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#2 ニューノーマル〜走りながら考える、行動する〜

2020年12月13日、日曜日。大学のゼミ同期と久しぶりにフィールドワークもどきをした。原宿駅前をスタート地点にして、明治神宮を参拝、表参道を通って渋谷駅がゴール。

「今しか撮れない写真がきっとあるはず」。

そんな私の一言にピンときて付き合ってくれた同期に感謝。私たちは文化人類学のゼミナールに参加していて、大学2年からカメラを持って街に出て、写真を撮りながら現代社会や文化、人類について考えるという研究をしていました。卒業してからそれなりにいい年数が経っているのだけど、時々ゼミのようなことをしたくなる。そんな思考の仕掛けを私に埋め込んでくれたゼミの教授にも感謝。

明治神宮

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懐かしい!何年ぶりだろう。表参道で会社員をしていた時、精神的にとても参ってしまっていた。よく、出勤前に明治神宮にお参りして、境内のベンチでしばらくぼーっと座っていたっけ。いつも、静かにあたたかく受け入れてくれた場所。

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明治神宮御苑を初めて散策。清正井(きよさまさのいど)がある場所ですね。参観している人はまばら。終わりかけの紅葉が美しかった。

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↑隔雲亭(かくうんてい)

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↑清正井

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↑ちょうど井戸に着いたとき、同時に降りてきて水を飲む鳩

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↑手水場は使用禁止に。竹に穴を開けて水を流す仕様の手水場が新たに設置されていました。

コロナ感染症対策のため、御朱印はすべて紙(書き置き分)で受け取る方式になっていました。

表参道

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この人混み、私は最初、ここに突入することに躊躇いを感じてしまった……。久しぶりの人混み。東京で暮らす人たちは慣れっこなんだろうな。

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メディアではよく「人手が6割増えた」などというテロップとともに、こういうシーンの映像・写真を報道している。ステイアットホームしている立場から見ればすごく脅威に感じる絵だろう。実際に歩いてみると、半々の気持ち。こんなに人が集まっていて大丈夫なのかな、という想い。これだけ人が集まったとしてもこの場所そのものが震源地になるわけではないのかもしれないしね、という祈りも込めたような想い。

いまは特に、物事を意識的にレイヤー(層)で捉えた方がいい時代に来ているんだろうなあ。そんなことを最近、漠然と考えている。幾重のレイヤー。

起きていることを感情抜きで捉える層、

起きていることに対して自分はどう思うか捉える層、

起きていることに対して世の中の反応はどうなっているか捉える層、

起きていること自体が拡大局面にあるのか縮小局面にあるのか判断する層、

起きていることに巻き込まれる自分自身はそのジャンルにおいてどう在りたいか見つめる層、

などなど……たくさんの重なりで見ていく。

報道でこう言っていた、とか、いつも信頼度の高い話をする友人知人がこう話していた、とか。これまでの判断基準を一度脇に置いて、レイヤーで考えてみる。そしていくつもの層をなんども重ねてみたり、外してみたりしながら検証してみる。

そうしている間に時間はいつも通り、流れていく。それは新たな検証材料を連れて来てくれることにもなるし、問題解決にじわじわと連れて行ってくれる救世主にもなる……。

白黒つけようとせずにうまくやりすごす、というのも、先が見えない時には大切なスキルよね。世界中が走りながら考えている状況だから。万人に共通する正解なんてなくて。だから誰のことも批判できないし、逆に誰からも批判される筋合いはないのだろう。「私はこう思う、だからこう行動する」っていうことをただただ信じてやっていくしかないんだろうなあ。

結局、私たちはキディランドの手前まで来てギブアップ。キャットストリートを歩いて渋谷方面に向かうことにしました。

渋谷

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宮下公園が上に行っちゃったんだよ、と友達が言うので、行ってみました。ほんとだ、上にある。

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↑マーケットイベントが開催されていました。「まいったな2020」の看板、激しく同意。

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↑サンドスポーツのコート。ものすごく違和感がある!ビーチバレーはビーチでやるからビーチバレーなんじゃないのか?って、つい思ってしまったけど、これは古い考えなのかもしれませんね。オリンピックを見据えた開発なのでしょうし。

その後、ヒカリエの近くにできたという渋谷ストリームへ。こちら側まで来ると随分人が少なくなりますね。

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↑建物から撮影した都会の川。川は川としてもっと清々しく在って欲しいと思ってしまう。そして間隔をあけて置かれた机と椅子たちを眺めながら、「ソーシャルディスタンス」というカタカナにも変に慣れてしまったなあとしみじみ。本当はSocial distancingなんですけどね。ソーシャルディスタンスって、本来、パーソナルスペースに関する社会学用語。このコロナ禍での「人との距離を!」の意味とは似ているけどちょっと違う気がしてしまいます。

まとめとは言えない漠然としたまとめ。

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こんな時に○○するなんて、という話題をいたるところで目にしたり耳にしたり。もちろん無茶な行動はいけないし、他者に迷惑をかけないように心がけて生きる必要はある。だけど自分の感覚、価値観は大切にしていきたい。自由に行動できない日が続いている2020年、コロナで失ったものも多いけれど、意識すれば得られるものも多いはず。人生における判断基準を確認するにはいい機会なのかもしれません。

世の中や報道、常識に左右されない私。

自分自身が決めていく。

それが真の「ニューノーマル」だったりして。

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