ラ・ラ・ランド シネマ・コンサート 鑑賞記録
ブラボーとはこのことだったのか…
2024.2.13 @福岡サンパレス
「ラ・ラ・ランド シネマ・コンサート」
去年の年末あたり、インスタのストーリーで流れてきた広告(ナイス!)にときめき、勢いでチケットを取ったこの公演。
シネマティックをテーマに掲げていた私に、ベストタイミングで突き刺さったんだろう。
私にとって初めてのシネマコンサートは
名作「ラ・ラ・ランド」を生オーケストラでフル鑑賞できる贅っ沢な時間と空間で
東京フィルハーモニー交響楽団&特別バンドという特別編成に加えて、作曲者ジャスティン・ハーウィッツ本人が指揮をするという、超貴重な公演だった。
会場が暗くなる。チューニングを終えたオーケストラの前に現れたジャスティン・ハーウィッツの「こんばんわ、ふくおか!」に会場が和む
とにかく楽しんでください!といった挨拶を終え、いよいよコンサートが始まった。
開始から10分間は撮影可という懐の大きさに甘え、序曲〜1曲目の感動を手元に残す事ができた
映像×音声×生オケ
勿論オケを目当てで観に行っているが(私は)
他を蔑ろにしては絶対成り立たない演出。
その全てのバランスをとる音響や技術の素晴らしさを感じつつ
なんといっても、パフォーマーが凄すぎる!!
彼らはあの張り詰めた緊張感の中、映像に合わせて演奏する
それも音符をなぞるだけではなく、演じながら。
ミュージシャン個人としてではなく、映画の登場人物としても演奏するのだ
我を出さず、なりきって弾く
これがどれっだけ難しいことか。
キャリアや技術がなければ出来ないが
それがあるほどに大変だとも思う
想像するだけでクラクラする
ストーリーと共に進むため、鍵盤をひとつずつ適当に(厳密には計算されているかも)弾く場面や
数十秒でセリフのみにスパッと切り替わるシーンもある
少しのズレや音外しは普通のライブなら味となっても、このコンサートでは作品のバランスを崩してしまう。
しかし、それでいて演奏者の情熱や観客の空気が交わるライブ感も心から楽しむ事ができるという、私には初めての体験だった。
ライアン・ゴズリング演じるセブはピアノマンの為、必然的にピアノの登場も多い。
その度に目を見張るほどの素晴らしいパフォーマンスをされていた 森丘ヒロキ さん
3階から観ていても分かる、豊かな表情
身体全てでキャラクターの気持ちや作品の世界観を伝える表現力、圧巻でした
前編通してクラッシックにジャズ、ロック(ポップス?)まで柔軟に完璧に演奏するミュージシャンの皆さん。それも、何度も言うけど、映像とピッタリ合わせながら!本当に本当に本当に凄い!!!
「プロ」とは何なのか
私はただ打ちのめされるしかなかった
ラ・ラ・ランドの音楽が素晴らしいことは十分分かってたはずなのに、その認識の上の上をいくパフォーマンスに心と身体全てを満たされて
軽やかなドラム、高貴な弦
つむじを突き抜けるトランペット
音のうねりが作品の厚みを増幅させて
自分も物語の一員になったかのような感覚
最高の音楽体験となりました!!
エンドロール後の演奏は、ソロ回しも各々のスキル炸裂!オリジナリティ大爆発!で超かっこよかった!
欲を言えばパフォーマー皆さんのことが書いてあるパンフレットとか欲しいけど、、難しいのかな?あったのかな…?
3階からでも大満足だったけど
今後はもっと近くであのプロフェッショナルを目撃したい…!
仕事頑張るぞ〜!!
シンガーソングライター 波多野菜央