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[四柱推命] 滴天髄 通神論7-4 天干 乙 [和訳 現代語訳]

皆さま、こんにちは。波濤ろく🌊です。
前回のテーマは「天干 甲」だったわね。甲は木行だけど、生剋関係だけで単純に語ってはいけないということを学んだわ。大切なのは、季節ごとの甲木の特性を掴むこと。その季節の中で、どの五行、どの地支が必要なのかをしっかりと見極めましょうね💋
詳しくは前回の記事をチェック✨

今回のテーマは「天干 乙」。早速見ていきましょう🏃‍♀️💨

⚠️原文として載せている『滴天髄闡微』には、命式例が数多く取り上げられておりますが、割愛させていただきます🙇‍♀️
⚠️和訳、現代語訳の正しさについては保証いたしません💦
⚠️押さえておきたいポイントに「💡」印を付しています。

✅原文

💡1 乙木雖柔,刲羊解牛。
💡2 懷丁抱丙,跨鳳乘猴。

💡3 虛濕之地,騎馬亦憂。
💡4 藤蘿系甲,可春可秋。

🌸原注

5 乙木者,生於春如桃李,夏如禾稼,秋如桐桂,冬如奇葩。
💡6 坐醜未能制柔土,如割宰羊、解割牛然,只要有一丙丁,則雖生申酉之月,亦不胃之;
💡7 生於子月,而又壬癸發透者,則雖坐午,亦難發生。
8 故益知坐醜未月之為美。
💡9 甲與寅字多見,弟從兄義,譬之藤蘿附喬木,不畏斫伐也。

🌸任氏

10 乙木者,甲之質,而承甲之生氣也。
11 春如桃李,金克則凋;
12 夏如禾家,水滋得生;
13 秋如桐桂,金旺火制;
14 冬如奇葩,火濕土培。
💡15 生於春宜火者,喜其發榮也;
💡16 生於夏宜水者,潤地之燥也;
💡17 生於秋宜火者,使其克金也;
💡18 生於冬宜火者,解天之凍也。
💡19 割羊解牛者,生於醜未月,或乙未乙丑日,未乃木庫,得以蟠根,醜乃濕土,可以受氣也。
💡20 懷丁抱丙,跨鳳乘猴者,生於申酉月,或乙酉日,得丙丁透出天干,有水不相爭克,制化得宜,不畏金強。
💡21 虛濕之地,騎馬亦憂者,生於亥子月,四柱無丙丁,又無戌未燥土,即使年支有午,亦難發生也。
💡22 天干甲透,地支寅藏,此謂鳶蘿系松柏,春固得助,秋亦合扶,故可春可秋,言四季皆可也。

✅和訳 現代語訳

💡1 乙木は柔らかいが、羊を刈り牛を解体する。
💡2 丁を懐き丙を抱き、鳳凰に跨り猴(さる)に乗る。

💡3 湿った土地では、馬に乗ることも心配がある。
💡4 藤やつる草が甲木に繋がる(絡みつく)と、春も秋も良い。

🌸原注

5 乙木とは、春に生まれると桃や李のようであり、夏に生まれると禾稼(穀物)のようであり、秋に生まれると桐や桂のようであり、冬に生まれると奇葩(珍しく綺麗な花)のようである。
💡6 丑未に座し(地支に丑、未があり)柔らかい土を制御できれば、羊を刈り牛を解体するようなものであり、丙丁が一つでもあれば、申酉の月に生まれても問題ない。
💡7 子月に生まれ、壬癸が現れるならば、午に座しても発生する(成長する)ことが難しい。
8  だから、丑未月に座することの美しさが分かるのである。
💡9 甲と寅の字が多く見られるときは、弟(乙)は兄(甲)の義に従い、藤やつる草が高木に絡みつくように、伐採を恐れない。

🌸任氏

10 乙木は、甲木の性質を持ち、甲木の生気を受け継ぐ
11 春は桃や李のように、金に負けると枯れる。
12 夏は穀物のように、水に滋養されて成長する。
13 秋は桐や桂のように、金が強くても火によって制御される。
14 冬は綺麗な花のように、火と湿った土で育つ。
💡15 春に生まれると火を好み、その栄えを喜ぶ。
💡16 夏に生まれると水を好み、地の乾きを潤す。
💡17 秋に生まれると火を好み、金を剋する。
💡18 冬に生まれると火を好み、天の寒さを解消する。
💡19 羊を刈り牛を解体するとは、丑未月あるいは乙未乙丑の日に生まれることである。未は木の倉庫であり、根を張ることができ、丑は湿った土であり、気を受けることができる。
💡20 丁を懐き丙を抱き、鳳凰に跨り猴に乗るとは、申酉月あるいは乙酉の日に生まれることである。丙丁が天干に現れれば、水に剋されず、適切に制御され、金が強いことを恐れない。
💡21 湿った土地では、馬に乗ることも心配があるとは、亥子月に生まれ、四柱に丙丁がなく、戌未の乾いた土もないことである。年支に午があっても成長しにくい。
💡22 天干に甲が現れ、地支が寅を蔵している場合、これは藤やつる草が松や柏に絡みつくようで、春にはしっかりと助けを得、秋にもまた扶助があり、四季全てに良いと言える。

✅波濤ろく🌊の解釈

前回の甲木が、樹木や材木にたとえられるのに対し、乙木は生木や草花にたとえられる🌷甲木に比べ、しなやかで柔らかいイメージといった感じかしら?甲木との違いを意識しつつ、季節ごとの特徴を掴むことが重要ね!

🌸春の乙木

春は木行が強い季節、乙木にとっては旺令にあたる。

11、15 木が旺じ過ぎるのは良くないので、洩気するために火が必要🔥この点は、甲木と同様。しかし、甲木ほどがっちり強くないので、金を反剋する力は持っていないみたい🌷🪓

4、9、22 春、というよりは、命式中に木行が多い場合のお話。天干に甲木があると、甲乙は同じ木行で比和の関係であるので、乙木に力が漲り良い感じ💪藤やつる草は高木に絡みつくことによって、伐採(金の剋)を免れることができる。甲と寅の助けがあれば、金の気が強い秋生まれであっても問題なし。乙木にとって一番きつい秋(金剋木)もOKであるならば、当然他の季節もOKってこと👌

🌻夏の乙木

夏は火行が強い季節、乙木にとっては木生火で休令にあたる。

12、16 夏は暑いし、土も乾く。だから一番必要なのは水💧季節ごとに喜ぶ五行が異なることに注意する必要があるわね。

1、19 柔らかい性質ながら、羊を刈り牛を解体すると述べられている。羊は未、牛は丑、未と丑は陰土である🗻未は夏の土ではあるものの乙を蔵しているため、乙木を助ける力を持っている。丑は冬の湿った土であるため、水生木で乙木の成長を助ける。これより、乙木は未と丑が命式中にあることを喜ぶということね(木剋土)。具体的には、❶丑月、未月生まれ、❷乙丑日、乙未日生まれ、であると良く、これを「刲羊解牛(羊を刲き牛を解す)」と呼ぶみたい🐑🐄

🍂秋の乙木

13、17 秋は金行が強い季節、乙木にとっては金剋木で死令にあたる。だから、その金を剋する火が必要🔥

6 先ほど「刲羊解牛」について述べたけれど、丑月、未月ではなく、金が強い申月、酉月に生まれた場合、通常であれば金剋木であるため、乙木の成長を阻害してしまう🌷🍂この場合は、地支に丑、未があるだけでは足りず、天干に丙、丁が必要みたい(蔵干でもOK?)🌞🔥丙丁が、乙木成長のための土壌である丑未を生じ(火生土)、同時に、乙木成長の妨げとなる申酉を剋する(火剋金)。良き土壌と適度な火があれば、たとえ秋に生まれても乙木は大丈夫🌷

2、20 ❶申月、酉月生まれ、❷乙酉日生まれ、このことを「跨鳳乗猴(鳳に跨り猴に乗る)」と表現しているわね。秋生まれの乙木を表す表現だけど、前述のとおり、命式中に丙丁があれば、申酉を剋するため、金が強くても怖くないよ、ってこと。ただし、乙木の成長に必要な土と水がないと、健やかな成長は望めないでしょうけど💦

⛄冬の乙木

冬は水行が強い季節、乙木にとっては水生木で相令にあたる。

14、18 冬は寒く、乙木の枝葉も枯れてしまっている。ただ、完全に枯れて死んでしまったわけではなく、来たるべき春に備えて力を蓄えている、といった感じでしょうね🔋冬の乙木に必要なのは、成長を続けるための湿った土と、寒さを和らげる火🗻🔥つまり、水、土、火がバランス良くあると良い感じみたいね✨

春、秋、冬共に火を喜ぶのだけれど、その理由が三者三様なので、違いを把握しておきましょう🧑‍🤝‍🧑

  • 🌸春強い木行を洩らすために火が必要

  • 🍂秋乙木を剋する金の力を削ぐために火が必要

  • ⛄冬冬の寒さを和らげるために火が必要

3、7、21 乙木の成長を妨げるほどに水行が大過している場合の話🌨️

  1. 亥月、子月生まれ

  2. 壬、癸がある

  3. 丙、丁がない

  4. 乾いた土である戌、未がない

これらの条件を満たすと、乙木にとっては寒過ぎて冬を耐え凌ぐどころの話ではなくなる。冬生まれの乙木は、枝葉が枯れているため必要な水量は多くない。冬の湿った土は冷たいので、乙木にとっては火が欲しいところだけれど、地支に午がある程度では強い水に太刀打ちできない。これが「騎馬亦憂(馬に騎るも亦憂う)」ということ🐎

今回はここまで✨
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次回をお楽しみに、拜拜👋

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