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「Web3.0❌教育」でおもしろいことが起こりそうじゃありませんか?

SPOTIFYのPodcast”ベジフル大百科”が好きでよく聞いています。
何気に食べている農作物がどんなふうに作られているかや、作り手さんの作物に対するあふれる想いを聞くことで、その野菜がいっそう好きになります。

先日聞いたのは特別回。
web3.0×農業をテーマに番組パーソナリティーのつるちゃんと大阪の野菜農家とまたろうさんが対談していました。

このweb3.0というワードは、聞いたことはあるけれど、よくは知らない。けど、関心はある。というような言葉でした。
しかも、それと農業がどう関連するのか?
全く想像できない。
そんな私にとって、この回はめちゃめちゃおもしろい回でした。

今回の記事では、ここからインスピレーションを得て考えたweb3.0×教育についての妄想を書き連ねていきます。

1.web3.0って

web1.0→2.0→3.0

そもそも、web3.0って何?ということから始めなければなりませんね。

実は、このWeb3.0という言葉自体は、ブロックチェーン・プラットフォームであるイーサリアム(Ethereum)の共同経営者のギャビン・ジェームズ・ウッド(Gavin James Wood)が2014年に作ったものなのですが、まだはっきりとした定義がないということらしいのです。

定義のない言葉って、説明のしようがないかもしれませんが、web2.0、web1.0の時代にできることと比較してみると、なんとなくイメージがわきました。

①web1.0は、静的で一方通行な情報発信の時代

インターネットが普及し始めた頃、さまざまな企業、個人が情報発信のために次々とwebサイト(いわゆるホームページ)が立ち上がってきました。

ただ、コンテンツ作成者が作成した通りに「だれが」「いつ」「どこで」見ても同じ情報が表示される、静的サイトと言われるものでした。

メールなどでコミュニケーションをとることはできましたが、webサイト自体は一方通行の情報のやりとりしかできませんでした。

また、コンテンツを作成し、webサイトで情報発信をするためには、それなりに専門的な知識や技術、資金力が必要で、限られた企業や個人からの発信を受信するしかなかったのです。

②web2.0は、動的で双方向な情報発信の時代

私たちが現在利用しているインターネットの形が、web2.0です。

情報発信技術が進み、写真や動画なども扱う、とても多くの情報がインターネット空間を飛び回っています。
また、コンテンツ作成者の一方的な発信にとどまらず、利用者間での双方向な情報発信が可能になっています。

そう、SNSはその最たるもので、アカウントさえ作成すれば、誰でも簡単に情報発信が可能になりました。
そして、友達からの発信には「いいね」やコメントで気軽にリアクションをとることもできます。

また、webサイト自体もweb1.0時代とから進化し、閲覧する時間や場所、誰が見ているかによって、表示される情報が変わってきます。
受信者側の状況に応じた情報発信が可能な時代になりました。

そりゃ、使っちゃいますよね。
いえ、正しくは使わされてしまっているのかもしれません。

Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft。
いわゆるGAFAMというやつですね。
これらの巨大企業が、インターネット界を牛耳っている現在の状況を考えると、インターネットを利用するには、GAFAMいずれかのサービスを利用せざるを得ません。

例えばYouTubeは、 自分で作成した動画をアップしたとしても、 googleのサーバーに保存されてしまいます。
この場合、何かの事情で、YouTube から嫌われてしまうと、ある日突然その動画が削除される、そういう恐れもあるわけです。

YouTubeやGoogleにいかに気にいられるか、そういうことを気にしながら コンテンツを発信していかなければなりません。

これが、web3.0へと進化していくモチベーションになっているようです。

③web3.0は、分散型インターネットの時代

web3.0。このワードでググってみると、どのページでも次のキーワードで総称されています。

それが

自律分散型インターネット

です。

web2.0でGAFAMが牛耳っていた「中央集権型」に対して、web3.0では「自律分散型」であるという意味で使われています。

web2.0の世界では、インターネットの恩恵を受けようと思ったらGAFAMや、利用する企業のサイトで自分の個人情報を登録する必要がありました。
すると、そこには、個人情報漏洩というリスクも発生するわけです。

一方、web3.0の世界では個人情報の登録の必要は基本的にありません
つまり、個人情報の漏洩のリスクが大幅に減ります。
個人間、個人ー企業間の情報のやり取りは、ブロックチェーン技術(暗号化された取引記録のようなもの)によって行われ、データの流出や改ざんのリスクが少ないということです。

自分の作成したコンテンツは自分で管理し発信していく。 そして個人ー
個人、個人ー企業が直接、対等につながっている状態

それがweb3.0、分散型インターネットと理解しています。

2.web3.0×農業

採れたて野菜を届けたい

とまたろうさんは、このweb3.0をめちゃくちゃ活用している農家さんです。

このベジフル第67巻は、とっても興味深かった!
こんなことを話していました。

農業界は、めちゃくちゃ中央集権体制ができあがっている。
農家さんが育てた作物は、中央に集められ、それが物流にのって、小売店やへ卸され、消費者ののところへ届く。
ざっくりいうとこんな感じ。はたして、農家から消費者までにどれだけの企業や団体が入っているのだろうか?
仮に、スーパーで売られているキャベツが100円だったとすると、農家さんの手元に入るのは30円くらいだとか。
農家さんに100円が入るためにはどうすればいいか?
そういうインフラを、web3.0を利用してつくろうとしている。
すでに、Discord(ボイスチャットツール)を使ったtomajoDAOというオンラインコミュニティの中に、農家さん、生産者さん、飲食店さん、消費者さんが800人以上も参加している。
農家さんは、自分のところの作物について発信する。
欲しいと思った飲食店さん、消費者さんは、直接農家さんと交渉し、代金はETH(イーサリアム・仮想通貨)で支払う。
仮想空間メタバースの中に、農村や都市があって、仮想農村に飲食店さんや消費者さんが買い物をしに来る。そんな感じ。

私も早速、tomajoDAOに参加してみました。

tomajoDAOには、いろんなチャンネルがあります。
こんな風に育てているよとか、こんな食べ方がおすすめだよという、農家さんからの発信や、
こんな野菜が欲しいんだけどというような飲食店さんのリクエストがあり、めちゃくちゃ盛り上がっていました。

ここには、中央集権体制はなく、キャベツを100円で買ったなら、農家さんにそのまま100円が入る。

これは、web3.0を使った新しい仕組みのようにも感じるかもしれませんが、実は、昔にあった村の風景をメタバース空間に取り戻しただけ

個人商店を大型スーパーが飲み込み、大型スーパーをイオンモールが飲み込む、どんどん中央集権体制化されてきた時代の流れを、元にもどしたに過ぎません。

まさに、原点回帰。

ここまで聞いて、なんか教育と似ているなぁと思ったわけで。

3.「web3.0×教育」の可能性

教育界もご存知の通り、実に中央集権的であります。

文科省を親方に、各都道府県・市町村教育委員会が指導・助言してくることを、各学校では忠実に実施していく。

もちろん、独自性がないわけではなく、地域・学校の実情に合わせた教育課程が組まれ、日々実践されていることは間違いではありませんが、そこに苦しさも生まれているわけで…。

で、思ったわけです。
仮想空間メタバースの中なら、教育の中にもっと自由が取り戻せるのではないか?
tomajoDAOで実現している生産者と消費者の直接的なつながりのように、学習者と支援者・指導者の直接的なつながりが生まれれば、おもしろいことが起こるんじゃないかと。

こんなこと知りたいな、やってみたいなという学習者のニーズと、こんなこと知っているよ、教えられるよという支援者・指導者のシーズがコミュニティーの中に混在している。

うまくマッチングすることもあるでしょうし、対話をする中で協働することもあるかもしれないし、新しいプロジェクトが生まれることがあるかもしれない。

まさに、自律分散型の教育がweb3.0上でなら生まれるんじゃないかと思ったわけです。

まとめ|web3.0には可能性しか感じない

今回の記事では、Podcastで聞いた「web3.0×農業」の話にインスピレーションを得て考えた「web3.0×教育」についての妄想を書いていきました。

web3.0についての理解が少なかったので、いろいろ調べてみると、

web1.0は、静的で一方通行な情報発信の時代
web2.0は、動的で双方向な情報発信の時代
web3.0は、分散型インターネットの時代

というインターネットの時代の流れの中で、web3.0で、自律分散型のコミュニティーを仮想現実空間メタバースの中に築くことができるようになりました。

実際、農家のとまたろうさんは、生産者と消費者を直接つなぐ、tomajoDAOという農村をweb3.0上に作ってます。

800人以上の生産者、飲食店、消費者の皆さんがオンライン農村内で交流、商売を行っています。

同じようなことが、教育界でもできないかと、想像したわけで、学習者・支援者・指導者を直接つなぐDAO(特定の所有者や管理者が存在せずとも、事業やプロジェクトを推進できる組織)、自律分散型組織を作ってみたらおもしろいだろうなと考えたわけです。

他にも、中央集権的支配から外れることで、新たなことが生まれそうな業界は、まだまだたくさんありそうです。

つまり、「web3.0には可能性しか感じない」というお話でした。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

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