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自分のことしか考えていなかった

ある住宅展示場で営業のアルバイトをしていたときのこと。

一人のお客様がチラシを片手に来店されました。

お客様「ちょっとこのちらしについて詳しい話を聞かせてもらってもいいですか?」

運よく見込み度の高いお客様と巡り合いました。
話は順調に進みました。

「こちらが新商品になっておりまして、価格も比較的お安くなっております」
お客様「なかなかいいですね」

「お客様、ご提案させてもらうためにも、一度敷地のほうを見させてください」

お客様「え?ああ、いいですけど」

<やった! 簡単に話が進んだ>

ここまで進むと、うれしくてたまらない。
テンションも最高潮です。

売れてない私はどうしても結果が欲しかったのです。

「このキャンペーンは限定ですから、一応条件を押さえておくためにも申込書にお名前だけでもいただけますか?」
お客様「いやぁ...今日はそこまでは...」

「申し込み金も必要ないですし、何のリスクもありませんよ、だからぜひ!」
お客様「ハンコ持ってないですし」

「拇印で結構ですから。ぜひいま!」
自分のことしか考えていない、ということに全く気付いていませんでした。

お客様「ちょっと落ち着いて話ができないので、もう結構です!」
「お客様~~!」

原因は相手方の「落ち着いて話ができない」という言葉にすべて詰まってました。

自分の都合
相手のペースに合わせない
自分の事情


相手には相手の都合や考えがあります。
声がかかるまで必要以上に売り込んだり、利己主義に動くのは厳禁です。
間違いなく失敗します。
このあたりは「自分がやられたら?」と置き換えて考えればすぐ想像できるはずなのに、当時は気づけませんでした…

慌てて帰ったお客様を見て、ようやく自分の過ちに気が付いた私でありました。


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