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[四柱推命] 滴天髄 通神論7-3 天干 甲 [和訳 現代語訳]

皆さま、こんにちは。波濤ろく🌊です。
前回のテーマは「天干」だったわね。天干と言いつつも、ほぼ陰陽二元論の話🌞🌛陽は剛健、気に従い、惻隠の心(原文は測隠)があり義理堅い陰は柔順、勢いに従い、卑しく媚びへつらい義理を忘れる。干の陰陽が命式解釈にもたらす影響については、更なる研究が必要、ということで🙇‍♀️
詳しくは前回の記事をチェック✨

今回のテーマは「天干 甲」。いよいよ各論に突入よ!早速見ていきましょう🏃‍♀️💨

⚠️原文として載せている『滴天髄闡微』には、命式例が数多く取り上げられておりますが、割愛させていただきます🙇‍♀️
⚠️和訳、現代語訳の正しさについては保証いたしません💦
⚠️押さえておきたいポイントに「💡」印を付しています。

✅原文

💡1 甲木參天,脫胎要火。
💡2 春不容金,秋不容土。

💡3 火熾乘龍,水宕騎虎。
💡4 地潤天和,植立千古。

🌸原注

5 純陽之木,參天雄壯。
💡6 火者木之子也,旺木得火而愈敷榮。
7 生於春則欺金,而不能容金也;
8 生於秋則助金,而不能容土也。
9 寅午戌,丙丁多見而坐辰,則能歸;
10 申子辰,壬癸多見而坐寅,則能納。
💡11 使土氣不幹,水氣不消,則能長生矣。

🌸任氏

12 甲為純陽之木,體本堅固,參天之勢,又極雄壯。
💡13 生於春初,木嫩氣寒,得火而發榮;
💡14 生於仲春,旺極之勢,宜泄其菁英。
15 所謂強木得火,方化其頑。
💡16 克之者金,然金屬休囚,以衰金而克旺木,木堅金缺,勢所必然,故春不容金也。
17 生於秋,失時就衰,但枝葉雖凋落漸稀,根氣卻收斂下達,受克者土。
18 秋土生金洩氣,最為虛薄。
💡19 以虛氣之土,遇下攻之木,不能培木之根,必反遭其傾陷,故秋不容土也。
💡20 柱中寅午戌全,又透丙丁,不惟洩氣太過,而木且被焚,宜坐辰,辰為水庫,其土濕,濕土能生木泄火,所謂火熾乘龍也。
💡21 申子辰全又透壬癸,水泛木浮,宜坐寅,寅乃火土生地,木之祿旺,能納水氣,不致浮泛,所謂水宕騎虎也。
💡22 如果金不銳,土不燥,火不烈,水不狂,非植立千古而得長生者哉!

✅和訳 現代語訳

💡1 甲木は天にまで届くほどに成長し、その成長を完了する(胎を脱する)には火が必要である。
💡2 春は金を受け入れず、秋は土を受け入れない。

💡3 火が盛んに燃え上がり龍に乗り、水が流れ広がり虎に乗る。
💡4 地は潤い、天は和やかであり、千年の間しっかりと立つことができる。

🌸原文

5 純陽の木は、天にまで届くほど雄壮である。
💡6 火は木の子どもであり、旺盛な木は火を得ることで更に繁栄する。
7 春に生まれた場合、金を欺くため、金を受け入れることはできない。
8 秋に生まれた場合、金を助けるが、土を受け入れることはできない。
9 寅午戌が柱に揃い(三合火局)、丙丁が多く見え、辰に座する(地支に辰がある)と、帰る(使命を全うする?)ことができる。
10 申子辰が柱に揃い(三合水局)、壬癸が多く見え、寅に座する(地支に寅がある)と、受け入れる(水を治める?)ことができる。
💡11 土の気が乾かず、水の気が消えなければ、長生きできる。

🌸任氏

12 甲は純陽の木であり、その体は本来堅固で、天に伸びる勢いも極めて雄壮である。
💡13 春の初め(寅月)に生まれると、木はまだ若く寒気があり、火を得て栄える。
💡14 仲春(卯月)に生まれると、旺盛の極みであり、そのエネルギーを適度に解放するのが良い。
15 強い木は火を得て、その頑固さを和らげる。
💡16 木を剋するのは金だが、金が衰弱しており、衰えた金で旺盛な木を剋すると、木は堅く金は傷付く。これは必然の結果であり、春は金を受け入れない。
17 秋に生まれると、時期を失い衰えているが、枝葉は枯れて少なくなるものの、根の気は収斂して地下に達する。剋されるものは土である。
18 秋の土は金を生じて気を洩らし、最も虚弱である。
💡19 虚弱な土が下へと攻める木に出会うと、木の根を培う(養う)ことができず、必ずその倒壊を招くため、秋は土を受け入れない。
💡20 柱中に寅午戌が揃い、また丙丁が現れると、気が過剰に洩れて、木が燃えてしまうため、辰に座するのが良い。辰は水の倉庫であり、その土は湿っており、湿った土は木を生じ火を洩らすことができる。これが火が盛んに燃え上がり龍に乗るということである。
💡21 申子辰が揃い、また壬癸が現れると、水が溢れて木が浮かぶため、寅に座するのが良い。寅は火土の生地であり、木の繁栄の地であり、水気を納めて浮かぶことを防ぐ。これが水が流れ広がり虎に乗るということである。
💡22 もし金が鋭くなく、土が乾燥せず、火が激しくなく、水が狂わなければ、千年にわたってしっかりと立って長生きするのである!

✅波濤ろく🌊の解釈

まずひと言。甲木のエッセンス、詰まり過ぎていてヤバい!😲💥単なる五行の生剋関係で衰旺を判断するのではなく、甲木が甲木として健やかにあるためには、何が必要なのかが書かれている。しっかりと咀嚼し、自分の中に落とし込むことが必要な部分だと、ひしひしと感じるわ!💖

🌸春の甲木

春は木行が強い季節、甲木にとっては旺令にあたる。

1、6、13 孟春の甲木。孟春は寅月、2月(旧暦1月)。春とはいえ、甲木にとってはまだまだ寒い季節。だから、その寒さを解消する火が必要ってことね🔥

14、15 仲春の甲木。卯月は甲木にとって旺令であり、木の気が強くなり過ぎる。だから、今度はその強過ぎる木の気を洩らす必要が生じる。そこで、洩らしたエネルギーを受け止めるための火が必要になってくる🔥孟春、仲春、共に火が欲しいという話なんだけど、その理由が異なるから注意⚠️

2、7、16 春は金にとっては囚令、金が働くには好ましい季節ではない。一方で、甲木は春の気を受けて勢い盛んである。通常、木と金の関係は「金剋木」で金が木を剋する形になるが、春においては、木が金を反剋する(木侮金)。これが「春は金を受け入れない」ということ🌳🪓

🌞夏の甲木

夏は火行が強い季節、甲木にとっては木生火で休令にあたる。

3、9、20 甲木は火を要するけれど、火が強過ぎる場合は当然良くない。火が強くなる要因としては……

  1. 天干、蔵干に丙、丁が多い

  2. 午月生まれ

  3. 地支に寅午戌の三合火局が成立する

  4. 地支に巳午未の三方火局が成立する

  5. 大運、歳運で会局、方局が成立する

この内、複数が当てはまっているなら、火が強過ぎる証。甲木が自分自身を燃やし尽くしてしまうほど、火を生じてしまうということ。その場合、甲木の下に辰があると良い。辰は水を含んだ潤土なので、辰に含まれる水が木を生じ(水生木)、土自身が強過ぎる火を洩らす(火生土)という一挙両得の作用をなす、素晴らしい🗻✨これが「火熾乗龍(火熾んなれば龍に乗る)」ということ🐲

🍂秋の甲木

秋は金行が強い季節、甲木にとっては金剋木で死令にあたる。

2、8、17、18、19 秋は甲木にとっては死令、木の気を最も削ぐ季節🌳💦木を養うべき土もまた、秋において旺令である金を生じるため、洩気して力がない🗻💦秋は甲木にとってきつい季節とは言っても、金の剋は根まで届かない。根は正に土からエネルギーを吸い取る部分。木も土も、双方勢いに欠ける季節ではあるが、その中でも木剋土の作用が働く。土にとって秋は、金と木にエネルギーを吸い取られる厳しい季節だということ。これが「秋は土を受け入れない」ということ🏝️

⛄冬の甲木

冬は水行が強い季節、甲木にとっては水生木で相令にあたる。

3、10、21 甲木の成長にとって、水は必要不可欠なもの。しかし、水が多過ぎればこれもまた当然良くない。水が強くなる要因としては……

  1. 天干、蔵干に壬、癸が多い

  2. 子月生まれ

  3. 地支に申子辰の三合水局が成立する

  4. 地支に亥子丑の三方水局が成立する

  5. 大運、歳運で会局、方局が成立する

この内、複数が当てはまっているなら、水が強過ぎる証拠。甲木に水をやり過ぎると、根が腐って枯れたり、根が安定せず流されたりといった弊害が生じる🌳🌊その場合、甲木の下に寅があると良い。寅は丙火と己土(戊土とする説もあり)を蔵している。これらは甲木の成長を助けると同時に、土は水の勢いを抑える(土剋水)。また、寅自身が木行であり、甲木と比和の関係のため、甲木の勢いを増してくれる。木が強くなれば、水の強過ぎる気を受け止めることができる(水生木)。これが「水宕騎虎(水宕なれば虎に騎す)」ということ🐯

4、11、22 まとめると、どの五行においても大過なく不及なくバランスが良ければ、甲木は健やかに長生きし貴命である!🌳✨

今回はここまで✨
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次回をお楽しみに、拜拜👋


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