見出し画像

[四柱推命] 滴天髄 通神論8-2 地支 [和訳 現代語訳]

皆さま、こんにちは。波濤ろく🌊です。
前回のテーマは「地支」。陽支の基本的な性質は、動きがあり、勢いが強く、吉凶の発現が速やかかつ顕著。陰支の基本的な性質は、静かで、弱く、吉凶の発現には長い時間がかかる。陰陽二元論、ついつい忘れがちだけど、基本的な原則だからしっかり考慮すべきよね💋
詳しくは前回の記事をチェック✨

今回のテーマは「地支」第2回。早速見ていきましょう🏃‍♀️💨

⚠️原文として載せている『滴天髄闡微』には、命式例が数多く取り上げられておりますが、割愛させていただきます🙇‍♀️
⚠️和訳、現代語訳の正しさについては保証いたしません💦
⚠️押さえておきたいポイントに「💡」印を付しています。

✅原文

💡1 生方怕動庫宜開,敗地逢沖仔細推。

🌸原注

💡2 寅、申、巳、亥生方也,忌衝動;
💡3 辰、戌、醜、未四庫也,宜衝開。
💡4 子、午、卯、酉四敗也,有逢合而喜沖者,不若生地之必不可沖也;
💡5 有逢沖而喜合者,不若庫地之必不可閉也。
6 須仔細詳之。

🌸任氏

7 舊說雲,金水能沖木火,木火不能沖金水,此論天干則可,論地支則不可。
8 蓋地支之氣多不專,有他氣藏在內也。
9 須看他氣乘權得勢,即木火亦豈不能沖金水乎?
💡10 生方怕動者,兩敗俱傷也。
11 假如寅申逢沖,申中庚金,克寅中甲木,寅中丙火,未嘗不克申中庚金;
12 申中壬水,克寅中丙火,寅中戊土,未嘗不克申中壬水。
13 戰克不靜故也。
💡14 庫宜開者,然亦有宜不宜,詳在雜氣章中。
💡15 敗地逢沖仔細推者,子、午、卯、酉之專氣也,用金水則可沖,用木火則不可沖。
💡16 然亦須活看,不可執一。
17 倘用春夏之金水,則金水之氣休囚,木火之勢旺相,金水豈不反傷乎?
18 宜參究之。

✅和訳 現代語訳

💡1 生方(長生の地)は動くことを恐れ、庫(墓の地)は開くのがよい。敗地(帝旺の地)が冲に会うときは、注意深く推し量るべきである。

🌸原注

💡2 寅、申、巳、亥は生方であり、冲されて動くことを嫌う。
💡3 辰、戌、丑、未は四庫であり、冲されて開くことを好む。
💡4 子、午、卯、酉は四敗であり、合に会うと冲を喜ぶものがいる。生地が決して冲されるべきではないことには及ばない。
💡5 冲に会うと合を喜ぶものがいる。庫地が決して閉じているべきではないことには及ばない。
6 これらは注意深く詳細に検討する必要がある。

🌸任氏

7 古い説では、金水は木火を冲することができるが、木火は金水を冲することができないとされる。これは天干に関する論であれば正しいが、地支に関する論では正しくない。
8 地支の気は多くの場合純粋でなく、他の気を内部に蔵しているためである。
9 他の気が権力に乗じ勢力を得ているかを見る必要がある。木火もどうして金水を冲することができないであろうか?
💡10 「生方が動くのを恐れる」のは、両者が競り合い共に傷つくためである。
11 例えば、寅と申が冲に会うとき、申中の庚金は寅中の甲木を剋するが、寅中の丙火も決して申中の庚金を剋さないことはない。
12 申中の壬水は寅中の丙火を克するが、寅中の戊土も決して申中の壬水を剋さないことはない。
13 これは戦いが静まらないためである。
💡14 「庫は開くのがよい」とあるが、良い場合と良くない場合があり、詳細は雑気章に記されている。
💡15 「敗地が冲に会うときは、注意深く推し量るべきである」とあるのは、子、午、卯、酉の専気のことで、金水を用いる場合には冲することができるが、木火を用いる場合には冲することができない。
💡16 しかし、これも状況に応じて判断するべきであり、一概に決めつけてはならない。
17 もし春夏において金水を用いるならば、金水の気は休囚であり、木火の勢いは旺相であるため、金水が逆に傷つくことがあるのではないか?
18 この点については詳細に研究する必要がある。

✅波濤ろく🌊の解釈

前回は、地支を陰陽に分けた場合の話だったけれど、今回は、地支を生旺墓に三分した場合の話みたいね。

👩‍🏫ワンポイント解説 生旺墓

十二支は4つの季節に分けることができる。例えば、春は寅卯辰、寅月に春が始まり(長生)、卯月にピークを迎え(帝旺)、辰月に春から夏へ移り変わる準備をする(墓)。表にまとめるとこんな感じ……

$$
\def\arraystretch{1.6}
\begin{array}{|c|c|c|c|c|} \hline
\text{} & \text{春} & \text{夏} & \text{秋} & \text{冬} \\ \hline
\text{生支 (孟支)} & \text{寅} & \text{巳} & \text{申} & \text{亥} \\ \hline
\text{旺支 (仲支)} & \text{卯} & \text{午} & \text{酉} & \text{子} \\ \hline
\text{墓支 (季支)} & \text{辰} & \text{未} & \text{戌} & \text{丑} \\ \hline
\end{array}
$$

もう少しだけ話しておくと、三合会局も生旺墓に関連がある。上の表は、ひとつの季節の中での生旺墓(孟仲季)だけど、よりマクロに、一年の中での生旺墓を考えてみましょう🌏

例えば、三合木局は亥卯未の三支からなり、亥月(冬⛄)➡卯月(春🌸)➡未月(夏🌞)という形で、木気の盛衰を表すことができる。亥月は、冬の生であると同時に、木局の生でもあるということ。同様に、卯月は春の旺で木局の旺、未月は夏の墓であり木局の墓。

三合会局と蔵干の関係も深い。亥は木局の生なので、蔵干として木の陽干である甲を持つ🌳未は木局の墓なので、木の陰干である乙を持つ🌷表にまとめるとこんな感じ……

$$
\def\arraystretch{1.6}
\begin{array}{|c|c|c|c|c|} \hline
\text{} & \text{木局} & \text{火局} & \text{金局} & \text{水局} \\ \hline
\text{生支 (三局\verb|&|季節)} & \text{亥} & \text{寅} & \text{巳} & \text{申} \\ \hline
\text{旺支 (三局\verb|&|季節)} & \text{卯} & \text{午} & \text{酉} & \text{子} \\ \hline
\text{墓支 (三局\verb|&|季節)} & \text{未} & \text{戌} & \text{丑} & \text{辰} \\ \hline
\end{array}
$$


2、10 生方(寅、巳、申、亥)は冲されること恐れる、という話。なぜかと言うと、冲する支と冲される支が相争い、共に傷つくからと説明されている⚔️💥生支はエネルギーに溢れているのに、お互いに消耗し合って駄目になっちゃうという感じ😫

11、12 例として、寅申の冲が挙げられているけれど、簡単に言えば、単に金剋木で申が寅を打ち倒す関係ではない、ということね🐯🐵それぞれが持つ蔵干が、お互いを攻撃し合って両支疲弊し用をなさなくなる。

3、14 原注では、四庫(辰、未、戌、丑)は冲されることを好む、と言っているけれど、任氏注では、必ずしも良い場合に限らない、と言っている。四柱推命や断易には「墓庫冲開」という言葉がある。閉じていた扉が開くとか、閉じ込められていたものが出てくるとか、そういった意味の言葉🚪だから、良いか悪いかは中に入っているものの吉凶、善悪によって決まる、ということね👼👿

4、5、15、16 最後は、四敗(卯、午、酉、子)の冲についてだけれど、これについては状況に応じて判断してね、と述べている。例えば、卯酉の冲について、旺支は蔵干が専一(純粋)なので、卯は木行、酉は金行しか持っていない🐰🐔そうなると、金剋木で酉が卯を一方的に冲する形になるのではないか?🪓🌷

17 しかし、木行が応じる春であれば、卯にとっては旺令であり、酉にとっては囚令なので、多少は卯が酉を攻撃してお互いに気を削ぎ合うことがあるのではないか?といった感じだと解釈するわ。それは子午の冲についても同様🐭🐴

今回はここまで✨
興味を持っていただけたら、スキ、コメント、フォローなどをしていただけると励みになるわ💋
次回をお楽しみに、拜拜👋


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?