[四柱推命] 滴天髄 通神論8-3 地支 [和訳 現代語訳]
皆さま、こんにちは。波濤ろく🌊です。
前回のテーマは「地支」第2回。
🔸生支(寅、巳、申、亥)は冲を嫌う⚔️
🔸墓支(辰、未、戌、丑)は冲によって開くこと(墓庫冲開)を喜ぶ、と原文は述べているけれど、任氏曰く、良い場合と悪い場合があるとのこと🚪
🔸旺支(卯、午、酉、子)の気は専一なので、子午冲は水剋火、卯酉冲は金剋木と一見一方的だけれど、季節によってはお互い気を削ぎ合うこともあるから慎重に判断すべし、という話。
詳しくは前回の記事をチェック✨
今回のテーマは「地支」第3回。早速見ていきましょう🏃♀️💨
⚠️原文として載せている『滴天髄闡微』には、命式例が数多く取り上げられておりますが、割愛させていただきます🙇♀️
⚠️和訳、現代語訳の正しさについては保証いたしません💦
⚠️押さえておきたいポイントに「💡」印を付しています。
✅原文
💡1 支神只以沖為重,刑與穿兮動不動。
🌸原注
2 沖者必是相克,及四庫兄弟之沖,所以必動;
3 至於刑穿之間,又有相生相合者存,所以有動不動之異。
🌸任氏
4 地支逢沖,猶天干之相克也,須視其強弱喜忌而論之。
💡5 至於四庫之沖,亦有宜不宜,如三月之辰,乙木司令,逢戌沖,則戌中辛金,亦能傷乙木;
6 六月之未,丁火司令,逢醜沖,則醜中癸水,亦能傷丁火。
💡7 按三月之乙、六月之丁,雖屬退氣,若得司令,竟可為用,沖則受傷,不足用矣。
8 所謂墓庫逢沖則發者,後人之謬也。
9 墓者,墳墓之意;
10 庫者,木火金水收藏埋根之地,譬如得氣之墳,未開動而發福者也。
💡11 如木火金水之天干,地支無寅、卯、巳、午、申、酉、亥、子之祿旺,全賴辰戌醜未之身庫通根,逢沖則微根撥盡,未有衝動而強旺者也。
12 如不用司令,以土為喜神,沖之有益無損,蓋土動則發生矣。
💡13 刑之義無所取,如亥刑亥、辰刑辰、酉刑酉、午刑午,謂之自刑,本支見本支,自謂同氣,何以相刑?
14 子刑卯,卯刑子,是謂相生,何以相刑?
15 戌刑未,未刑醜,皆為土氣,更不當刑。
16 寅刑巳,亦是相生,寅申相刑,即沖何必再刑?
17 又曰子卯一刑也,寅巳申二刑也,醜戌未三刑也,故稱三刑,又有自刑,此皆俗謬,姑置之。
18 穿,即害也,六害由六合而來,沖我合神,故為之害,如子合醜而未沖,醜合子而午沖之類。
19 子未之害,無非相克,醜午寅亥之害,乃是相生,何以為害?
💡20 且刑既不足為憑,而害之義,尤為穿鑿。
💡21 總以論其生克為是,至於破之義,非害即刑也,尤屬不經,削之可也。
✅和訳 現代語訳
💡1 地支においては、ただ冲を重んじるべきであり、刑や穿(害)については、動く場合と動かない場合がある。
🌸原注
2 冲は必ず相剋であり、四庫の兄弟関係においても冲が及ぶため、必ず動きが生じる。
3 刑や穿(害)については、相生や相合が存在する場合があるので、動く場合と動かない場合がある。
🌸任氏
4 地支が冲に会うことは、天干が相剋することと同じであり、その強弱や喜忌を見て論じるべきである。
💡5 四庫の冲についても、好ましい場合とそうではない場合がある。例えば、三月の辰で乙木司令(蔵干として乙を採用している)の場合、戌との冲に会うと、戌中の辛金が乙木を傷つける。
6 六月の未で丁火司令の場合、丑との冲に会うと、丑中の癸水が丁火を傷つける。
💡7 三月の(辰中の)乙や六月の(未中の)丁は、たとえ衰退期であっても司令を得ていれば利用価値があるが、冲を受ければ損傷し、役に立たなくなる。
8 いわゆる「墓庫が冲に会うと発展する」というのは、後人の誤りである。
9 ここでいう「墓」とは墳墓を意味する。
10 「庫」とは木火金水が根を隠して収められる場所を指す。つまり、気を得た墳墓のようなもので、まだ動いていないが幸福を招くものである。
💡11 木火金水の天干において、地支に寅、卯、巳、午、申、酉、亥、子の禄旺(建禄、帝旺?)がない場合、辰戌丑未の身庫に通根することに完全に依存している。冲に会うとその微弱な根も断ち切られるため、冲によって強くなることはない。
12 司令を用いず、土を喜神とする場合、冲は有益無害である。土が動けば発生(発展?)するためである。
💡13 刑の意味は取り上げる価値がない。例えば亥が亥を刑する、辰が辰を刑する、酉が酉を刑する、午が午を刑するという「自刑」は、自分が自分を刑することになるが、同じ気を持つのにどうして刑になるのか?
14 子が卯を刑し、卯が子を刑するのは相生の関係であり、どうして刑になるのか?
15 戌が未を刑し、未が丑を刑するのはどちらも土の気を持つ。刑とするのは妥当でない。
16 寅が巳を刑するのも相生であり、寅と申の刑はすでに冲になっているのに、なぜ更に刑が必要なのか?
17 また「子卯は一刑、寅巳申は二刑、丑戌未は三刑、故に三刑と称する」や「自刑がある」という説があるが、これは全て俗説であり、無視してよい。
18 「穿」とは「害」であり、六害は六合から来るもので、自分の合神を冲するため害となる。例えば、子は丑と合するが、丑は未から冲される。丑は子と合するが、子は午から冲されるといった類である。
19 子未の害は相剋であり、丑午、寅亥(寅巳では?)の害は相生である。なぜ害になるのか?
💡20 また、刑が頼りにならないのに、害の意味は更に子細をとやかく言うものである。
💡21 総じて生剋を論じることが正しく、「破」の意味は害や刑のようなもので、これも不合理であり、削除すべきである。
✅波濤ろく🌊の解釈
1 今回は、十二支と冲、刑、害、破についてのお話。なんだけど、ひと言でまとめるなら「冲及び生剋関係のみを重視し、刑害破は無視してよい」といった感じかしら?
まずは、それぞれの関係を整理しましょう✨
👩🏫ワンポイント解説 合、冲、刑、害、破
$$
\def\arraystretch{1.6}
\begin{array}{|c||c|c|c|c|c|} \hline
\text{} & \text{合} & \text{冲} & \text{刑} & \text{害} & \text{破} \\ \hline\hline
\text{子} & \text{丑} & \text{午} & \text{卯} & \text{未} & \text{酉} \\ \hline
\text{丑} & \text{子} & \text{未} & \text{戌未} & \text{午} & \text{辰} \\ \hline
\text{寅} & \text{亥} & \text{申} & \text{巳申} & \text{巳} & \text{亥} \\ \hline
\text{卯} & \text{戌} & \text{酉} & \text{子} & \text{辰} & \text{午} \\ \hline
\text{辰} & \text{酉} & \text{戌} & \text{辰} & \text{卯} & \text{丑} \\ \hline
\text{巳} & \text{申} & \text{亥} & \text{申寅} & \text{寅} & \text{申} \\ \hline
\text{午} & \text{未} & \text{子} & \text{午} & \text{丑} & \text{卯} \\ \hline
\text{未} & \text{午} & \text{丑} & \text{丑戌} & \text{子} & \text{戌} \\ \hline
\text{申} & \text{巳} & \text{寅} & \text{寅巳} & \text{亥} & \text{巳} \\ \hline
\text{酉} & \text{辰} & \text{卯} & \text{酉} & \text{戌} & \text{子} \\ \hline
\text{戌} & \text{卯} & \text{辰} & \text{未丑} & \text{酉} & \text{未} \\ \hline
\text{亥} & \text{寅} & \text{巳} & \text{亥} & \text{申} & \text{寅} \\ \hline
\end{array}
$$
図はWikipediaから。ただ、子が上、午が下なのが非常に気になる😟刑の欄に支が2つあるのは、刑する支、刑される支、ということ。とりあえず整理してみたものの、生剋と合冲だけで十分に看命は可能だと思うのよね。刑害破で子細を語ることは、五行論を放棄しているようなものだわ💢
2、5、8 四庫(辰、未、戌、丑)の冲について。土行同士の冲は「墓庫冲開」と呼ばれることが多いけれど、常に運気向上を招くものではないよ、という話。
5、6、7 例えば、辰戌の冲について🐲🐶辰の蔵干は乙癸戊、戌の蔵干は辛丁戊(諸説あり)。朋冲だから冲としての作用も然程大きくないようにみえるけれど、辰が乙木司令、戌が辛金司令の場合、辛が乙を剋するため、辰が損傷し役に立たなくなる🐲💥
同様に、未丑の冲について🐏🐮未の蔵干は丁乙己、丑の蔵干は癸辛己(諸説あり)。未が丁火司令、丑が癸水司令の場合、癸が丁を剋するため、未が損傷し役に立たなくなる🐏💥
土行の冲(辰戌、未丑)については、司令によって相剋になるのか比和になるのかが変わってくるから注意しましょうね!🔍👀
10、11 天干が土行の支に通根するときの話。例えば、天干に乙木があり、地支に木行支がなく辰がある場合、乙木は通根を辰に依存している形になる🌷🐲ところが、その辰が戌との冲により損傷してしまうと、天干乙木が通根できなくなってしまう🥀
13、20、21 刑、害、破なんて不合理なものよりも生剋を優先しましょうね、というお話。これについては大いに賛成🙌十二支同士の関係なんて、こんなにたくさんいらないでしょ!私も、看命においてほとんど採用することはないわ。仮に「害や破があるから○○」と語って当たっていたとしても、それは後出しのこじつけ以外の何物でもない🤷♀️
今回はここまで✨
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次回をお楽しみに、拜拜👋
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