【今年最初の投稿】フランステレビ局Arte🇫🇷歌川広重特集出演と、鈴木春信《風俗四季哥仙 神楽月》
2022年最初の投稿です!✨
昨年は、「畑江麻里の初心者でも楽しめる浮世絵講座」を開催でき、
この講座についてのインスタの投稿がきっかけで、
フランスのテレビ局"ARTE"の歌川広重特集に出演することになりました!
シリーズで放映している
"Invitation au Voyage" (邦題 : 旅への誘い)歌川広重特集
江の島編と箱根編に、今年の夏頃に出演します。
◆撮影で撮った写真や動画は、Instagram@hataettiで、更新中です!
お気軽にフォローして下さいっ(^^)/
また、昨年は美人画研究会でお世話になっている大学教授の授業で特別講義をするなど、色々充実した年になりました!
昨年、インスタにアップした写真の一部です。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
では、今年最初の投稿では、江戸中期に活躍した浮世絵師
鈴木春信の作品をご紹介したいと思います。
鈴木春信《風俗四季哥仙 神楽月》
明和5年(1768)頃 中判錦絵
画面上部の雲形には
和歌
「杉たてる 門はなけれど 里かぐら 是や宮井の はじめなるらん」が記され、
かわいらしい娘を肩車したお父さんと、その後ろに母、そして右側に
お姉さんが描かれています。
このお父さんに肩車された娘を拡大すると、綿帽子をかぶっています。
◆では、このお父さんに抱っこされたこの人形のような娘はいくつ頃だと思いますか?
ヒントはこの家族は宮参りにいっています!
またこの作品は、お正月を描いた作品では
ありません!
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
【答え】
ではこの娘がいくつなのか、なぜ絵をみただけでわかるかというと、
このタイトルには、「神楽月」と書かれています。
◆では神楽月とはどういう意味なのでしょうか?
神楽月とは11月のことです。
10月の和風月名(わふうげつめい)は、神無月といいまして、10月にお参りにいっても神様はいません。
なぜなら10月は日本中の神様が出張してしまうからです。
そのため、11月は神が帰り、神を楽しませ、神楽の行はれる月であるので、「神楽月」といいました。
11月の和風月名は霜月ですが、11月のことを「神楽月」といいます。
つまりこの絵は、毎年11月15日に行われる今でいう、つまりこの絵は、毎年11月15日に行われる今でいう、七五三の宮詣での場面が描かれているのです!
江戸時代の七五三は、
女の子 3歳と7歳
男の子 3歳と5歳
なので、この娘は3歳だとまだ赤子なので、
7歳であることがわかります!
◆ちなみに、この7歳の女の子たちが参加する
七五三の儀式を「帯解きの儀」と呼びます。
これは、七歳になるまで、女の子は紐付きタイプの
着物を身につけるのですが、それが七歳を迎えると一変し、
着物に帯をしめて着用するようになるわけです。
こうした七歳で迎える変化を「帯解の儀」として祝います。
つまり、7歳の「帯解きの儀」を女の子はそこから
幼女ではなく、娘へとなります。
このようにこの作品には、7歳の娘が描かれていることから、この右端のお姉さんは、7歳以上の娘であることもわかります。
コロナが落ち着いたらまた浮世絵講座や美人画研究会も
開催できればと思っています!
本年もよろしくお願いいたします😊
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?