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hataboSAN
2018年9月12日 01:08
今はもう走っていない、寝台列車にひとり乗ったことがあります。暮らしを営む明かりが少なくなると、狭いベッドに横たわり、ガタンゴトンという音に耳を傾けます。つまり、よく眠れませんでした。人気がない深夜の駅のホームは、メーテルと鉄郎が現れるのではと思いたくなる異空間でした。うとうとしていると、いくつかの県境を越えました。 そうこうしていると、車内での生活の営みが始まります。顔を洗う水の音、旅人同士の