2022年にかけるC;ONに想いを馳せた ── @JAM2022メインステージ争奪LIVE #シーオン #アットジャム
@JAM2022メインステージ争奪LIVE
ライブ
── ライブバトル5組中4番手のC;ON。ライブの持ち時間は予選2位で獲得した25分。予選1位で抜けたSAISON とは接戦が予想されるため、先に出演するC;ONにはこれまで以上に最高のパフォーマンスが求められる。
センタービジョンに投映されるアーティスト写真がまもなくの登場を予告する。ステージに最初に上がる聖奈の持つ手にはバス・トランペット、凛とした佇まいでステージの中央へ闊歩する。
「Right in the Night」、メンバーそれぞれがもつ武器で特徴的なフレーズをくり返す登場曲だ。トランペットのベルを高く上げ、一音一音丁寧な発音で刻む聖奈の音はC;ONの鼓動のよう。聖奈と入れ替わりに登場する佳子、サックスの音がフロアにムードを作り上げる。楽器隊のラストは杏実。ステージ後方に陣取ったピアノにスポットライトを浴び、静寂の中で奏でるメロディで観客の視線を一手に引き受ける。ツインボーカルの愛佳・栞音が順に登場し、ふたりの深い歌声が演奏と融合する。C;ONの名刺替わりになり、ここからの25分間をMC挟まずノンストップで駆け抜けていく。
続く「INVADER」ではC;ONの力強さを見せつけ、C;ONのフロントマンはツインボーカルだけでなく楽器隊もであると、存在感を示す。
「Right」、「INVADER」でC;ONの自己紹介を済ませると、「め組のひと」「等身大ガール」とアップナンバーが続く。カバーアレンジされた「め組のひと」では、サックスの奏でるグルーヴと腕を振り上げる馴染みのフリで観客をのせていく。
ミディアムナンバーの新曲「Re:take」。等身大の女性の恋愛を描くこの曲では、気持ちの変化を2人のボーカルが美しく力強く歌い上げ、会場全体を包み込む。
ステージは終盤に差し掛かる。”私たちC;ONが絶対横アリいくぞ、全員かかってこい、Noisy!”と愛佳が雄叫びをあげ、「Noisy」で会場の空気を一気に跳ね上げる。激しいダンスも交えて熱気は最高潮に。
ラストは「Bon Bon Boooon!!」。明るくメロディアスな演奏で楽しい雰囲気が瞬く間に広がり、ステージと観客との一体感が高まる。
25分間に多彩な楽曲を披露し、魂を込めたパフォーマンスはC;ONの独自のスタイルを存分に示すステージとなった。
セットリスト
Right in the Night
INVADER
め組のひと
等身大ガール
Re:take
Noisy
Bon Bon Boooon!!
いちファンが振り返るこの日のステージ
C;ONは4番手で、序盤のパフォーマンスは前3組に比べてこの日の特別な熱量をそんなに感じませんでした。良い悪いではなく特別感が、です。それは応援する私自身が緊張していたからかもしれません。「PAトラブルありませんように」とか「マイクの風防が結構厚めで歌に影響ないかな」等、余計な心配していました(問題なかった)。
ただ、それくらい他グループのパフォーマンスは熱く力を込められているのが全面に表れていたように思います。しかし、C;ONも序盤こそ普段どおりに見えたステージであっても後半になるにつれ力は込められ、終盤久しぶりに披露された「Noisy」では勇ましい姿をみて涙ぐみました。本当に頼もしくて、そこからずっと泣き笑いながら腕を振り挙げて楽しみました。
そして、Zeppを縦横に駆ける姿はこの先の横アリメインを想像させてくれました。
セットリストは、勝負の日のこの場のためによく練られたもので、来場動員したC;ONファンだけでなく初見の観客にも振りやノリが取りやすい楽曲を中心に選曲されていました。ハーフ尺に短縮した楽曲(M1,3,4,5,7)を多数 を取り入れ多彩な音楽を披露し、M1 Right以外はピアノ杏実の加入後の現体制(2020年-)で発表した楽曲から組まれていることも、最近のC;ONの勢いを表しているようです。M1 Right, M5 Re:takeのハーフは初披露でしょうか。
また、披露したこれら楽曲間の繋ぎ時間はほぼゼロ。ポジション変更やEuphとB.Tpの楽器を使い分ける聖奈の準備のため、普段の対バンでは演出のひとつとして曲間に短いSEを挟んでいましたが、この日のステージではその繋ぎのSEも無しに最小限になるように構成されていました。
予選配信でファンと共に獲得した25分の持ち時間を一切余すことなくパフォーマンスに最大限に活かす仕上がり。このC;ONとファン全員の強い想いが込められたステージによって、僅差のバトルを制す結果につながったとあらためて思いました。
2022年にかけるC;ONを想像する
加速する2022年
この2年くらい、アイドルの解散やメンバー入れ替え新体制のニュースを目にすることが非常に多く続いていて。十分に売れている力のあるグループでさえ、思うように発揮できない状況の中でひと区切りをつけるタイミングが今になっているように思います。
結成・デビューから5年経つC;ONはというと、この2年間は周囲の状況とは逆に活動を広げ加速し続けています。2019年に新体制で再スタートしたC;ONは杏実が加入した2020年10月以降、毎月の新曲披露にも挑戦し、着実に人気と勢いをつけてきました。
そして、C;ONは今年2022年を勝負の年にすると意気込んでいます。そのひとつが今回の@JAM争奪戦でした。
Team C;ON でめざす新たな境地
これまでC;ONのファンネームは”ふぁみりー”で定着していました。今回の@JAM予選を機に、C;ONとファンとの総称として ”Team C;ON” を掲げています。
"Team C;ON"、これはグループコンセプトにも繋がる、"観衆との一体化"にあるのではないでしょうか。
新生C;ONとしてグループコンセプトを打ち出し変化したタイミングでは、「演奏していない、ダンスと融合している」そんな周囲の評価の声も一時あったように思います。そこから鍛錬を積み独自のステージを築き上げ、現在の形、"器楽奏者とヴォーカルの融合"が成立するようになりました。
”演奏家と観衆が一体化する新たなジャンルのサウンドの確立”。最近のライブで芽生えてきた「C;ONのラスト曲は白サイリウムで」。こうしたムーブメントもその時々のコンセプトをかたどっていっていると感じます。今後もこれらの更なる進化に立ち会うことが楽しみになりました。
そして、アイドル枠を越える
C;ONのメンバも好きだと言う、フィロソフィーのダンス。そのフィロソフィーのダンスをはじめ、数多くのグループを輩出されたプロデューサ・加茂さんが、新しいグループを打ち出すときの考えを書き連ねていました。
私自身もこのレッテルを貼った観方で多くのダンス・ボーカルグループを見ているなと思いました。
ただ、C;ONに対してはアイドルで良かったと感じることもあります。少し身近に感じられる存在、近くで強い意志を感じ取れる、その先の更なる高みを望み、もっと応援をしたい気持ちが常にあります。
TVやマスメディアに継続的に登場する国民的グループ。ライブアイドルシーンからこの国民的グループになる例はあまり聞いたことがありませんが、C;ONの独自のスタイルはアイドルシーンに居ない新しいファン層へリーチできることで、ここから広がっていくのではないでしょうか。
今年、この夏が楽しみです。横アリ・メインステージで会いましょう。
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