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【bring】今の境遇が不利なんて、ない。

ハッシャダイソーシャルは、全国の高校・少年院・児童養護施設等、全国200校以上(※1)で、キャリア教育を提供する社団法人です。私たちがビジョンとして掲げる「全ての若者が自分の人生を自分で選択できる未来」を目指した活動は、サポーター企業さまや個人のご寄付などで成り立っています。

今回は、2021年度からサポーター企業に就任された株式会社bring代表取締役の篠﨑紘幸さんに、お話を聞きました。

普段は、茨城で、人材派遣や外国人労働者のサポートなどをしているbringさん。なぜ、ハッシャダイソーシャルとの連携を決めたのか。その裏側には、篠﨑さん自身の過去の経験や、今の会社への思いがありました。

▼bringさんのホームページはこちらから!

(※1)少年院・児童養護施設も含む (2019年3月~2022年1月現在)

働く人のために、架け橋となる

ハッシャダイソーシャル代表理事 勝山恵一(以下:勝山):篠﨑さん。今日は、宜しくお願いします!

ハッシャダイソーシャル広報 木村りさ(以下:きむりさ):篠﨑さん、はじめまして!お話しできるのを、楽しみにしていました。宜しくお願いします!

株式会社bring 代表取締役 篠﨑 紘幸さん(以下:篠﨑さん):こちらこそ、宜しくお願いします!初めてハッシャダイソーシャルさんのオフィスに来れて、嬉しいです。

はじめて、ハッシャダイソーシャルのオフィスがあるDMM.com本社に、来ていただきました!

勝山:bringさんは、茨城に本社がありますもんね。今日は、はるばる六本木まで、ありがとうございます!早速ですが、今日のインタビューは、ハッシャダイソーシャルに日々関わってくれている先生方や寄付者の皆様に、普段あまり見えることのないサポーター企業様の思いを発信するという企画です。インタビューの進行は、広報のきむりさにお願いします!

きむりさ:はい!今日は、篠﨑さんの思いを存分にお伺いできれば、うれしいです。

篠﨑さん:はい。お願いします!

きむりさ:早速なんですが、今、勝山さんがおっしゃってた茨城に本社があるとのことですが、何の会社なんですか...!?

篠﨑さん:弊社は、人材派遣業や外国人就労のサポート、保育事業などをやっています。その中で、売り上げの9割くらいが人材派遣になっています。

きむりさ:では、茨城で人材の会社を経営されてるという認識で大丈夫ですか...?

篠崎さん:そうですね。茨城以外に、千葉、埼玉、宮城の合計4県で展開させてもらってます。

きむりさ:そうなんですね。実際、人材派遣って、どんなことをやるんですか?

篠﨑さん:人材派遣では、企業さんが働く人を必要としている時に、弊社で登録しているスタッフさんを派遣します。業種は、製造業を中心に、物流、オフィスワークなど様々な種類があるんです。

きむりさ:ほうほう。あともう一つ気になったのが、外国人就労のサポートなのですが....。これは、どんなことをされているんですか?

篠﨑さん:東南アジアから「特定技能」という在留資格で働きたい方を、食品製造や農業等の職場を紹介していますね。内定後からは、彼、彼女達の生活サポートなども、しております。

きむりさ:なるほど、なるほど.....!ホームページで拝見したbringさんが「人と企業の架け橋」であるという意味が、少しずつわかってきました。

参照元:株式会社bring 公式HP。「派遣元」が、bringさん。

篠﨑さん:私たちは、利益の追求だけではなく、派遣先で働く方たちが「ここで働いてよかった」と思ってもらえたり、働く中で、具体的なキャリアのビジョンが見つかったりするような環境づくりを大切にしているんです。

きむりさ:素敵ですね。ただ、なぜ篠﨑さんは、そこまで「自分の利益だけではなく、他者の働く環境をよりよくしたい」って思えるんですか....!?やっぱり、会社だったら利益が大事なんじゃ....?

篠﨑さん:そうですね。自分自身も、今まで、仕事を通して成長したり、やりがいを感じたりしたからこそ、起業して、今があるからなのかなって、思っています。

きむりさ:仕事にやりがいを感じて、起業....!「起業した」ってことは、やはり、元々やりたいことがあったんですか?

篠﨑さん:実は、「これだっ!」って言える理由は、なかったんです。高校の時も、やりたいことはなくて。18歳の時は、まさか起業するなんて、想像もできなかったです。

きむりさ:意外でした...!ここから、もう少し篠﨑さん自身のキャリアの話を掘り下げて、なぜ今、ここまで人の「働く」に全力を尽くせるのかを知りたいな〜と思います。

進学校で、学年1〜2人の高卒就職へ。自分次第で、ものの見方は、変えられる。

きむりさ:実際、篠崎さんは今まで、どんなキャリアを歩んでこられたんですか?

篠﨑さん:わたしは略歴として、高卒なんですよ。でも出身校は、進学校だったんですね。

きむりさ:進学する人が多い高校で、高卒就職....!?どういうことでしょうか....!?

篠﨑さん:私は母子家庭だったのもあり、進学することが「当たり前」じゃなかったんですよね。だから「就職」という選択は、必然でしたね。

きむりさ:同級生で、高卒就職を選ぶ人は、いたんですか?

篠﨑さん:いやー。学年で、私含め、本当に、1人、2人ぐらいだったと思いますね。

きむりさ:そうですよね。周りが「進学するぞ!」という雰囲気の中で、就職を選ぶって、大変じゃなかったですか?

篠﨑さん:大変だったかと聞かれると、大変ではなかったと思います。

きむりさ:えっ!

篠﨑さん:自分の境遇・選択が、不幸・不利ではなくて、その先は、自分次第で、いろいろ変えられる。私は自分の選択に、後悔したことはないですし。とりあえず、1回やってみようって、いつも思うんです。

勝山:たしかに。現状をすぐに変えるのは難しいので、今をどう生きていくのか、何にチャレンジするかは重要だな〜と、僕も思いますね。

きむりさ:なるほど。実際、就職活動って、どのように行ったんですか?

篠﨑さん:ハローワークに行って、自分で、いくつか求人票をピックアップしました。「人と接するような仕事」がしたいなと思って、取った求人票が、中古車販売店の営業だったんですね。

きむりさ:「人と関わる仕事」というのは、今も昔も変わってないんですね。

篠﨑さん:そうなんです。本当に、縁ですね。ただ、自分が見つけた求人票には、「大卒以上」って書いてあったんですね。

きむりさ:ええ....!それで、どうなったんですか?

篠﨑さん:高校の先生が、協力してくれて。無事に、入社できました。

きむりさ:すごいですね!今の自分の境遇に不平を言うのではなく、その中で自分にとって一番、よい選択をしてきたんですね。

篠﨑さん:そうですね。その中で、たまたま営業や人材業界での仕事、起業という選択肢などに出会うことができました。

とりあえず、やってみる。その中で開かれていく、次の道。

きむりさ:高校卒業後に入社した中古車販売店の営業から、なぜ起業に至ったんですか?

篠﨑さん:さっきも言ったように「これ!」って理由はないけど、強いて言うなら.....周りの環境に恵まれていたことと、営業で数字がつくれたことですかね。

きむりさ:なるほど。

篠﨑さん:私は、自分自身のスキルが高いとは、思ってなくて。前職や取引先、みんな、ものすごく、いい人だったんですよね。心が折れそうな時に助けてくれる仲間が、いっぱいいたんで。だから、起業する時も「絶対にうまくいく」って自信を持つことができました。

きむりさ:「うまくいく」と思わせてくれるような環境があったんですね。

篠崎さん:そうですね。もちろん厳しい出来事も色々ありましたが、今では、すべてに感謝しています。それで、26歳の時に、初めて起業しました。

きむりさ:高校時代は「やりたいことがなかった」とおっしゃっていましたが、今は、やりたいこと、ありますか...!?

篠﨑さん:今はですね...ありますね!今やっている人材派遣や保育などに、結びつきがあって、互いに相乗効果を生むようなビジネスを展開していきたいなと思っています。

きむりさ:ありがとうございます。篠﨑さんは、目の前にあることを、とりあえずやってみる。その中で、だんだん、自分にとっての恵まれた環境や次にやりたいこと、その手段が、見つかってきたって感じですかね。

篠﨑さん:そうですね。

きむりさ:篠崎さんが、なぜ今、ここまで人の「働く」に全力を尽くせるのか。それは、篠﨑さん自身も、「働く」を通して、色んなことに出会えたという経験からだったんですね。

お互いの「違い」が、刺激を生む。

勝山:実際、bringさんが昨年度から僕たちと連携してくださってるのも、元々は、bringさんで働かれている派遣社員さんのいわゆる教育・キャリア形成をしたいという思いから始まったんですよ。

篠﨑さん:そうですね。まず、会社という前に、私個人として、ハッシャダイソーシャルさんの取り組みに共感して、「いいな!」って思ったんですよね。

勝山:ありがとうございます!

篠﨑さん:その上で、弊社の社員の方々が、ハッシャダイソーシャルさんに関わることで、具体的にキャリアビジョンを描くことができれば良いな〜と、思ったんです。

勝山:実際、去年の8月に、bringさんの社員の方々とハッシャダイソーシャルに関わってくれてる若者とで、ワークショップをやったんですよ。

きむりさ:そうだったんですね!

勝山:ワークショップをやる前に篠﨑さんがおっしゃってた話に、僕もめちゃくちゃ共感して。bringさんとして関わってる方々に対して、篠﨑さんは、「仕事を通して、自分の人生としても成長したと思ってもらえるような環境を作っていきたい」という風に、おっしゃっていたんですね。

きむりさ:ふむふむ。それは、篠﨑さん自身のキャリアの中で感じてきたことでも、ありますね。

勝山:そう。「働くことを目的にするのではなく、若者一人ひとりを、人生レベルで、サポートがしたい」という思いは、ハッシャダイソーシャルとしても同じです。だからこそ、一緒に取り組みをさせていただきたくて、このワークショップを開催しました。

篠﨑さん:私もワークショップを見させてもらってたんですけど、本当によかったです。

きむりさ:それは、嬉しいですね!

篠﨑さん:ワークショップに参加した2人も「すごく楽しかった」って言ってましたね。弊社の社員は、日本で働く時に、どうしても言語の壁っていうのがあることが多いです。でも、このワークショップを受けたことをきっかけに、どんどん「日本語を、上手く話せるようになりたい!」という思いが強くなっている印象を受けてますね。

勝山:そう言ってもらえて、うれしいです。日本からの参加者側からしても、普段出会えない価値観を知れることは、めちゃめちゃ良い学びの機会になるなって思います。

きむりさ:国籍や年齢を超えて、価値観を共有する空間って、なかなかないですよね。この取り組みは、bringさんとだからこそ、実現したのかもしれませんね。

ワークショップでの写真

きむりさ:今日は、bringさんとの連携の話から篠﨑さんの話まで、色々と聞けて、嬉しかったです。最後になりますが、この記事をみてくださる先生方やサポーターの方々に、篠﨑さん・勝山さんから、一言ずつお願いします!

篠﨑さん:若い方の中で、これからどうしていきたいかって迷っている方も、行動することに勇気が出ない方も、中にはいると思います。私自身は、やりたいことが決まってない中で、「迷ったら、とりあえずやってみる」を、続けてきました。そんな私は今、「bringは、利益を求めるだけではなく「課題を解決する会社」でありたいと思っています。なので、相談を投げていただければ、良い方向にお話ができるのかなと思っています。

勝山:僕たちハッシャダイソーシャルは、学校に、若者の可能性を迎えに行くことを大切にしています。そして今後も、迎えにいった先で、bringさんと共に「とりあえず、やってみる」ためのきっかけを沢山つくっていきたいです。篠﨑さん、今日は、本当にありがとうございました!

きむりさ:いや〜。私も、取材をする中で、めちゃくちゃ心強いパートナー企業さんだと、改めて思いました。篠﨑さん、ありがとうございました。

篠﨑さん:ありがとうございました!何かあれば、すぐに足を運ばせてもらいます!

きむりさ:これからも、bringさんとの取り組みが楽しみですね。

<取材=ハッシャダイソーシャル代表理事・勝山恵一 / ハッシャダイソーシャル広報PR・木村りさ>
<撮影・執筆=ハッシャダイソーシャル広報PR・木村りさ>



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