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いよいよ身近に感染者が!

著者:六甲茂子(ロコモコ)

※以下は全て個人的な体験に基づく私自身の感想及び意見であることをご了承ください。

昨年より注意に注意を重ねてコロナ(Covid)対策に取り組んできたハワイですが、ここ最近感染者数が増大しており、ついにとても身近なところに感染者が2人も出てしまいました。

人事課に呼び出されたと思ったら

先週の木曜日のことです。いつも通り事務所で翻訳作業の山に取り組んでいたところ、突如人事課のオフィスに呼ばれました。

何ととても身近なところにCovidの感染者が出た、と。人権を尊重するため感染者の名前は言えないが、私と非常に近い人物なので、今すぐ会社を出て、検査を受けに行って欲しいとのことでした。

その時点で、職場からは3名が個別に呼び出されたそうです。

取るものもとりあえず、慌ててやりかけの作業を整理し、予約無しでPCR検査ができる場所を検索しました。ワクチンも2回とも接種しているし、旅行の予定もないしで、まさか検査を受ける事は想定外だったので、全然情報が掴めていなかったからです。

検索したところ、いちばん短時間で検査できるのは、ダニエル・K・イノウエ(ホノルル)国際空港に特設された検査場のようでした。

検査は予約不要だけど、登録が必要

こちらの検査場を利用するには、ハワイ腎臓病財団のウェブサイトより、登録が必要です。

連絡先や連絡方法、ワクチン接種の有無、持病やアレルギーの有無などを登録すると、メールでQRコードが送られてきますので、それを受付で提出する事になります。

時間は決められておらず、検査場がオープンしている時間帯ならいつでも立ち寄れます。

私が人事課に呼び出されたのが午後2時ごろ。やりかけの仕事を片付けて、午後3時には空港に着く事ができました。

国内線のいちばん端、団体用バス乗り場の一部が検査場になっているらしいので、駐車場に車を停めてそちらに向かいます。

たくさんの観光客の隣で

ところで現在ホノルルには、毎日何万人もの観光客が、主に米本土から押し寄せて来ています。

海外旅行が実質的に難しい今、国内で海外気分が楽しめる場所として、驚くほど多くの人々が連日到着、レストランの予約は殆ど取れず、レンタカーの価格も高騰中。

それでも押し寄せる人波。ハワイの経済は回復しているものの、ワクチン未接種者を中心にCovid感染者も激増中なので、「今は旅行に良い時期ではない」と、州知事が人々に旅行自粛を呼びかける事態となっています。

私が検査場に向かう途中も、国内線からは続々と観光客が溢れ出てきます。一方こちらは不安でいっぱいで、彼らと一定の距離を取りながら、まるで忍者のようにそそくさと空港内を移動しました。

観光客の皆様は、当たり前の事ながらとても楽しそうで、その殆どが顎マスク。一方眉間に皺を寄せつつ低い姿勢で小走りしている私は、少々場違いな感じがしました。

検査場は長蛇の列

そんな中、やっと検査場へ。屋外に設けられた検査場には長机が何台も並べられ、受付まではテープが張られた通路をクネクネ折り返しながら進みます。通路に沿って消毒薬がずらりと並べられていたので、念入りに手指を消毒しました。

たくさんの人々が列をなしていましたが、事前に登録を済ませ、QRコードを見せるだけなので、待ち時間は殆どなくスイスイと進みました。

受付でQRコードを見せると、パックに密封された検査キットが手渡されます。中には長い綿棒のようなものが。先はブラシ状になっていて三角形に尖っています。持ち手は3センチぐらいで、全体の長さは20センチぐらいかな?

続いて長机のところに行くと、封を開けて、三角形の部分を鼻の穴に入れるように言われました。ものすごく奥まで突っ込まれると思っていたら、自分でそこまで深くない場所に入れるだけだったので、少し拍子抜けでした。

まずは右の鼻の穴の中でクルクル回しながら15秒。つづいて左も同様に15秒。終わったら綿棒を密閉容器に入れてラベルを貼っておしまいです。長机の隣には数台のトレーラーが並べられており、どうやらその中で検査が行われているようでした。

「6時間後にメールで結果をお知らせします」とのことでした。

ストレスマックスの6時間

恙なく検査を終え、さてこれからどうしようか、と。

家には夫と義母がおり、どちらもワクチン接種は終えているものの、義母は高齢、夫には持病があるため、もし私が保菌者だった場合、2人にうつしてしまう恐れもあります。

安いホテルを取って待機しようかとも思いましたが、米本土からの観光客が大挙して押し寄せている中、空いている可能性は低いです。

仕方ないので、公園に車を停めて、その中で待機する事に。手持ちの本など読みつつも、全く集中できず、「もし陽性だったら…」と言う考えに支配され、心は千々に乱れるばかり。

それでも外で3時間程過ごしたのですが、次第に暗くなってきたので、家に帰ることにしました。夫には電話して事情を伝え、とりあえずあと3時間程部屋に篭る事に。

冷静に考えると既にワクチン接種も済ませているし、陽性である可能性はとても低いのですが、その時はパニクってしまい、なんだかすっかり感染してしまった気分でした。

検査結果は少なくとも6時間経たないと出ないにも関わらず、数分おきにメールをチェックしては嘆息し、ここ最近でいちばんストレスいっぱいの6時間を過ごしました。

結果が送られて来たのは7時間後

結局メールが送られて来たのは7時間後の午後10時頃でした。恐る恐るメールを開けてみると、そこにはウェブサイトへのリンクが。

クリックすると今度はPDFファイルが。なんだか物々しく、もしや…と思いつつファイルを開けて見ると…

「検出されませんでした」

と、一言。つまり陰性でした。

部屋を飛び出し、家族と職場に報告。心からホッとしました。

同日に検査を受けた上司は、夜中の2時まで連絡が来なかったとのこと。幸いな事に、私の周りは皆陰性でしたが、それでも油断はできません。

今日もやや近いところに感染者の報告があったばかりですし、州内の新規感染者数は1,000人を超えています。まだまだ気を抜かず、手洗いをさらに徹底し、何とかこのまま逃げ切りたいものです。

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