4度目のコロナクラスターを見事に乗り切りました!
10/27衝撃の一報が飛び込んできました。「病棟で新型コロナ感染患者が出ました!」とのこと。「来たか…。」思いのほか冷静な自分がいました。「今までと変わらない。ひとつひとつ対応すればいい。」そう自分に言い聞かせながら。
幸い職員の対応は迅速でした。日頃から準備を重ねているうえ、良くも悪くも慣れてきたこともあり、特に指示を出さなくともみな主体的に動き出して、あっという間にコロナ対策体制が出来上がりました。と、ここまでは良かったのですが…。
今回のクラスターではこれまでの想定を超えることがふたつ起こりました。
ひとつは最初の1週間で患者が次々と重症化します。2回目3回目の院内クラスターの際、重症化した患者は一人もいませんでした。今回は発病2,3日で呼吸不全に至り、酸素を投与、中和抗体を点滴しても改善せず、結果、次々と高次医療機関に転院搬送せざるを得ない状況に陥ります。しかし、ここでもお決まりのセリフ。「精神疾患のある患者さんは当院では対応できません。」「精神疾患は診れないので、隔離期間中でも呼吸状態が落ち着いたらお戻しできますか?」また中には「そちらも病院なのですから、そのくらい対応できないのですか?」「そちらで起きたのですから、そちらで責任をもって対応してください。」など。それでも何とかお願いして、次々と重症患者を受け入れていただきました。ところがその1週間後、行政から電話が入り「もうこれ以上お宅からの受入用ベッドが確保できそうにないので、搬送患者が出ないようそちらでも努力してください。」と言われる始末。自分も今の病院に赴任して、精神科病院の様々な現状を目の当たりにしていますが、世間様の精神疾患に対する誤解や偏見を解かねばと新たに誓いました。
そしてもうひとつの想定を超えたことですが、コロナ対応体制になってから5日後、さらなる一報が入ります。「別の病棟で新型コロナ感染患者が出ました!」最も恐れていた複数病棟における同時多発感染者の出現でした。ちょうど職員たちに疲労の色が出てきた頃のことだったので、その衝撃はひとしおです。ただ、ここでは感染対策を中心になって取り組んでいた看護師たちの方が冷静でした。見事にニ病棟に跨ぐ感染対策を確立し、11/24一か月近く続いた戦いは見事収束しました。
職員の努力・協力に心から感謝です。
世の中は第八波で警戒態勢真っただ中ですが、当院でも気を緩めず、感染対策を継続していきます。
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