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【連載】貴方のことを、取材してもいいですか。 3組目

世の中には、いろんな活動をしている人たちがいる。
私もこれまでたくさんの人と出会ってきた。
しかし仕事内容を深掘りしたことは意外にも少ない。
そこで縁あって知り合った人たちのことを取材し、紹介していこうと思う。

そだちの杜 子育てサロン勤務  あこ先生・みなこ先生・石井先生

 札幌市内には市営の児童会館とミニ児童会館が併せて199館(令和4年1月現在)あり、そのうち104館の児童会館で未就学児とその保護者を対象にした「子育てサロン」を実施している。開催曜日は各館によって異なり、時間はだいたい午前中。基本的には会館職員たちの主導だが、利用者が特に多い17箇所を「そだちの杜」が運営を代行している。「そだちの杜」は元児童館館長らが立ち上げた「NPO法人 コミュニティワーク研究実践センター」の子育て支援事業の一つ。子育てサロンの運営代行の他、子育てにまつわるさまざまなセミナーやイベントを行っている。

左からあこ先生・みなこ先生・石井先生。交代でサロンを切り盛りしている。

 かくいう私も近所のT児童館子育てサロンの利用者だ。この場所は2019年から運営が代わったところで、開催時は館内のプレイルームや体育館、図書室の各所に、知育玩具やおままごと、乗用玩具、お絵描きセットが設置されている。運営スタッフは、あこ先生・みなこ先生・石井先生の3人。あこ先生と石井先生は元幼稚園教諭、みなこ先生は研修を受けた子育て支援士として活躍している面々で、特に石井先生は運営が代わる10年近く前からこのサロンのボランティアをしてきた地域のお母さん的存在でもある。

先生たちは、子どもたちが安全に遊べるように見守りを欠かさない。

 そだちの杜の目的は、子どもたちはもちろん保護者、特にママをサポートして社会とつなげること。ママたちがリフレッシュできる場所を作り、時には悩みや不安に耳を傾ける。「私たちスタッフはみんな子育てしてきたメンバーだから、共感できることがいっぱいあります。特にみなこ先生は現役ママだから、今の親御さんにもっと寄り添えるんじゃないかな」とあこ先生。サロンの利用期間は、子どもたちが保育園や幼稚園に入園するまでの数ヶ月〜3年がほとんど。その間に親がふさぎ込んでしまうことは多々あるという。

あこ先生の明るく元気な笑い声につられて、子どもたちのテンションがあがる。

 コロナ禍では子育てサロンがすべて中止になり、親子が気軽に外出することができない状態に頭を抱えた。「私たちに何ができるのか。会わなくてもどうにかしてママさんたちと繋がれないか試行錯誤する日々でしたね」とみなこ先生。スタッフ全員の知恵を合わせて、育児のヒントや遊び方などをオンラインで配信し、LINEでスタッフに気軽に相談できるサービス「子育てLINEトーク」を立ち上げた。「元スキーインストラクターや元銀行員、いろんな経歴を持つスタッフがいるから柔軟な発想が生まれるんだと思います。なんでも挑戦して形にする、その時のスピード感も私たちの強みですね」と石井先生は笑う。

催しは運営スタッフの得意分野が反映されることが多く、T会館は工作イベントが豊富だ。

 行動制限緩和によって多くの人に日常が戻り、子育てサロンにも再び親子が集まるようになった。利用者が増えたオンラインサービスは継続し、幅広いサポートを確立。また活動拠点の市民活動プラザ星園では親子の食事を手助けする「親子カフェ」を定期的にオープンし、これから開催頻度を増やしていく予定とのことだ。
 規模の大きなイベント情報は、そだちの杜公式LINEやホームページで確認を。各サロンの様子は、スタッフのブログでチェック可能だ。近場はもちろん、自分や子どもに合った雰囲気のサロンを探してみるのも楽しいかもしれない。

☆今回の取材協力☆
そだちの杜
https://sodatinomori.net/
星園カフェ
https://info1680765.wixsite.com/seien/events

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