見出し画像

コーヒーミルがやってきた!【2021/10/11】

きっかけは、私の注文ミス。いつも老舗珈琲店からまとめ買いをしているコーヒーの中挽き粉が、残り1袋になったので、たまには浮気をしてみようと思い、別のメーカーの通販限定版を買ったことだった。

宅配で届いて箱を開けたら、コーヒー豆。返品しようかと思ったけれど、家人が「せっかくだから、ミルを買って、挽きたてのコーヒーを楽しんでみようよ」と言われた。

「コーヒーミル」をネットで調べると、ダイソーが手挽きコーヒーミルを550円で販売しているという。お試しに買うなら、ちょうどいい。その日の夕方、近くのダイソーへ。店内を探したが、入手困難と言われている通り、売っていなかった。売り場スペースも見当たらず、これは何日待っても、入荷しそうもない。

鉄は熱いうちに打て! ではないけれど、気分が盛り上がっているときは、何としても手に入れたくなるのが人間というもの。幸い、同じショッピングセンター内のインテリアショップに、1台だけ売っていた。それが写真のコーヒーミルだ。お値段は、1,107円。

挽き方は「中挽き」に設定。袋から取り出した豆は、豊かな香りがした。豆をセットし、いよいよハンドルを回す。ゴリ、ゴリ…。思ったよりも、力を入れないと回らない。コーヒー豆はこんなに硬いのか。ゴリ、ゴリ…。削りだす感覚がとても新鮮。「核心」的なものに肉薄する感じがする。五感が目覚めていく。これはモーニングコーヒーにいいかもしれない。

記念すべき1杯目は、豆の量が多すぎたのか、少し濃すぎた。だが、挽き立てのコーヒーの味は格別だった。自分でコーヒー豆を挽く手間暇をかけてこその味わいである。

他人にやってもらったら、そうはいかない。例えば、越前ガニ料理の「ゆでがに」がある料亭旅館での会食で出されたとき、仲居さんがかにスプーンで身を取り出してくれたことがあった。もちろん、親切心とおもてなしから出た行為なのだろうが、かに酢の小皿にうず高く積まれたかにの身は、おいしそうに見えなかった。ゆでがにも、自分で身を取り出す労に報いる味なのだろうと思った。「甘栗むいちゃいました」もまた、しかり。とても便利な商品で大好物だけれど、天津甘栗も自分で皮をむいて食べた方が、味わいがあると思うのは私だろうか。

話がそれてしまった。ひょんなことから、今回、コーヒー豆を挽く楽しみを味わうことができた。こういう「瓢箪ひょうたん から駒」の出来事が、日々の暮らしの楽しみだと思う。

#私のコーヒー時間

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?