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突発江ノ島旅

突発江ノ島旅

娘が習い事の合宿に行くことになり、我が家には娘が生まれてから初めての「子のいない2日間」が訪れていた。初日は各々外出し、2日目の朝10時すぎてからようやく夫婦で「どこか行く?」と検討し始めた。最初は現実的に近場の買い物が案として挙がったが、私が「この夏海を見ていない」と騒ぎだし江ノ島に向かうことになった。

雲が夏すぎる。海に近付くにつれて雲も近付いてきた。普段助手席に乗らないから新鮮。車を運転し

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急遽の帰省6日間の記録③

急遽の帰省6日間の記録③

2022年11月5日木曜日。寝起きから体調が良い。両親も変わらず元気で、弟の熱も下がった。少し鼻づまりがあるくらいで、酷い症状は無いらしい。昼過ぎ、母に頼まれた買い物のため外に出た。とても天気がよく、寒さもそこそこで気持ちよく歩くことができた。必要な買い物を手早く済ませると、隣接する本屋が目に留まった。先月発売した雑誌に私のエッセイが載っている。商業誌に掲載されるのは初めてで、母はそれを読みたいと

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急遽の帰省6日間の記録②

急遽の帰省6日間の記録②

2022年11月3日木曜日。7時起床。朝食を食べ、喪服に着替えて祖父母の家へ。お坊さんが来るまでの時間を集まったみんなでお喋りして過ごす。従兄弟たちは後日予定を合わせて集まるらしい。私も久しぶりに会いたかったと思いつつ、でも夫の協力でお葬式に来られたことの方がありがたいと思い直した。なぜかみんなでシシャモ漁の話をしている中、おばあちゃんはひとり立ち上がって仏間へ向かい、おじいちゃんの顔をじっと見て

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急遽の帰省6日間の記録①

急遽の帰省6日間の記録①

2022年11月2日水曜日。午前中から私は一人で電車に乗っていた。天気は快晴で、車窓から真っ白できれいな富士山が見えた。夫に借りた少し大きすぎるキャリーバッグのハンドルを握って、私は旅に出ようとしていた。一人旅をするのは子どもが産まれてから初めてのことだ。昨日、父方の祖父が亡くなった。

東京駅に向かう電車はさほど混んでおらず、途中からは座ることができた。私は何か音楽を聴こうとイヤホンを耳に入れた

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