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スポーツツーリズムとか言ってられない世の中ですが、「サッカー旅記事」の書き方講座をやってみようかと。


今週の思いつきコーナー。

最近は思いついたことをすぐに提案して、即実施することをモットーに活動している。先日はOWL magazineの出版社化について思いついた。そして、その企画は実施に向けて動き始めている。

今日も思いついたので記事を書く。

さてぼくは、もうすぐ40歳なのに、めげずに物書きを続けている。嘘もつき通せば真実になるといういいのか悪いのかよくわからない格言がある。

物書きだと言い続けて15年。

フリーライターと名乗りはじめてからでも8年。

稼げるライターでも売れっ子ライターでも何でもないのだが、好きなことだけを書き続けている書き手ではある。もちろん、それほど書きたくないような事柄を仕事上書くことはある。

社長の気持ちになって5万字くらいモノローグで書いたこともあるし(いわゆるゴーストライティング)、初期の頃はFXで1000万円稼いだ主婦の感想なども書いたことがある。ネット上にあるレビューはインチキだらけだから気をつけよう。

ライターという仕事では、それほど書きたいわけではないことでも、まぁまぁ自分の興味や専門性にあっている分野であれば書く必要がある。もちろん、ぼくもそういう仕事は請け負ったことは何度もあるのだが、呆れるほどやる気が出ないのである。

だから、興味があるわけではない物事について記事を仕上げて納品する能力、つまり、一般的な意味でのライターとしての能力については、あまり高くないのだ。

そのため「稼げるライターになるテクニック」とか「年収1000万円を超えるフリーランスライター塾」みたいなものは出来そうにない。もっともライター業だけで年収1000万円を稼ぐのは、ぼくに言わせれば神業である。

平均単価3万円という高水準であったとしても、年間333本も書く必要がアルではないか。そしてそれは、年収ではなく年商である。

もし年収1000万円を超えようと思ったら、起業をするなり、ブログをやるなりする必要がある。ライター業だけで稼ごうと思ったら、くじけぬ心、鉄の体力、圧倒的なまでの交渉力・営業力などが必要になる。そこまで出来る人は絶対に他の仕事に就いたほうがいい。

ライターというのは社会から少しはみ出てしまった人が「仕方なくやる下請けの専門職」なのである。もちろん、そうではない人もいるだろう。しかし、ぼくにとってのライター業は間違いなくそのような状態であった。

もっとも一昔前ならぼくのようにのんべんだらりと適当にライター業をしている人間でもギャラの水準が5倍以上あったらしいので、ギョーカイ人らしく暮らしていくことは出来たのだそうだ。

今は1ページ分の原稿を埋めても2万円くらいにしかならないことも多いが、昔は15万円にもなったことがあるのだとか。ネットがない時代だし、本や雑誌が売れた時代のおとぎ話である。

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ところで、本題に入る前に随分と話が彷徨っているなと思った方もいるかもしれない。前置きが長いなと思った方もいるかもしれない。

それは、本日の20時半に、今日の更新担当が自分であったことに気付いたため、何か記事を出さなければならないという「職業的必然性」から、とにもかくにも思いつくことで冒頭を埋めたのである。

何も考えずに10分で書いた文章にしてはなかなかよく出来ているのではないだろうか。ハハハハハ。適当な物書きとしてのスキルは非常に高いのである。もう長いことやっているから。

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というわけでライター業務は苦手なのである。つまり、書きたくないことは書けないのだ。だから、稼げるライターとしては成立しづらかった。

一方で好きなことを書くという能力については、かなり高い水準まで達していると思う。

「物書き論」について書けと言われたら、上記のような内容ならば10分で書くことは出来る。大した内容ではないのだが「タイトル」が効いているのでそこそこ読めてしまったのではないだろうか。

効いているというのはどういうことかというと、タイトルに興味があるからこそクリックして読もうと思ったはずだ。このタイトルには魔法がかけてあって、「自分もサッカー記事が書けるようになるかも?」と思って読み始めるようになっている。

そこで始まるのがライター論だから、ついつい読んでしまうという構造になっている。文章の良し悪しというのは、釣りの上手さに似ている。どうやって、巻き餌をまいて、針に食いつかせるかという技術なのだ。

コラムニストのえのきどいちろうさんは「読者の脳を使って書く」と仰っていた。読んでいるのではなく、読まされているとなったら、してやったりなのである。


そこで本題。

実は読ませるのが難しいのが旅記事なのである。

旅記事であるという時点で、ある程度の引きはある。しかし、面白い旅記事を書くのは簡単ではないのだ。

ぼくは、このような適当な文章なら15分(5分経過した)で書ける。ここまでで約2000字なので、1時間あたりの執筆量は8000字ということになる。ちなみに、ミスタイプや、書いては消すということがあるので、1時間にタイピングする文字数は12000字くらいのようだ。

一方で旅記事を書こうとなると一気に執筆ペースは落ちる。1時間に1000から2000字くらいが精一杯である。頭も使うし、とても根気が必要だ。

旅記事は執筆難易度が高い。

一部の旅記事マニアのような人は読んでくれるだろうが、そうではない人に訴えるのが簡単ではないからだ。また、構成力も問われるし、ある種の文学性も必要だ。

旅とは何かという形而上学的な問いを持ち続ける必要もある。一番簡単なのが「自分探しの旅」というテーマであるが、そんなものを書いて売れるのは、一線級のアイドルなどの元から人気がある人だけだ。

知らない人が書いた旅記事。39歳で2人の子供がいるおじさんの書いた旅記事。それを魅力的なものとして提示するためには、一定の技術が必要だ。

そしてぼくが専門としているのはスポーツツーリズムという文脈における「サポーターによるサッカー旅記事」である。この分野については日本で一番詳しい自信がある。

宇都宮徹壱さんにも負けない。何故なら宇都宮さんが書いているのは「サポーター旅記事」ではないからだ。「サッカー旅記事」なのである。何が違うのかと思う方もいるかもしれないが、書き方が明瞭に違う。ターゲットも違うし、タイトルワークも、導入も、記事の焦点も違う。

サポーターとしてサッカーを観ている人が、自分の体験した「楽しすぎるサッカー旅」を記事にしようとした場合、最も適切にアドバイス出来るのは中村慎太郎であるという自信がある。

しかし!!!

サポーターによるサッカー旅記事はどこにも売れんのだよ(その男は両目から血の涙を流している)。

サッカーダイジェストにもフットボリスタにもエルゴラッソにもそんな記事は載っていない。だから書籍にするしかないのだが、企画が通らない。いや、通したところで正直言って売り切る自信がないテーマである。

だから、自分でメディアを作ろうと考えた。自分好みのメディアを作れば、自分好みの記事が書けるからだ。仕事として書けるからだ。

ぼくは好きなことしか書けない不器用な書き手である。だから、自分の好きなことが書けるメディアを作ったのだ。プラットフォームがなければ作ればいいのである。

今後は、出版社を自分で作って書籍化に取り組んでいくつもりだし、サッカー愛に溢れた写真をふんだんに使ったフルカラー雑誌OWL magazineを紙の媒体で出すという野望もある。

ただ、1つ問題がある。もう少しマンパワーが欲しいのだ。

我々OWL magazineは全員兼業である。OWL magazineに専門の職員というものはいない。現在は執筆者はおおよそ10名前後である。だが、安定して毎日更新をしていくためにはもう少し戦力が必要だ。

また書き手としてだけではなく編集や、書籍の制作、PR、企画などなどやることが山積みになっているので、人がいくらいても足りない。

つまり、OWL magazineのメンバーに加わって欲しいんだけど、やっぱりOWL magazineがやっていることが好きで、自分でも記事を書いていきたいという人が一番いいので、募集しようという魂胆である。

そういった下心もあり、また、サッカー旅記事を書くという文化を草の根的に広めて行くという意味もあって、講座をやってみようかなと思い立った次第だ。

参加条件はOWL magazineを購読していること。会費は0でもいいのだが、参加者の質をあげたいので1000円くらいにはしようと思う。後でOWL magazineに記事を書けば原稿料が入る。素人の初稿の場合には、編集する手間が尋常ではなくかかるので、かなり安めの原稿料に設定させてもらっている。それであっても流石に講座代を取り戻せることは約束できる。

もっとも、OWL magazineに記事を載せる場合には、厳密にぼくが審査する。購読者様が満足できるコンテンツを出すことが第一なので、その水準に達していない場合には、OWL's Forestに入ってもらってオムニバス記事を書くなどして、書くことになれることを指示するかもしれない。

OWL magazineは、約20人のクリエイターをデビューさせてきた。元から書ける人よりも、OWL magazineで書き始めた人のほうが圧倒的に多いのである。こんなメディアは珍しいと思う。

何故こんなことが出来るのかというと、代表であり編集者でもあるぼくが、デビュー出来るまで1on1でやりとりをしているからなんじゃないかと思う。

なんで中村さんはお金もとれないのにそんなに親切に見るの?と言われたこともある。確かに今の所お金にはなっていないのだが、もっと欲しいものが手に入っているから不満は全くないのだ。

ぼくにはOWL magazineの仲間がいる。

これ以上のものはない。

けど、もっと仲間がいたら、もっと面白いことが出来るはずだ。


ベイベーこんなぼくですが、一生懸命講義をするので、実施する際は是非ご参加下さい。

いつやろうかな。今決めてしまうか。1月30日、31日の土日。このどこかでやります。朝と夜に一コマずつやろうかな?


というわけで請うご期待!!


この記事は、講座の予告的な内容なので無料公開しています。

私信:すずさん、あすかさん、40分で記事書いたよ!!

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