簡単に読書家になれる方法

ハウマです。仕事柄、本を読むことが多いので、今日は読書について書いてみようと思います。社会人や学生の方で、読書をしなければならないという自責の念に駆られている方へお伝えしたいと思います。

一日一冊読む上司

以前仕えていた上司が、「俺は一日一冊は本を読む」という人だった。俄には信じられなかったが、役職が上がればそうなるものかくらいに思っていた私。当時20代半ばで、自己研鑽のための手段を探していたから、手当たり次第に本を読もうと決めた。

本屋に行って何となく面白そうなものを手に取る。数ページ読んで、ああこれはそうでもないなとやめたり、帰って深く読もうと思ってカゴに入れたり。そうして何冊かを購入するが、果たして家に帰ると読む気がしない。しかしまた、本屋に行くと、一応数冊買ってしまう。

そんなことを繰り返すうちに、読書をしていない自分への自責性が迫ってくる。かたやこの間にも上司は本を読み続けている(競っているわけではない)。

必要に駆られると

そんなある日、仕事で必要な本を買いに行った。その本まるまるが必要ではなく、その中の一つの章だけを参考にしたい。目次を見て相応な部分を見つけたら、実質的に芯を食っているのは数行だとしても、安心感を求めて買って帰った。会社でその数行だけを使って資料を作り、例の上司に報告した。

「資料のこの部分、何を参考にしたの」
「ええ、◯◯という本を読みまして」
そうか、といって上司はそのまま会話を終わらせた。こいつはモノの本を読んで理解したんだなと思ったのだろう。

その時ふと、私には答えが宿った。必ずしも、全部を読まなくても本を理解したことには変わりないのではないか。

社会人の使い分け

以降、私は以下のパターンについて、いずれも読書と定義し、どれであっても一冊読んだということにしている。

①精読
頭からおしりまで、一行ずつ目を通す。なんなら線を引いたりメモをしたりする。一冊2週間くらいかけることもある。

②荒読
パラパラめくりながら小見出しに惹かれるところを重点的に読む。気をつけるべきは、読んでいるようで何ら頭に入ってないこともあるので、できれば20分とか区切って最後のページまでたどり着く。通勤中におすすめ。

③部読
一章とか、数ページのみ精読する。調べ物やオムニバスものを読むときに多用。必要に駆られているが故に集中力が持ちやすい。職場や静かな朝におすすめ。

④端読
表紙、帯、目次のみ読む。余裕があればはじめにとおわりにを読む。アマゾンなどのレビューのうち信頼のおけそうなものをいくつか読む。話題の本などにおすすめ。

この四つのコツはただ一つ、「時間をかけたところで頭に入っていなければ読んでないのと同じ」。したがって、一行でも書いてあったことを覚えていれば、もうそれは読んだことにしていい。そうやってハードルを下げていくことが大事だ。①をしたところであまり覚えていないのなら無益に近い。

最初は④だけでいい。そうするうちに、自分の興味ある趣味に絡んだもの、好きな歌手やアイドルに関係するもの、何でもいいから少しじっくり自然に読みたくなることがある。この回数、可能性の数を増やすことが大切だ。

20代半ばでは①の精読にばかりチャレンジして毎回失敗だった私も、いまや均せば一日一冊は「読んでいる」ことになっている。かつての私の上司が本当に毎日①をしていたかはわからない。ただ上司が飲むたびに、だいたい同じ本の話しかしなかったので、あまり信じてはいない。

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