業担当候補者や、提携先代理店候補の企業
・目標としている市場規模はどの程度か。そこに到達するために、いつまでに何を、どれだけ売るのか。

顧客となりうる法人
・どんな課題を解決するための製品・サービスなのか。それはどんな機能を盛り込まれていて、いつリリースされるのか

銀行の融資担当者
・いつまでに、どれぐらい資金が必要であり、いつから返済できるのか

資金調達先候補の投資家・VC
・5年後の売上や顧客層や業界シェアは、どこまで目指すのか。それを達成するためには、いつまでに、どれぐらい資金が必要なのか

こうした疑問にスムーズに答えることによって、スタートアップは相手からの信頼を勝ち取れるのです。また、創業者自身にとっても首尾一貫した答えを返すことによって、思考のブレを抑えられるようになります。特にディープテックやハードウェア関連の事業はシード期から専門性の高いメンバーや、試作・開発するためのまとまった資金が必要になります。そのためには、早期から相手の信頼を得ることが不可欠であり、先々を見据えた事業計画を立てることが必要です。

具体的な事業計画を作る上でのフレームワーク

HAX Tokyoでは事業計画のブラッシュアップをサポートしています。その際、まず上記のような事業計画の必要性をお話した上で、以下のようなアイデアシートを基に各社の計画を可視化するワークショップから始めています。

事業計画の考え方Part1

このワークシートは起業前で事業構想を練っている段階の方にも使えるシートですので、起業前の方も今あるアイデアや計画を書き込んでみましょう。


表は6項目の5年分計画を年単位で記述します。
それぞれ記載する内容は以下のとおりです。

事業計画の考え方Part2

リリース製品
いつ、何を製品やサービスとしてリリース(販売・提供開始)するか

研究開発
製品やサービスをリリースするに当たって、必要な研究開発の計画

ビズデブ
製品やサービスを通じて、どのように事業開発を進めるか

チーム作り
事業を推進するための採用計画

売上概算
リリース製品と事業開発計画を踏まえた、大まかな収益の予想

外部資金注入
先々のビズデブや研究開発、採用計画を踏まえ、いつまでにどれだけの資金を外部から調達するか

これらの6項目はそれぞれに相関関係にあり、一貫性が無いと計画として成り立ちません。どこから書けばいいかわからない場合には、5年後のビズデブと売上概算から着手することをおすすめします。

「5年後には50社に自社製品を導入し、日本での売上は10億円を目指す」
「5年後には欧米とアジアに拠点を構え、100億円規模の売上を目指す」

といったゴールから逆算して、必要な人員や製品、研究開発のマイルストーンを設定し、必要に応じた外部資金の調達計画を考えましょう。

アクションプランシートは具体的な事業計画書を作成する際にも使用しますが、一度作成すれば完成ではなく、随時アップデートすることを心がけましょう。市場の変化や関係者とのディスカッションを経てプロセスを見直しながら、最終的なゴールと今やるべきことを常に意識できるようになりましょう。

HAX Tokyoは、シード期のハードウェア・スタートアップを支援するアクセラレーションプログラムを提供しています。採用されたチームには、米国シリコンバレー発、世界的に実績のあるハードウェアアクセラレーター「HAX」にて蓄積された知識やノウハウが提供されます。また、ハードウェアに特化したコミュニティが提供され、ビジネスおよび製品開発の分野で世界をリードする専門家や、住友商事をはじめとする日本のパートナー企業とのコラボレーションの機会が得られます。

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監修:HAX Tokyoディレクター 岡島康憲
取材・文:越智岳人

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