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自己分析すればするほどドロ沼にハマった話

僕の人生の最初の大きな挫折であり、ターニングポイントは就活。

母親の敷いてくれたレールを走っていた20歳までの自分

以前noteにチラっと書いた通り、僕は母親に「いい大学に行って、公務員になるか、いい企業に勤めなさい」と言われて育てられ、その通り中高一貫の進学校を経て、いい大学(国立大学)に進んだ。

大学では、テニスサークルに身を置きながら、居酒屋でバイトしたり、はたまた親にお金を出してもらい英会話スクールに通ったり(←今思い出した。お金を無駄にしてごめんなさい。。)、それなりに楽しく大学生活を送っていた。

近づいてくる就活という魔物

が、しかし、時の流れとはときに残酷で、就活という未知の世界がじわじわと迫ってくるわけで。

で、ある時急に、それまで毎週のように一緒に飲んだくれて潰れてたサークルの同期達が、「俺は◯◯業界にいきたい」と言い出すわけである。

(そっか。まずは行きたい業界を絞らなきゃいけないんだな。)と思い、本屋で買ってきた就活対策本を片手に、さぁ自分は将来どっちの方向に行きたいのかな?と考え始めるわけである。

いわゆる自己分析というやつである。

自分はこれまでどんな人生を生きてきて、これからどんな人生を生きたくて、そこに向けてどんな業界・会社に身を置くのか、みたいなことを考えていくアレである。

でも、ここで僕は大きな壁にぶつかる。

20年間を振り返っても何も出てこない。。

20年間の出来事や、その中で感じたこと、考えたことを書き出していくのだが、どんなに深く深く掘り下げていっても、周りの皆のように「こんな仕事がしてみたい!」「こんな業界に行きたい!」みたいな気持ちも湧いてこなければ、ましてや自分の強みと言えるものもガムシャラに頑張った経験も、何も出てこないのだ。

いや、もちろん高校時代はバンドもやったし、受験勉強も頑張ったし、大学入ってからも人並みに色んなことはやってきてるし、友達も少ない方ではないのだけれど、いざ仕事に活かせそうな強みは?とか、じゃぁどんな業界にいきたい?と聞かれても、「え??いやいや。働いたこともないし、どんな業界にいきたいとか聞かれても、そんなのわからんし。。みんなどこからその感情が湧いてくるの。。」と、途方に暮れていた。

で、「ダメだ。何も出てこないから、何かを見つけるため今から留学しよう!」と思い、母親に相談すると、「何言ってるの。今まであんたの学費にいくら注ぎ込んだと思ってるの。もうお金ないよ。それに留学したからって何か見つかるとかそんな話でもないでしょ!」という至極真っ当な返しをされ、あえなく断念。

赤が好き?青が好き?

で、また自己分析本を片手に、何とか自分の感情と向き合うのだが、やればやるほど、20年間を振り返っても何も感情が湧いてこない自分に対する自己嫌悪と、何の取り柄も見いだせない自分に自己肯定感はダダ下がりで、完全に深見にハマっていた。

まぁ今思えば、それまで母親が、こっちの方向に行くのよ、とある意味レールを敷いてくれた道を一生懸命走っていたのが、急に「あなたはどう生きたいのよ?」なんて問いを突きつけられたわけだから、そうなって当然なのだが、当時の僕は本当、「赤が好き?青が好き?」ときかれても、「え?みんなはどう?」としか返せない位、別に皆に合わせてるとかそういうことではなく、特に主張するほどの自分の意見というものがなく、ハッキリ自分の考えを持っている周りの皆と会えば会うほど、そんな何の感情も湧かない自分が異常な気がしたし、本当に嫌になった。

その数ヶ月後、僕は、たまたま足を運んだあるベンチャー企業の就活セミナーで見た光景がきっかけとなって、就活の軸も、その先どんな風になっていたいかの軸も定まる(腹が据わる)わけだが、今日書きたかったのは、就職したことがない人が自分の頭だけで考え込んでも何も出てこないし、転職したことない人が自分の頭だけで考え込んでも何も出てこないから、そういう時は違うアプローチを取る必要があるかもね、という話。

きっと同じような壁にぶつかった、あるいは今まさにぶつかっている人はたくさんいると思うので、そんな時はどうすれば?という話は、また次回。

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