サッポロビールの人員削減

多少古い話になりますが、東証1部上場のサッポロホールディングスが2020年2月に早期退職優遇制度による人員削減の実施を発表しました。対象となるのは、サッポロビール社に在籍し、勤続10年以上かつ満45歳以上の社員ということで、サッポロビール社員2,400人のうちの900人もの人が該当します。一次申請が7月に、二次申請が10月に締め切られ、それぞれ51名、59名が適用され、退職期日が11月にきた、あるいは5月にくるようです。

ここで注目すべきは、このリストラが、人数に上限を設けておらず、かつ2回も申請期間を設けていたということです。すなわち、会社が好況時にでできる限り多くの人員を削減しておきたいという意図があからさまである点です。

会社側からすれば、該当する社員には優遇制度を利用させてでも会社を去っていただきたいとの判断であり、該当する社員は、自分にこのような評価しかだせない会社であっても、居座り続けざるをえない立場を会社に見透かされている形になります。追い出したい会社とやめたくない社員との間で、現場では厳しい攻防が繰り広げられていたことが想像に難くありません。

サッポロビールで副業が認められているのかは聞こえてきませんが、仮に副業が認められていたとして、副業していることが会社の知るところとなっていれば、会社から退職に近い人材であるとカウントされてしまうかもしれません。ただ、副業をやっている社員のなかで、少しは副業で実績を出すことのできている社員ならば、将来を少しは見通せるという点で実は幸せなのかもしれません。逆に、副業が認められておらず、将来に対して脳内での皮算用しかだすことのできない従業員に対し、優遇するから出て行ってくれというのもかなり酷な話だと思います。


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