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おじさん交換日記 グルメ風雲録編 その9



【サカイ・ヒカリ】
しば漬け食べたい


タツキくん、お好み焼きの話、面白かった。
読んでいて思いついたことがあったから、書いてみるよ。

京都で暮らすようになってそろそろ3年。

観光客が戻ってきたから、公共交通に乗るときは時間帯とか気をつけなきゃとかいったローカルなめんどくささもあるけど、ようやくここでの生活にも慣れてきた気がする。

美味しいものも多いしね。

我が家に常備されるようになったものもあるんだよ。

しば漬け。

なすやきゅうりを紫蘇で漬けたお漬物なのは知ってるよね?
ほどよい酸っぱさで、ご飯が進むやつ。
赤紫の綺麗な色みがすてきだなーって感じて、こっちで暮らし出してから、いろんなお店を探しては買っていたんだよ。

ある時、昔、何度か取材させていただいたことのある何代もつづく伝統工芸の家のご当主にご挨拶する機会があって。

そうしたら、京都へようこそって歓迎してくださってね。
嬉しくなってしば漬けの話をしたら「よかったら、ここのお店行ってみたらどうですか」って。
うちはずっとここのを食べてます、と教えてくださったところに早速買いに行ったら、あんまりにも美味しくて。

他のお店のより酸っぱさが強めで、甘みは抑えめ。
お土産用ではないから、ソフィスティケートされていない。
でも、その分、しっかりとした紫蘇や野菜そのものの風味があって。
自家製の梅干しをいただいているような感じ。
毎日いただいても、飽きが来ないんだよ。

きゅうりをメインになすや茗荷とかが入っていて、食感の違いを楽しめるから、おらが村漬ってのが特におすすめ。

電車ではちょっと行きにくい場所だから、バスに乗って買いに行っているんだよ。

そんな感じの手間がかかるところも、地元に代々お住まいの方に教えていただいたソウルフードっていう希少価値を感じさせて、嬉しかったりもする。

こういう感じで少しずつ、新しい土地での暮らしに慣れていけたらいいよなって。

ほんとに美味しいよ。

おらがむら漬を手に入れたら必ず参拝している新熊野神社。御神木の大楠


あ、あとお好み焼き。

少し前、天気が良かったから、しば漬けを買ったあと、子どもと京都駅の方まで散歩した時に入ったお店が美味しかったんだよ。

まんぼ焼きっていう京都オリジナルの料理をいただいたんだけど、厚めでしっかり焼いた生地に麺を載せたもの。
お店の居心地も良かった。

涼しくなったらまた行ってみようって思ってます。

サカイ・ヒカリ

あまりのうまさに「うーっ」って唸ったお客さんの合いの手で「マンボ!!」(『マンボNo.5』です
ね)と言った人がいたとかいなかったとか、という由来がある「まんぼ焼き」。


*登場したお店


この連載は、いい年こいた大人たちが、うまいもんについてやり取りするだけのおはなしです。
登場人物:
オトウバシ・タツキ 名古屋在住。おじさん。売れないもの書き。
ハラダ・アキヒロ 東京在住。おじさん。売れないカメラマン。
サカイ・ヒカリ(ゲスト参加) 関西在住。一児の母。元雑誌編集者

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