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IBD患者の増量メシ

僕は数年前にクローン病と診断されて以来,食事に気をつかうようになった。特に脂質に関しては慎重である。

IBD患者は高カロリー低脂質が良いと推奨されている。これは炎症によりカロリー不足になる一方で,脂質が炎症を強くすることから言われていることである。実はこれを忠実に実現しようと思うと結構難しい。高カロリーなものは高脂質であるからだ。

そもそも,無理に増量しなくても良いのでは,と思う人も多いだろう。しかし,僕にとって体重は保険のようなものだ。体調が悪い時は消化機能が低下しすぐに体重が落ちてしまう。体重の低下は体力の低下に直結する。体重を増やしておけば,万が一,体調が悪化したときも日常生活を送ることができる。そう考えると体重が保険のように思えて安心できる。

ところで,IBDでは脂質が悪のように書かれることが多いが,脂質も重要な栄養素である。脂質不足はエネルギー不足につながり疲れやすくなる。脂質を気にしすぎて,少し歩くとすぐ疲れる体になったことは何回もある。その時の血液検査では大概,中性脂肪やコレステロールが基準値よりも大幅に低い。しかし,肉類に多く含まれる飽和脂肪酸や大豆油などに含まれるn-6系不飽和脂肪酸は腸内の炎症を強めることが知られているため,たくさん摂ることは避けたい。一方で,n-3系不飽和脂肪酸は腸内の炎症を抑える働きがあるのでIBD患者も安心である。

n-3系不飽和脂肪酸は青魚の脂やえごま,アマニオイルなどに多く含まれる。酸化しやすいため炒め物などには使えない上に,封を切ると早めに使わないといけないため扱いづらい。日清オイリオからは密閉容器により保存中の酸化を防げる商品も出ている。


日清オイリオより

さて,前置きが長くなったが,僕はこのアマニ油と醤油を直接ご飯にかけて食べるという何とも奇妙な食べ方をしている。これが,おいしい。ただし,美味しいご飯であることが前提条件のため,銘柄は道産ゆめぴりかを選んでいる。この食べ方は,卵かけご飯を食べているときに口の中に含まれる油分を感じたときに思い付いた。結局,油がおいしいんだと。

最近,これで白米が止まらない。油はおいしい。

#元気をもらったあの食事

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